演出の豪華さと人間模様を感じられるオペラ鑑賞を楽しもう
オペラというとどんなイメージが浮かぶでしょうか。クラシック音楽がずっと続くと思われがちですが、オペラはいわば一つの舞台。世界でもトップクラスの演出を楽しめます。そんなオペラの魅力を紹介します。
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歌で全ての劇を演じるのがオペラ
オペラという言葉は聞いたことがあっても、クラシック音楽の通でないとなかなかイメージが湧きにくいかも知れません。敷居の高いものと思ってしまいがちですが、現代の言葉でいうとミュージカル。歌で劇を演じるものです。古くは16世紀の作品が残されていますが、オペラが最盛期を迎えたのは18世紀後半から20世紀前半にかけて。プッチーニやヴェルディといった作曲家達が活躍しました。サッカーで使われる「勝利のマーチ」や荒川静香選手が金メダルを取った「誰も眠ってはいけない」はオペラの楽曲です。知らないうちにオペラの名曲を聴いているはず。そんなオペラの魅力を探ってみましょう。
人間模様が曲を通して描かれている
オペラの特徴は人間のドラマが描かれていること。名前を耳にしたことがある「蝶々夫人」や「椿姫」などはメロドラマ、そしてモーツァルト作曲の「フィガロの結婚」は現代でいうとコメディです。どれも難しい内容ではなくストーリーを知っていればついていくことができる内容なので、ドラマや映画を観る感覚で楽しむことができます。
音楽だけではない!ダンスも衣装もスケールの大きい演出
オペラというと歌に焦点が当たってしまいがちですが、それはコンサートやCDでオペラの「歌」の部分だけを耳にするからです。しかし実際のオペラはもっとスケールが大きいもの。衣装や舞台装置に至るまで最高のものが使用されます。そして「アイーダ」や「ナブッコ」などはダンスも含めると出演者が何十人もでてきます。生のオーケストラの演奏やバレエダンサーたちが踊る姿も観ることができ、スケールの大きさに圧倒されます。
実際に見るには?日本でみることができる劇場
そんな魅力たっぷりのオペラ、実際に観るにはどうしたらいいでしょうか。東京の「新国立劇場」はほぼ毎月オペラが上演されている貴重な劇場です。また滋賀にある「びわ湖ホール」はオペラ歌手が自分の国に持って帰りたいといったほどの評価を受けています。もう一つオススメの劇場は「兵庫県立芸術文化センター」。木でできた劇場は音の反響がよく、美しい音を鑑賞するのにぴったりです。
夏ならではの特権 野外劇場がオススメ
海外ではオペラ専用のホールがありますが、ぜひ体験してみたいのが野外オペラ。夏になると夜が長くなるヨーロッパでは夕暮れ時から上演されます。伝統的な建物の中庭などを使って上演されるのでさらに雰囲気が盛り上がります。その中でも有名なのがイタリアのヴェローナで上演される野外オペラ。1万8千人を収容できるローマ時代の円形闘技場がライトアップされてオペラが上演される様子は圧巻です。
まずは手軽に始めたい人のためにDVDで見てみよう
劇場で観る前に家で鑑賞したい方にオススメするのがDVD。まずは有名作品の鑑賞から初めてみましょう。「アイーダ」や「トゥーランドット」は耳にしたことのある歌がたくさん含まれるので始めるのに最適です。コメディが好きな方にはモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」などが軽くてみやすいでしょう。
書籍名:アイーダ AIDA - DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ 1
付属品:DVD2枚付きケース入り
参考価格:2,479円
エンターテインメントの一つとして楽しんで
なかなか知る機会の少ないオペラの概要について紹介しました。書かれた時代は違いますが、人間ドラマはいつの時代も変わりません。演出も伝統的なものばかりでなく、現代風に置き換えているものもあります。エンターテインメントの一つにオペラを加えてみませんか。
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この記事のライター
イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアからグルメ、ワイン、そしてイタリア男のカッコイイ生き様をお届けします。大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。