大人のマナー！香水の正しい付け方・使い方徹底解説

香水の基礎知識

香水に興味はあるものの、つけ方が分からなかったりつけ過ぎたらどうしようと不安に思ったりしている方は多いでしょう。そんな方に香水の正しい楽しみ方をご紹介します。また、もうすでに使っているという方にも役立つ香水の基礎知識もお届けしたいと思います。

香水の4つの種類とは

香水の原料はアルコールと、ブレンドされた香料です。このアルコールと香料との比率のこととを賦香率と呼びます。香水は、この賦香率の違いによって4種類に分類されます。男性用の香水では、賦香率の高い物はあまり販売されていませんが、女性の友人やパートナーへの贈り物として女性用の香水を選ぶ時にも役立つ知識です。4種類それぞれの特徴を解説します。

オーデコロン

賦香率が4種類のなかでもっとも低いのがオーデコロン。香りもフレッシュで爽やかな物が多いので、ライトフレグランスとして楽しむのがおすすめです。食事がメインのレストランデートなら、出かける前につけると待ち合わせの瞬間の第一印象アップに役立ちます。その後、レストランに入って食事が出てくるまでの間にはほぼ香らなくなるので、料理の邪魔をすることはありません。また、シャワーから出て眠りにつくまでの時間を特別にするのにもおすすめします。

賦香率：3～5％
持続時間：1～2時間
おすすめの使用量：3～5プッシュ

オーデトワレ

EDTという略称が表示されることもよくあり、男性用・女性用ともに商品数が豊富なのがオーデトワレ。オーデコロンよりは濃く長持ちするので、より幅広く使用できます。ビジネスや、デート、スポーツを楽しんだ後や夜遊びなど、様々なシーンで活躍するので、初心者はオーデトワレから使い始めるのも良いでしょう。朝付けるとお昼過ぎまで香りが続き、時間帯によって変化する香りを楽しめます。

賦香率：5～10％
持続時間：3～4時間
おすすめの使用量：2プッシュ

オーデパルファム

男性用の香水でいちばん濃いのがオーデパルファムです。略号でEDPと表記されることもあります。オーデトワレより香りがさらに強いので、使用量やつける箇所に注意して香りすぎないようにしましょう。朝つけると夕方まで香りが続くので、1日中お気に入りの香りをまとっていたいなら、オーデパルファムです。香りの種類や職種によっては、ビジネスシーンには少し難しいかもしれません。プライベートシーンで楽しむことをおすすめします。

賦香率：10～15％
持続時間：5時間程度
おすすめの使用量：1～2プッシュ

パルファム

パルファムはフランス語で香料や香水を意味する言葉で、本来、香水とはパルファムのことです。ほぼ女性用しか販売されておらず、香料の濃度が濃いため、高級ブランドの物は価格もとても高価。日本でも販売しているブランドは限られていますが、マリリン・モンローの逸話で有名なシャネル No.5は、日本でも手に入るパルファムの1つ。濃厚でありながら女性らしい包み込むような優しさを感じるパルファムを、特別なプレゼントとして選ぶのもすてきですね。

賦香率：15～25％
持続時間：7～8時間
おすすめの使用量：ほんの少量で1滴ほど

香水の選び方

香水は商品数も多くどれを選んでよいか分からないものですが、慣れるまでは店頭で実際に香りをかいでみて好みの香りを探しましょう。店頭では、“ムエット”と呼ばれる細長い紙に吹き付けて香りを試します。その際におすすめしたいのは、吹き付けてすぐのトップノートではなく、15分程度経った頃のミドルノートで判断することです。香水の香りの3段階の中で、ミドルノートの時間がもっとも長いため、この香りが自分に合っているかどうかで判断するのがよいでしょう。

香水の香りの3段階

ほとんどの香水が、香りが3段階で変化するように設計されています。それぞれの段階を、トップノート、ミドルノート、ラストノートといいます。トップノートは、スプレーから出た瞬間から15分前後で感じられなくなる、いわば香水の第一印象。フレッシュな香りや少しスパイシーでインパクトのある香りが使われます。ミドルノートは、3段階の中でいちばん長く持続する香りです。その香水のメインとなるため、ブランドによってはハートノートと表現することも。最後に香るラストノートは、時間が経って香りが薄れてくる頃の香りです。体臭とも混ざり合って、温かみや落ち着きを感じさせてくれます。

男性におすすめの香調

香水選びの参考に、おすすめの香調をいくつかご紹介します。初心者がつけやすい物から、女性へのアピールができる物、個性を出すための物も見てみましょう。

シトラス

シトラスとは柑橘類のこと。レモンやグレープフルーツ、オレンジなどのフレッシュで酸味のある香りです。男性であれば、フレッシュでも少し苦味を感じるグレープフルーツのような香りが良いでしょう。

＜シトラス系のおすすめ＞
ロクシタン セドラ オードトワレ
参考価格：7,020円（Amazon）

グリーン

名前のとおり植物やハーブなどを取り入れた香りです。爽やかで瑞々しく、シトラス系同様に使いやすいのがグリーン系です。レストランで食事する時などでも自然になじみます。

＜グリーン系のおすすめ＞
ペンハリガン イングリッシュ ファーン オードトワレ
参考価格：22,140円（Amazon）

ウッディ

樹木などを香料に使用したのがウッディ。エレガントな男性らしさを感じさせる香りが多く、女性にアピールするならウッディ系を中心に選ぶことをおすすめします。シダーウッドやパチョリなど、燻したような温かみのある香りが特長です。

