戦略コンサルティング力を高める小説・経済小説【厳選7作品】
前回戦略コンサルティング力を高める本として数冊紹介しましたが、今回は読みやすく小説で戦略コンサルティングについて知ることができる本を紹介します。
読みやすいですし、前3冊は文庫にもなっているため安価に購入可能です。
ビジネス本は苦手、という方でも是非読んでみてください。
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アイキャッチ画像出典:upload.wikimedia.org
戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ
ボストン・コンサルティング・グループ出身者であり、数々の企業の代表取締役をやりターンアラウンド(企業再生)に携わってきた三枝匡氏による小説3部作の1冊。
主人公が新任した医療系会社の立て直しのために市場分析を行い、戦略を構築し、市場シェアを奪還していく物語をリアルに描いた作品。
三枝氏の実際の経験に基づく実話のためリアリティが高く、つい引き込まれてしまうほど小説としてもレベルが高いです。
三枝匡氏
BCG、コマツ、三井化学などを経て2001年にミスミCEOに就任。10年間で連結売上高は2.5倍、営業利益3倍という業績拡大に貢献した超有能なCEOです。2015年現在も取締役・取締役会議長・戦略相談役に着任しています。
小さな組織で「創って、作って、売る」を実践する。それがミスミの強みです。〜事業プラットフォームの強化が事業全体を押し上げる原動力になる。〜モノを持たない商社だからこそ、人に磨きをかけます。〜前例は作るもの、歴史的な認識を変えることも大事な変革。〜株主の皆さまに等身大のミスミの成長をお伝えします。
V字回復の経営―2年で会社を変えられますか
同じく三枝氏による小説3部作の1冊。
こちらは「2年での黒字化」という特命を与えられた主人公が、周りを巻き込みながら戦略を変え、組織を変え、ヒトを変えていく改革ストーリーです。この中で、キーとなる人材を主人公は見出しながらチームアップしていき徐々にヒトが育っていく流れは読んでいてワクワクする展開でもあります。
また、この小説には「改革を成功へ導くための要諦50」と「不振事業の症状50」というチップスがあり、非常に参考になります。これだけでも一読の価値があります。この症状をコンサル企業に当てはめてプレゼンしてみると、すごい刺さる鉄板ネタです。
経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ
三枝氏による3部作最後の作品。
こちらは大手企業出身の若きリーダーが倒産の危機にある企業の社長に就任し、企業再生を行い成長企業へと変革していくストーリーです。前述の2冊と比較し、企業再生色の強い話になっているため、より心理的な側面が強く人間臭い話しとなっている点が特徴です。
戦略参謀/経営参謀
マッキンゼーを経て、AOKI、ワールド、日本コカ・コーラなどの改革を担当した稲田将人氏による企業改革小説。
戦略参謀においては男性用衣料メーカーの経営企画及びマーケティング改革を行うストーリー、経営参謀においては女性用衣料の"オーナー会社"の思惑うずまく組織改革・戦略構築を行うストーリーが描かれており、高山という主人公が徐々に成長しながら周りを巻き込んでいく様を楽しむことができます。
企業再生プロフェッショナル
米国系の企業再生コンサルティング会社アリックスパートナーズによる企業再生の手法を小説形式にした本です。こちらは各章ごとにコンサルティング内容が異なることが特徴で、コストカットや工場オペレーショなどそれぞれの専門家が実体験を踏まえて構成した物語は臨場感満載です。実際に自分が関与しているつもりになって読めば、広範なコンサルティングの片鱗に触れることができるはずです。
黒字化せよ! 出向社長最後の勝負---万年赤字会社は、なぜ10カ月で生まれ変わったのか
実話をもとにした万年赤字の子会社に出向した主人公が黒字化に向けて奮闘するするというストーリーです。如何に現場をマネジメントすることで企業を立て直すか、そのための打ち手はどうあるべきかについて、小説でありながら深い学びがあります。
前述の本と比べると、戦略というよりむしろ組織変革的なコンサルティングに触れたい方に、是非読んでいただきたい本です。
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この記事のライター
日本一即戦力な公認会計士、を目指しています。大手監査法人⇒米国留学⇒経営コンサル公認会計士&TOEIC900超に加え、最近は経営能力など、知の経験値稼ぎに絶賛邁進中。様々知識を身につけるべく、読書とグルメめぐり(一流レストランからB級まで幅広く)が大好物