メンズシャツを襟の種類別に徹底解説
ドレスシャツは会社でもプライベートでも活躍する場の多いアイテムです。シャツを選ぶ際のポイントはカラー・素材・フィット感など様々です。特に「襟」の種類が違うだけで印象がガラッと変わります。今回はメンズシャツを襟の種類別にシーンと合ったコーディネートと共にご紹介いたします。
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襟についての基礎知識
ドレスシャツは4つのパーツに分かれています。それぞれのパーツを把握してからシャツ選びに出かけると、店員さんとの会話がスムーズに進みスマートです。また、オンラインショッピングでも失敗しません。
1)襟羽開き:襟の開いている角度の部分のことを言います。襟と襟の間の第一ボタンの辺りの開き具合によって、ワイドスプレッド・セミワイドスプレッド・ナロースプレッドと3つに分けられます。
2)襟羽長さ:襟羽の付け根から先までの長さのことを言います。襟羽が長いとロングポイントカラーのようになり、短いとウイングカラーのようになります。
3)襟羽:襟全体の幅のことを言います。襟羽が浅いとスタンドカラーのようにネクタイと通す部分がなくなり、深いとデュエボットーニのように襟が高くなります。
4)台襟幅:襟を立たせる土台となる部分の幅のことを言います。ウイングカラーのように台襟幅がない場合は、背面にネクタイを通す為の背テープを通さなくてはなりません。
襟の種類をカジュアルからパーティーまで適切なシーン別にご紹介していきます。
レギュラーカラー
最もスタンダードな襟です。一般的に襟羽長さが65mm〜75mmで襟羽開きが75度〜90度、そして台襟幅が30mm〜38mm程度の襟を指します。ドレスシャツと聞くとレギュラーカラーを想像する人が多いかと思います。様々なデザインのネクタイと相性が良く、カジュアルシーンから気合を入れたい会議の場面でも幅広く活用できます。しかし、休日デートの際にレギュラーカラーを選んでしまうとお堅くなりすぎてしまうので注意してください。
シーン:オールマイティ
出典:media.gq.com
普段の会社出勤から大事な会議まで守備範囲は一番広いですが、パーティーやデートには向きません。あくまでもビジネスシーンで大活躍する襟です。
ラウンドカラー
襟先が丸くなっている可愛らしい印象の襟です。絵羽の長さが短いため、結び目の大きいネクタイとの相性が良いです。ビジネスシーンには不向きなデザインなので注意しましょう。ドレッシーにもカジュアルにもなる襟なので、結婚式の二次会やプライベートで活躍します。襟の部分が丸みを帯びているため、面長の人向きです。
シーン:結婚式の二次会やプライベートでのお出かけ
トラッドな印象が強いため、ネイビータイやストライプタイとの相性が良いです。丸い襟が優しい印象を醸し出すため、全体的に可愛らしい印象になり、ドット柄のスーツと合わせるとポップなスタイルになります。カジュアルにもフォーマルにも決まり、シーンを選びません。チノパンなどのカジュアルなパンツと合わせても好印象です。ネクタイを締めてきっちり感を出すことでカジュアルダウンしすぎません。しかし、会社へラウンドカラーを着ていくとカジュアルになりすぎてしまう恐れがあるので注意してください。
コントラストカラー
襟とシャツの色が違うタイプです。個性的なデザインなので、他の人と差をつけたスーツスタイルをしたい方におすすめです。白い襟にブルーのシャツの組み合わせが定番です。色白の人から小麦肌の人まで幅広い肌色に合うので挑戦しやすいです。
シーン:仕事終わりにデートがある日
清楚なスタイルなので、ビジネスシーンから仕事後のデートまで幅広くカバーできます。同性ウケも女性ウケも良いデザインです。夏は爽やかに、冬は清潔感漂う印象となり一年中着用出来ます。ノーネクタイにジーンズと合わせたりもできるので一枚持っておくとコーディネートの幅が広がり便利です。
ロンドナースプレッドカラー
ワイドスプレッドカラーにイギリスのエッセンスが入ったバージョンです。一般的に襟羽開きが180度前後の襟を指します。通常のワイドスプレッドカラーよりも襟の大きさが小さく、顔が長い人や小さい人におすすめですが、首が太い人が着ると息苦しい見た目になってしまうので不向きです。結び目の小さめなネクタイとの相性が良いです。タイトめのシャツを選ぶことでより一層英国紳士らしくなります。
シーン:仕事終わりに男友達と遊び明かしたい夜
かっちりとしたタイプの襟なので、真面目な印象を醸し出したい時におすすめです。ロンドナースプレッドカラーを着用すると社交クラブのメンバーのように上品になります。男友達とバーへ行く時に着用してエレガントな大人の男達の夜遊びを盛り上げましょう。プライベート向きのシャツではないので、ジーンズなどと合わせるのは控えましょう。
ボタンダウンカラー
襟先をボタンで留めるカジュアルなタイプの襟です。別名「ポロカラー」としても知られています。アメリカントラッドの王様ブルクッスブラザーズが発祥です。デートの時やプライベートシーン向きの襟です。カジュアルなタイプの襟なので、フォーマルシーンでの着用は控えましょう。ノーネクタイでも合わせても良し、ボタンをあえて外すのも良しです。
シーン:大切な人とのデート
