【金沢】秋・冬が旬の魚介に舌鼓 極上の鮨を供する6銘店
2015年に金沢まで延伸した北陸新幹線。北陸地方は首都圏をはじめ周辺エリアからのアクセスが良くなり、賑わいを見せています。その中で金沢は北陸の旨い物が集まる近江町市場を擁し、日本海に面した豊富な漁場を持つ都市です。秋から冬にかけて旬を迎える北陸の魚介で握る鮨はいかがでしょうか。
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ズワイガニや寒鰤が旬を迎える
11月になり漁が解禁されるズワイガニ、正式名称をホッコクアカエビと呼ばれる甘海老など秋から冬にかけて旬を迎える海の幸。そしてなんといっても脂の乗った寒鰤はこの時期にしか味わえない絶品です。そんな金沢の旬のネタで握る鮨もまた絶品であります。
昭和町「すし屋 小桜」
世界で最も美しい駅を選出する米国の旅行誌「Travel & Leisure」が、その14選の1つに選んだ金沢駅。伝統芸能で使われる「鼓」をイメージした鼓門や、鉄筋とガラスのコンビネーションが美しいおもてなしドームなど荘厳かつアーティスティックな建造物を擁する駅であります。この金沢駅に近い昭和町にあるのが、ご紹介する「すし屋 小桜」です。
「すし屋 小桜」の大将は銀座で腕を磨いた後に金沢で鮨屋を開店、毎日金沢港から直送される新鮮な魚介を絶品の鮨に仕上げるのです。「粋」と書かれた額が掛かる趣のあるカウンターで供される鮨は、定番の鮪や烏賊をはじめ能登の鯵や輪島のアラなど地元ならではの握りが並びます。ズワイガニの味噌焼きやホタルイカの炙りなど一品料理も楽しめる鮨屋です。
店名:すし屋 小桜
住所:石川県金沢市昭和町15-21
TEL:076-213-8558
木倉町「乙女寿司」
金沢の兼六園は、岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園と並ぶ日本三名園の一つ。国の特別名勝に指定された池泉回遊式庭園であり、ミシュラン観光ガイドでも最高レベルの三星を獲得しています。松平定信によって「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望」の6つを併せて景勝できることから兼六園と名付けられた金沢を代表する庭園です。
この兼六園からも近い木倉町に「乙女寿司」があります。熟練の鮨職人の集まりである「百万石の鮨」に加盟する鮨屋であり、美しく繊細で華麗な握りを供しているのです。ネタは地元産の新鮮なものだけを厳選、シャリは奥能登産の天日干し米を使うこだわりです。酒以外はお任せで注文すればその日の最高の鮨が味わえるでしょう。
店名:乙女寿司
住所:石川県金沢市木倉町4-10
TEL:076-231-7447
金沢市入江「鮨 志の助」
金沢駅から少し離れた住宅街、金沢市入江は兼六園と西部公園の中間にあります。この金沢市入江に店を構えるのが「鮨 志の助」鮨だけでなく器にもこだわり、須田青華や徳田八十吉など稀代の陶工が造り出した焼き物が揃っています。
「鮨 志の助」も基本はお任せで握りが供されるスタイル。金沢では知る人ぞ知る小松弥助の弟子であった大将が旬のネタを厳選して握る鮨は至高の逸品です。季節になれば香箱蟹や鱈の白子などの一品料理もあり、寒鰤やガス海老の握りも味わえる職人気質の人気鮨屋であります。
店名:鮨 志の助
住所:石川県金沢市入江3-73
TEL:076-216-5280
金沢市東山「鮨 みつ川」
近江町市場の東側にある金沢市東山地区、閑静な住宅街が広がる一角にひがし茶屋街があります。江戸末期から明治時代初期に建築された茶屋が多く残されており、重要伝統的建造物群保存地区にも指定されているのです。情緒あふれる茶屋街でまずは茶を一服いかがでしょうか。
このひがし茶屋街から一本奥に入った通りにあるのが「鮨 みつ川」です。かの銘店銀座九兵衛で修行をした大将が開く店はカウンター8席のみの鮨屋、ここでは金沢の地物を使った本格江戸前鮨が味わえます。江戸前らしく赤身のづけは絶妙な塩梅で握られており、旬の魚介と合わせて是非味わってみたい逸品です。
店名:鮨 みつ川
住所:石川県金沢市東山1-16-2
TEL:076-253-5005
彦三町「鮨木場谷」
金沢城公園の北側に位置する金沢市彦三町。こちらにある彦三緑地は加賀藩の屋敷跡に伝わるツツジを保存するために開園され、1400本に及ぶツツジが植樹されているのです。この彦三緑地の一角に「鮨木場谷」があり、隠れ家的な銘店として知られています。
坪庭を望むカウンターに座れば、そこは鮨と酒を嗜む大人の隠れ家。イカの握りにはゴマが、富山湾のボタン海老にはカボスが添えられるなど一風変わった趣も楽しめます。こちらでは毎日大将自身が仕入れる厳選した旬のネタを使い、シャリには輪島産とこだわりを重ねた絶品の鮨が供されるのです。
店名:鮨木場谷
住所:石川県金沢市彦三町1-8-26 1F
TEL:076-256-1218
金沢市石引「千取寿司 本店」
兼六園から10号線を南東に向かった先にある金沢市石引地区。こちらは金沢大学や金沢美術工芸大学などが集まるエリアであり、天徳院や如来寺などの寺社も多く建立された趣のある地区になります。この石引地区に店を構えるのが「千取寿司 本店」です。
「千取寿司 本店」の想いは金沢の鮨を極めること、そのために米にこだわりネタを厳選し名水を求める。木倉町の「乙女寿司」と同じく「百万石の鮨」に加盟する鮨屋です。秋から冬に旬を迎える香箱蟹や鰤大根などの一品料理も職人の技が光る逸品、鰤のづけや白子の軍艦など金沢ならではの鮨が供されます。
店名:千取寿司 本店
住所:石川県金沢市石引1-17-3
TEL:076-221-5057
芸術を握る 腕利き鮨職人のこだわり
金沢の台所である近江町市場は北陸の旨い物が集まる一大拠点。腕利きの鮨職人が求める極上の素材、そして舌の肥えた鮨通が集まる金沢。多くの魚介類が旬を迎える秋から冬に訪れたい食の都といえるでしょう。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。