日本人ジャズピアニストオススメ10人を代表曲・有名曲とともにご紹介
現在でも演奏を聴くことができる、「今」熱い日本人ジャズピアニストをご紹介します。上原ひろみを始めとした10人のオススメのジャズピアニストの方々です。ジャズにあまり触れたことがない方でも、彼らの演奏を聴いてみれば彼らの音楽性の豊かさ、才能を知ることができるでしょう。
- 110,222views
- B!
アイキャッチ画像出典:ontomo-mag.com
上原ひろみ
上原ひろみは、日本のみならず、世界のトッププレイヤーでもあるジャズピアニストです。バークリー音楽大学ジャズ作曲家を首席で卒業し、制作に参加した「THE STANLEY CLARKE BAND FEAT. HIROMI」は第53回グラミー賞を受賞しました。世界を飛び回り、数々の講演をこなしている彼女。その卓越した技術だけでなく、表現性に注目してください。
Chick Corea & 上原ひろみ デュエット
ジャズ界の巨匠、チックコリアと上原ひろみのデュエット。素晴らしい技巧性の掛け合いになっています。チックコリアらしく少しラテン性が感じられる演奏に。名演です。
『SPARK』
サイモン・フィリップスとアンソニージャクソンによる上原ひろみのジャズピアノトリオの作品です。2016年2月にリリースされたばかり。『SPARK』とは心の衝撃という意味です。この3人は2010年に結成して以来、世界中で様々な演奏を奏でています。
海野雅威
海野雅威(うんのただたか)はニューヨーク在住の日本人ジャズピアニスト。「マイルス・デイヴィスの遺伝子を受け継ぐ男」とも呼ばれることもある彼は、マイルスデイヴィスのバンドのピアニスト、ハンク・ジョーンズの弟子であるだけでなく、マイルスデイヴィスのバンドのドラマーだったジミー・コブ・トリオのピアニストとしても活躍をしています。
ジミー・コブ・トリオ
ジミー・コブ・トリオのライブ映像。ジャズ界最高峰のクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」における演奏です。
ジェリー・ウィギンス
Hassan Shakurと海野雅威によるジェリー・ウィギンスの演奏です。この演奏ではピアノの音をナチュラルに聞くことができます。穏やかに二人で演奏を楽しんでいるような感じがしますね。
小曽根真
小曽根真は国際的に活躍するジャズピアニストです。ジャズだけでなくクラシックにも精通しており、ラフマニノフやプロコフィエフなどの協奏曲を国内外のオーケストラと共演しています。2016年5月にはチックコリアとの日本で初の全国デュオ・ツアーを成功させています。
ラプソディー・イン・ブルー
大阪フィルハーモニー交響楽団との共演によるラプソディー・インブルーの演奏です。クラシックにもジャズにも精通した彼だからこそできる演奏であると言えるでしょう。
Chick Corea & Ozone Makoto
この演奏は、国内ツアーの時のものではありませんが、チックコリアと小曽根のデュオです。チックコリアと小曽根はジャズだけでなく、クラッシック音楽の二台ピアノ協奏曲での共演も重ねており、様々な演奏活動をしています。
山中千尋
山中千尋はバークリー音楽大学を首席で卒業し、名門デッカ・レーベル初の日本人ジャズ・アーティストとして全米デビューを果たしたジャズピアニストです。コンサートの終わりに必ず出身地である桐生市名物である「八木節」を演奏して締めることで有名となっています。ニューヨークを拠点として世界中で活躍しています。
テイク・ファイブ
ジャズスタンダードのテイクファイブの演奏。転調が印象的な演奏になっています。同じピアノトリオで同じ曲目であったとしても演奏家によって全く毛色の違った演奏になってしまう、それがジャズの魅力ですよね。
ヨーロピアントリオ
先ほどの落ち着いたスタンダードナンバーと異なり、感情的で揺さぶられるような演奏。山中千尋のヨーロピアントリオでの演奏です。ヨーロピアントリオは2011年に結成されイタリア最大のジャズ・フェスであるウンブリア・ジャズ祭ではハービー・ハンコックとステージを分け合うなどしています。
大西順子
