気まま遍路・男の一人旅!第一番札所【霊山寺】
時にはふらり、一人で旅に出たいと思いませんか?少し休みがまとまると気ままに出かけたくなりますね。そんな時、四国八十八箇所参り、遍路の旅はどうでしょう。
イメージだけではわからない色んな魅力がそこに待っているかもしれません・・
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なぜ遍路なのか・・
寺院を巡るというと、年配の方のする事と思っていませんか?もちろんお金や時間の余裕のある年齢層の方が多いのというのはありますが、魅力がそこに偏っている訳では決してないのです!
青年から中年と向かっていく中ではつい新しいものを追いつつあります、しかし古い文化や風習の中に新しい発見や答えが見つかる時もあります。時代は常に変化していきますが、それは過去の美しい歴史の財産の積み重ねの上での変化なのです。現にいま若い人達で遍路に回る人も増えているのはそういった事が見直されているのではないでしょうか。
寺院を観るというのは単に宗教的な行為以外にも、古い建築や仏像などの美しい仏教美術にも触れられるのです。これはどの宗教美術にも言えると思いますが、信じる心というものはそれ自体はとても美しい精神状態だと思います。その想いが込められ作り上げられた美術というものは独特の雰囲気と迫力を持っています、遍路というのはそういったものを旅をしながら目にする事が出来るのです。
八十八回、それを体験できますよ。
四国八十八箇所参り
空海の肖像
誰もが知る日本仏教史に燦然と輝ける巨人、空海(弘法大師)ゆかりの寺社八十八ケ所を巡礼することです。約1400キロの行程になり、徒歩で1日30キロ以上歩いても40日以上 かかります!
一気に巡るのは自動車でも10日ほどはかかります、時間のあるときに何回かに分けて巡られる方もいらっしゃるようですね。自分のライフスタイルにあった巡り方で楽しむと良いでしょう。
基本的には皆それぞれの願をかけ一番札所から順に巡り参拝し、納経してもらい、八十八ケ所全ての行程を終えると結願(けちがん)となっています。こうした巡礼の旅は江戸時代あたりに各地で流行したようで、四国八十八箇所もそのひとつになります。
同行二人
お遍路さんの装束や身につけている物に目を向けると、「同行二人」という言葉があちこちにある事に気がつくと思います。これは仮に一人で四国八十八箇所を巡っても、同行二人といって常に「空海」(弘法大師)と一緒にいる想いで巡礼しているのだという意味です。「同行二人」は巡礼者ともう一人は弘法大師以外でも、亡くなった家族や先祖、帰依する如来や菩薩などを想っても良いとする教えもあるようです。
国や宗教が違っても、「想い」というものがどれだけ人を支えるか、それを表しているようでとても感慨深い言葉ですね、一人旅でも全然寂しくないです!
霊山寺
さてスタート地点、一番札所は竺和山一乗院「霊山寺」です。徳島県鳴門市に所在するこの寺が長い巡礼の旅の始まりです。札所の番号は空海が定めたものではなく、江戸時代に巡礼が流行してからだそうです。四国を修行した真念が大阪で四国巡礼の、今でいうガイド本みたいなものを出版したそうで、大阪から四国に渡るのは淡路島を経由して阿波(徳島)の鳴門に渡るのが一般的だったようです。その港から一番近い寺が霊山寺であったため、ここが一番札所として定められました。
山門
ここの本尊は釈迦如来、開設は奈良時代になります。
弘仁六年(815年)、空海がここを訪れ滞在し37日間修行したといわれています。
天正に入ってから長宗我部元親の兵よって消失し、のちに徳島藩主蜂須賀氏によって再建されました。しかし再び明治に入って多くが火事で焼失し、近年になって再建されたものがほとんどとなっています。
大師堂(真言宗系の寺院においては空海を祀る仏堂)はもちろん多宝塔、十三佛堂などの仏教建築、美術も見られます。
多宝塔
十三佛堂
アクセス
所在地 徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻126番地
鉄道
JR四国 高徳線 板東駅下車 徒歩10分
バス
徳島バス 大麻線 霊山寺前下車 徒歩1分
道路
一般道 :徳島県道12号鳴門池田線 霊山寺前 (0.1km)
自動車道:高松自動車道 板野IC (3.0km)、徳島自動車道 藍住IC (6.3km)
遥かな旅路の始まり・・
長い巡礼の始まり霊山寺、一番札所ということで隣接の売店には様々なお遍路グッズが揃っていいますので見てみてください、気分が盛り上がりますよ!「同行二人」もすぐ見つかります。
団体バスの方、歩き遍路の方、いろいろなお遍路さんとの触れ合いも楽しみのひとつです。中にはもう何度も八十八ケ所参りをしてる方もいます、そんな方たちにお話を聞いたり遍路について教わるのもいいですね。巡礼はまだ始まったばかりです、この先に想いを馳せるとワクワクしてきますね!