初めてのデートからパートナーの誕生日まで、幅広く活躍する好印象シャツの王道です。大人の男なら何枚でも持っていたいですね。ブランド別にボタンダウンの白シャツを集めて比較するのも良いと思います。行く場所やプランによって素材やデザインの違うボタンダウンシャツを着まわしていただきたいです。ボタンの色が違ったりデザインが派手すぎるものは下品になってしまうことがあるので注意しましょう。チノパンと合わせると好青年コーディネートになり、ジーンズと合わせるとアメカジコーディネートになります。
エインズリーカラー
やや襟が開いたセミワイドスプレッドタイプの襟です。ワイドカラーの一種で、襟の開き具合が90度前後のものを言います。顎の辺りがシャープに見えるため、四角い輪郭の方におすすめです。
シーン:大事な会議で気合いを入れたい
ビジネスシーン向けのデザインなのでフォーマルに決まり、レギュラーカラーより襟の開きがやや広いため顔の印象が変わります。襟が少し変化するだけで印象も変わり、マンネリ化を防げます。「レギュラーカラーシャツは普段からよく着ているし、明日は大事な会議でいつもと少し違った格好をして気合いを入れたい」という方におすすめです。
イタリアンカラー
台襟が無く、襟と衿台が1枚仕立てになっています。第1ボタンが無く、ノーネクタイを基本としてデザインされています。
シーン:リゾート地でバカンスを楽しむ
開襟シャツでセクシーさをアピールでき、夏場は涼しげです。バカンスやリゾート地での結婚式向きです。リネン生地のものやカラフルなタイプが多く発売されているので、自分に似合うものを探してみてください。ビジネスシーンで開襟シャツを着用してしまうとだらしがない印象となってしまうので控えましょう。
ロングポイントカラー
レギュラーカラーよりも襟先がやや長くシャープな印象です。襟の開き具合はレギュラーカラーとほぼ同じです。襟が長くやや大きいことでドレッシーな印象が加わります。通常のビジネスシーンよりかはちょっとしたパーティーなどに合う襟です。
シーン:ローンチパーティー
レトロな雰囲気漂うロングポイントカラーです。大人の落ち着いた雰囲気をアピールしたい時におすすめです。C-Levelや企業関係者が集まるローンチパーティーでできる男を演出しましょう。ネクタイの結び目が小さめのものを選ぶと首元がすっきりしておしゃれです。
ウィングカラー
出典:www.dior.com
前折れタイプの立襟です。フォーマルシーン向けです。ボウタイと合わせるのがおすすめです。いつも通りネクタイを締めても固定されないので、背面にネクタイを通す為の背テープを通してから使用してください。
シーン:舞踊会や結婚式
最上級のフォーマルスタイルです。舞踏会や音楽鑑賞の場で着用されます。結婚式でも着用される上品なタイプです。ボウタイとの組み合わせが一般的です。タキシードと合わせて大人の色気をアピールしてください。
スタンドカラー
襟羽の部分が浅く、折り返しがないタイプです。立襟とも呼ばれています。カジュアルなシャツなので、ビジネスシーンでの着用はNGです。
シーン:休日ショッピング
首元に襟羽が無いスタンドカラーシャツです。最近街中で見かけることの多いアイテムですよね。首が短い人もかっこよく着られるのでおすすめです。ボタンを全部閉めて着るときっちりした印象になり、一枚でも十分コーディネートが完成します。ボタンを一つ外して着用するのも良いと思いますが、インナーが見えないように注意してください。同性ウケも女性ウケも良いアイテムですので、一枚持っておくとコーディネートの幅が広がると思います。
ピンホールカラー
襟留め用のピンを通すための小穴が開いています。顔が小さい人や首が長い人に似合う襟です。
美術館デート
ボタンを最後まで閉めてピンだけで首元を止めてもいいし、ネクタイを締めてから襟をピンで留めるのもおしゃれだと思います。美術館デートでのポイントは知性的な見た目の中にある美のセンスを相手にアピールすることです。真面目な印象になりがちなドレスシャツスタイルですが、ピンで襟元を留めれば遊び心溢れるスタイリングに変身しおしゃれに決まるので美術館デートにぴったりです。
タブカラー
左の襟羽と右の襟羽をスナップボタンで留められる襟です。ネクタイの結び目やシルエットを長時間保つために作られました。襟の開きが小さいため、結び目の小さいネクタイと合わせるとすっきり見えます。
お得意様との食事会
エレガントに見え、ネクタイをしっかりホールドできるため好印象を残したい取引先とのお食事会におすすめです。ネクタイを少し盛り上げてボリューム出すのに便利です。顔周りにボリュームが出ることによって大きめの顔をカバーすることもできます。ネクタイピンを上手く使い、ネクタイのカーブを立体的に綺麗に見せましょう。
シーンに合った襟選びでおしゃれさに差をつけよう
いかがでしたでしょうか。12種類の襟をおすすめシーンと一緒にご紹介いたしました。コーディネートの参考にしていただければと思います。襟の長さ・幅・デザインなどの細かい部分が違うだけでシャツの全体の印象ががらりと変わります。ドレスシャツを選ぶ際には素材やフィット感だけでなく、襟のデザインにこだわって選ぶとおしゃれなさが一段とアップします。いつもと違うドレスシャツに挑戦してみてください。
よく耳にする「オックスフォードシャツ」ですが、実際にどんなアイテムなのか知っている人は非常に少ないですよね。オックスフォードとはいわゆる”白シャツ”のことで、男性のオシャレには欠かせないアイテムです。本当に優れた白シャツを手に入れて、誰よりもオシャレなコーディネートに挑戦してみましょう。