活動中止や演奏家からの引退などを表明していた彼女ですが、現在では演奏活動を再開し、様々な公演やアルバムの発表をしている大西順子。彼女もまた、バークリー音楽大学を首席で卒業し、ニューヨークを拠点としてジャズピアニストとしての活動をしていました。2013年にはサイトウ・キネン・オーケストラと小澤征爾との共演により、ラプソディー・イン・ブルーを演奏しています。
ラプソディー・イン・ブルー
小澤征爾とサイトウキネンオーケストラによるラプソディー・イン・ブルーの演奏。大西順子の表現力の光る演奏となっています。
大西順子トリオ
一転してこちらは、ピアノトリオの演奏。先ほどのクラシカルなタッチとは全く異なって、ロックでエレクトリックな演奏になっています。
高木里代子
セクシージャズピアニスト、というなんとも変わったジャズピアニストである高木里代子。ビキニ姿でジャズを演奏するなど新しい風を吹かせるジャズピアニストです。ぱいぱいジャズ美という異名を持っており、アイドルとのコラボなどもしています。テレビ出演なども多いので名の知れたジャズピアニストの一人です。
アイドルとのコラボ
ピアノトリオ
一転して、こちらは真面目な(?)ピアノトリオの演奏。変わった異名を持つ彼女ですが出身大学は音楽大学ではなく慶應義塾大学であったりなど他のジャズピアニストとは全く異なる経歴の持ち主です。
アキコ・グレース
出典:www.ekip.net
東京芸術大学、バークリー音楽大学を卒業後、ニューヨークを中心としたライブ活動を行なっている日本人ジャズピアニストです。ジョージ・ガゾーン・カルテットに参加しています。美しい響きが特徴です。
Akiko Grace Super Tokyo Trio
ピアノトリオの演奏。スピード感ととめどない技巧が繰り返されますが、それらが全くうるさくなく、美しくまとめられています。アキコ・グレースならではの美しい響きが反映されているアルバムと言えるでしょう。
木住野佳子
木住野佳子は桐朋学園大学を卒業後、1995年にアメリカの名門レーベルGRPレコード初の日本人アーティストとして世界デビューを果たし、各国で国際的な活躍をしているジャズピアニストです。音色は美しく洗練され、時にリリカル、時にダイナミックな演奏が特徴です。
Waltz for Debby
ビルエヴァンス作曲のジャズスタンダードナンバー、Waltz for Debbyの演奏です。優しく美しい音色が奏でられます。YOSHIKO KISHINO TRIOによるピアノトリオの演奏です。
山下洋輔
山下洋輔は、タモリを芸能界デビューさせるきっかけとなった人物であることからも知られるジャズピアニスト。ジャズピアニストでありながら、エッセイなどを執筆しており、作家としても活躍しています。様々な音楽活動をしており、ジャズだけでなくクラシック音楽や映画音楽の作曲なども手がけています。
ピアノソロ
ピアノソロの演奏。ひじで鍵盤を鳴らすなど独自の演奏法を交えながら演奏することでも知られています。
炎上するピアノを演奏
炎上するピアノを弾いたことでも知られた山下洋輔。製造後何十年もたち、廃棄を待つのみとなったピアノに対して感謝と供養のためにこのようなパフォーマンスをするようです。
宮川純
宮川純は1987年生まれ、愛知県出身のジャズピアニスト。幼少期からジャズ・フュージョン、ロックなどに傾倒し、高校卒業後に音楽家を志します。音楽学院在学中より様々なライヴ活動レコーディング参加などを通して徐々に頭角を現していきました。
NHK連続テレビドラマ「マッサン」でおなじみのスコットランド民謡”The Water Is Wide”のカバー曲。3rdアルバム”The Way”に収録される曲の一つです。
個性的で才能のある様々なジャズピアニストたち
いかがでしたでしょうか?今回は日本人ジャズピアニストでオススメの10人をご紹介しました。ジャズといってもひとくくりで簡単に表せるものでもなく、また同じジャズピアニストでも様々な異なる背景を持ち音楽性を持つということがお分りいただけたと思います。ぜひ色々な演奏を聴いてみて、お気に入りのピアニスト、演奏を見つけてみてください。
この記事のキーワード
この記事のライター
クラシック音楽と文学と少々のお酒をこよなく愛する20代。現在は筋トレにハマりはじめている。慶應義塾大学在学中。