リズミックでソウルフルな魂の歌トム・ジョーンズ

トム・ジョーンズの歌は、リズミックでパンチの効いた声も魅力の一つです。その生い立ちから、そのソウルフルな歌は、民衆の心に沁みこんでいきました。
そんなトム・ジョーンズのおすすめの歌を4曲ご紹介します。

vokkaVOKKA 編集部
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トム・ジョーンズの功績

苦労してトムジョーンズは1964年デッカ・レコードと契約し「It's Not Unusual(よくあることさ)」で全英ヒットNo1となりました。その後、コメディ映画「What's New Pussycat(何かいいことないか 子猫ちゃん)」を主題歌として吹き込み、1969年「Love Me Tonight(ラブ・ミー・トゥナイト)」後「Green, Green Grass of Home(思い出のグリーングラス)」を情感一杯に歌い、後年、英国勲章を授与されました。

初吹き込み「It's Not Unusual(よくあることさ)」が全英ヒットチャートNo1!

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トム・ジョーンズは、1940年6月7日に英国ウェールズに生まれました。父親は炭坑夫でした。幼い頃から歌が好きで、よく学校や近所の店先で歌って好評だったと言われています。16歳で学校を終えたトム・ジョーンズですが、ガールフレンドは妊娠しており、家族を養うため彼は肉体労働をこなし、夜になるとパブでR&Bやロックンロールを聴き、酒をあおり、時に歌を披露することもありました。
20代はじめ頃には、セミプロ・シンガーとして有名になっていました。学校で同級だったゴードン・ミルズが、トム・ジョーンズをロンドンの音楽関係者を紹介することになり、ロンドンの業界に進出することができたものの、当初の活動は決して楽なものではなく、自らのバンドのライヴ活動やデモ担当歌手などの仕事で食いつないでいました。

1964年デッカ・レコードとの契約がやっとでき、シングル・デビューをします。「よくあることさ」 は、レス・リードとゴードン・ミルズによって書かれた楽曲で、当初はイギリスの女性歌手サンディー・ショウのために用意されたのですが、結局、レコーデョングすることになったのは、無名だったトム・ジョーンズでした。トム・ジョーンズは、ショウに提供されるデモ音源としてこの歌を録音したものの、それを聴いたショウは、ジョーンズの歌い方に強く印象を受け、この曲を彼がリリースすることをすすめてくれたのでした。そして、この曲は、1965年に全英チャートで首位まで上りつめ、トム・ジョーンズは、いきなり人気歌手の仲間入りを果たしたのでした。

バート・バカラック作曲・映画音楽「What's New Pussycat(何かいいことないか 子猫ちゃん)」の主題歌を歌う!

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ピーター・セラーズとピーター・オトゥール主演のコメディ映画。音楽はバート・バカラック。 脚本は出演もしているウッディ・アレン。映画では、美女を見ると声をかけずにはいられないマイケル・ジェイムズにピーター・オトゥール。 彼がカウンセリングを受けている精神科の先生にピーター・セラーズが出演してます。そして、美女が、たくさん出現して恋愛騒動…それだけのドタバタ・コメディーです。監督クライヴ・ドナー。そして、主題歌をトム・ジョーンズが歌いました。トムの声は、リズム感も良くアップテンポで歌っています。これは、「よくあることさ」の次の曲ということですが、とにかく陽気な曲で、ある種、中身も何もないという能天気な曲です。映画の都会的コメディより、トムの歌のほうが泥くさくパンチが利いている分、若干の違和感もあるかもしれません。

「Love Me Tonight(ラブ・ミー・トゥナイト)」の原曲はイタリア・サンレモ音楽祭で披露されたものだった!

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「ラブ・ミー・トゥナイト」は1969年の洋楽。作詞マリオ・パンツェリ、作曲 ロレンツォ・ピラットでした。これをトム・ジョーンズが1969年シングルで発表したものですが、彼の代表曲として知られています。英訳されたトムのバージョンが、世界的なヒットとなりました。しかし、オリジナル原曲は、邦題「恋の終わり」という曲で、イタリアの歌手ジュニア・マッリによって1969年サンレモ音楽祭で、初めて歌われたものです。歌詞の内容を見ると、「今夜だけは愛してほしい。愛させてほしい。」という切ない内容。どこか、恋人は、心のすべてを与えてくれないという切なさを歌っています。

死刑囚が故郷を思い出して歌った切ない曲「Green, Green Grass of Home(思い出のグリーングラス)」

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「思い出のグリーングラス」は、英語の詞を読むと衝撃的内容です。この曲は、アメリカのシンガーソングライター、カーリー・プットマンが書いた歌で、1965年にカントリーのポーター・ワゴナーが歌い、翌年トム・ジョーンズがカバーしましたが、全英1位となって、結果的に彼のバージョンが、ヨーロッパを中心に大ヒットとなってしまいました。
死刑囚が、心の内を吐露しているこの曲。最後の方の歌詞で、懐かしい故郷と家、父母、恋人の元に帰るのは夢であったということが分かります。彼が目覚めた時、あたりはコンクリートの壁に囲まれていたのに気づきます。彼は刑務所の中にいました。余りに切ない歌詞。日本の森山良子さんのカバーでは、この部分はありません。アメリカでは、こうしたことを歌う曲が多々見られます。いずれにしても、涙なくして語れない曲でしょう。この歌がイギリスで大ヒットとなったのは、トム・ジョーンズのソウルフルな歌唱とその衝撃的展開が、人々の心を振動させたからかもしれません。

幅のある歌手

過去、官能的だと評されたジョーンズですが「思い出のグリーングラス」では、幅のある歌を表現しています。ソウルフルなトム・ジョーンズの歌の魅力が、少しでも垣間見えてきたのではないでしょうか。

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