＜ウッディ系のおすすめ＞
ディオール オム オーデトワレ
参考価格：11,880円（Amazon）

オリエンタル

人とは違う個性的な香りを選ぶならオリエンタル系がおすすめ。香辛料などの香りをアクセントにした印象的で複雑な香りが多いのが特長です。

＜オリエンタル系のおすすめ＞
イヴ・サンローラン ラ ニュイ ド ロム
参考価格：12,900円（Amazon）

香水の付け方・使い方

ここまで香水に関する基礎知識を解説しましたが、いよいよ使い方・付け方をご紹介します。香水は自分で香りを楽しむというよりは、人に香りを感じさせて自分の印象をアップさせるためにつけます。自分で派香りをあまり感じなくても、相手には香るという事を意識しましょう。また、つける箇所によって香り方や人に与える印象が異なりますので、いくつかご紹介する方法を試してみて、自分の好みの使い方を見つけてくださいね。

肌に直接つける場合

香水をつけるときは、肌に直接吹きつける方法と洋服や持ち物につける方法とがあります。肌に直接つけると、もともと自分がもつ体臭と香りが混ざり合い、唯一無二の香りとしてまとうことができます。一方で、香水に配合される香料やアルコールは敏感肌の人にとって強い刺激になることがあります。もし、香水をつけてみてその箇所が赤くなったりかゆみが出たりするようなことがあれば、肌に直接つけるのはやめましょう。

胸元

胸元は、どちらかというと自分で香りを楽しみたい時や、パートナーと体を寄せ合うようなシーンでおすすめの箇所です。シャワーを浴びた後にオーデコロンをたっぷり吹きかけて、爽やかな香りを楽しみましょう。

脇腹

オーデトワレなら、両方の脇腹に1プッシュずつ。オーデパルファムなら左右どちらかに1プッシュ程度がおすすめの付け方です。洋服を通してほのかに香るので、通り過ぎざまに女性を振り向かせるならこのつけ方がおすすめです。
ただし、消臭タイプのインナーを着る場合は、せっかく香水をつけても香りません。消臭インナーを着るなら、肌には直接つけず後にご紹介する物などにつける方が良いでしょう。

首のつけ根～背中

オーデパルファムやオーデトワレのスプレーを自分で背中に向けて1～2プッシュしてつけましょう。右手で左肩越しに、左手で右肩越しにスプレーします。このつけ方も、正面で向かい合っているときには香りを感じないのに、横に並んだり前に立ったりした時に香りを感じさせることができます。
この場合も、消臭インナーを着る場合にはおすすめできません。

くるぶし

香水をつけるのに意外と効果的な箇所は足のくるぶしです。長めのソックスではなく、ショートソックスでくるぶしを出すコーディネートの時には、両足のくるぶしにオーデトワレやオーデパルファムを1プッシュずつつけてみましょう。鼻から遠い箇所なので、さり気なく香ります。
ただし、足がにおわないように清潔にしてからつけるように注意しましょう。

持ち物や洋服につける場合

香水が肌に合わない時は持ち物や洋服につけます。肌に直接つけると洋服などで覆われる分、香りがマイルドになりますが、物につけると肌よりも直接的に香りが感じられることがあります。物や洋服には少なめにつけることを意識しましょう。また、アクセサリーや時計、ベルトのバックルなど金属は変質する場合がありますので、つけるなら布にします。

ネクタイ

ネクタイの剣先の裏側に、オーデトワレを1～2プッシュ、オーデコロンなら2～3プッシュ程度吹きつけるのがおすすめです。ネクタイの場合は、体の正面で鼻にも近いので香りを強く感じる場合があります。少なめにつけるようにしましょう。

ワイシャツ・Tシャツ

香水をつける物としてワイシャツやTシャツもおすすめです。着る前に、背中や脇腹の辺りに吹きつけましょう。この場合も、香りが直接的にならないよう、少なめにつけることをおすすめします。

ハンカチやバンダナ

汗をふくのにハンカチやバンダナを持ち歩く夏場におすすめの方法です。ポケットに入れてしまうので、あまり香りが立つことはありませんが、汗をふくなどのふとした清潔感あるしぐさのときに香ってクリーンな印象を演出できます。

これはNG！やってはいけない香水のつけ方

最後に、これはNGというつけ方をご紹介します。もしかしたらこのつけ方が正しいと思い込んでいる人もいるかもしれません。最後まで読んで、失敗しないように注意してください。

こすり合わせる

香水を両手首や首などに吹きつけた後、手首でこすり合わせるつけ方は実はNGです。香水に摩擦を加えることが、成分をにごらせて香りを変質させる恐れがあります。香水は、吹きつけたらそのままにするのが正しいつけ方です。

垂れてくるほどにつける

これまで、おすすめの使用量と併せて基礎知識やつけ方をご紹介しました。おすすめした量より少なめにつけるのはOK。おすすめ使用量よりたくさんつけるのはNGです。頻繁に使っていると自分の鼻が香水に慣れて、少しずつつける量が増えていく事があります。自分はちょうど良く感じても、周りには迷惑をかけていた…そんなことにならないよう、おすすめのし使用量以上につけることはやめましょう。また、つけ過ぎにより香水が垂れてくるようなつけ方は、絶対NGといって過言ではありません。

香りで変わる印象を操って勝てる男に

香りは服装や髪型以上に、人の記憶に残るものです。過去の恋人がつけていた香水やシャンプー等の香りでその人のことを思い出す、といった事もよく聞くエピソードですよね。ビジネスでもプライベートでも、香りをうまく利用することで、“爽やか”“男らしい”“優しい”“センシュアル”といったイメージ作りに役立てましょう。コミュニケーションも思い通りに、どんな場面でも勝っていける男になれると良いですね！