ウィスキー好きにおすすめ!ジャパニーズウィスキーの魅力とおすすめ10選
日本で生産され世界的にも高い評価を得ているジャパニーズウィスキー。高品質なジャパニーズウィスキーは各国で開催される数々のアワードを受賞しており、昨今ではその人気から一部の銘柄は入手が困難になっているほどです。今回はウィスキー好きにおすすめするジャパニーズウィスキーを厳選、その魅力とともにご紹介しましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.nikka.com
世界に誇る銘酒、ジャパニーズウィスキー
ワールドウイスキーアワードやIWSCをはじめとした権威あるアワードを受賞した銘柄もあり、国内外ともに高い人気を博しているジャパニーズウィスキー。その品質の高さによってスコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダとともに5大ウィスキーの一角を担うようになり、世界で愛されるウィスキーに成長しました。
ジャパニーズウィスキーはサントリー・ニッカ・キリンをはじめとした大手酒造メーカーが主に製造していますが、小規模な蒸留所が新設されるなどクラフトウィスキーの人気も高まっています。ベンチャーウイスキーのイチローズモルトをはじめ、どれも生産量が限られているため入手が困難になっているようです。
下記リンクの日本洋酒酒造組合では”ジャパニーズウィスキー”を明確に定義するため自主基準を設けています。
ジャパニーズウィスキーの魅力
ラテン語で”命の水”を意味するウィスキーの歴史は古く、アイルランドやスコットランドでは15世紀頃にウィスキー蒸留が始まったとの説もあります。そして日本のウィスキーを語る上で欠かせないのが、サントリー創業者の鳥井信治郎とニッカ創業者の竹鶴政孝です。この2人が中心となり大正13年に山崎蒸留所が完成したことから、日本での本格的なウィスキー蒸留が始まりました。
ジャパニーズウィスキーはいわゆるスコッチウィスキーを手本として造られていますが、スコッチやアイラ特有の強いスモーキーフレーバーなどは抑えて造られています。芳しく華やかな香りを持ち、馥郁とした深い味わいでありながら淡麗、和食との相性もよいと評されるウィスキーです。
ジャパニーズウィスキーの特徴
日本の蒸留所ではハイランドを思わせる軽やかなモルトからアイラのようにピーティーなモルトまで、フレーバーの異なる多彩な原酒が同社系列の蒸留所で製造されています。このため他社の蒸留所で製造された原酒とブレンドされることが少なく、ブランド独自の味わいが生み出されました。
また日本では原酒の熟成に用いる樽材にミズナラの木を使うことも他にはない特徴です。ミズナラ樽を用いて長期熟成を行うことで、香木に例えられる華やかな香りを生み出します。昨今では”天使の分け前”が多いことからミズナラ樽の使用率は減少、ホワイトオーク樽で熟成されることが多いようです。
ジャパニーズウィスキーのタイプ
◇モルトウィスキー
大麦麦芽のみが原料で単式蒸留器で蒸留します。
◇グレーンウィスキー
大麦麦芽・小麦・トウモロコシといった穀物が原料で連続式蒸留器で蒸留します。
◇ブレンデットウィスキー
複数のモルト原酒&グレーン原酒をブレンダーがブレンドして造ります。
シングルモルトとピュアモルトの違い
◇シングルモルト
単一の蒸留所で蒸留したモルト原酒のみ(樽種は複数)をヴァッティングしています。
◇ピュアモルト
山崎と白州など複数の蒸留所で蒸留したモルト原酒をヴァッティングしています。
1. サントリー「山崎12年」
日本を代表するシングルモルトウィスキーとして名高く、ISCの金賞やSWSCのダブルゴールドといった最高峰アワードの受賞歴を持つサントリーの「山崎12年」。山崎蒸留所で12年以上エイジングされた複数のモルト原酒をヴァッティングしており、繊細にして複雑で深い味わいと高い香気が愉しめる逸品です。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :700ml
アルコール :43%
希望小売価格:10,000円
2. サントリー「白州12年」
蒸留所としては世界的にも最大級の広大な敷地を擁し、周囲を森林が包み込む白州蒸留所で造られた「白州12年」。白州蒸留所で12年以上エイジングされたモルト原酒をヴァッティング、”森の蒸留所”と呼ばれる白州に相応しく爽やかな新緑と甘やかなスモーキーフレーバーで、フルーティーかつキレのよい味わいが特徴です。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :700ml
アルコール :43%
希望小売価格:10,000円
3. サントリー「響21年」
サントリー最高峰の一角を担うブレンデットウィスキーで、ISCの金賞やIWSCの金賞といったアワードを受賞している「響21年」。厳選されたモルト原酒とグレーン原酒はどちらも酒齢21年以上の長期熟成を重ねており、円熟の域に達した珠玉の原酒を丁寧にブレンドしました。ボトルは「響」を象徴する二十四節気を現した24面カットの華麗なボトル、ラベルを荻野丹雪が揮毫した重厚な1本です。
【基本情報】
タイプ :ブレンデット
容量 :700ml
アルコール :43%
希望小売価格:32,000円
4. ニッカ「竹鶴ピュアモルト」
”日本のウィスキーの父”と呼ばれる竹鶴政孝の名を冠したニッカの代表格といえるウィスキーが「竹鶴ピュアモルト」。キーモルトにはシェリー樽で熟成された余市モルトと宮城峡モルトを用いており、”海と森”のモルトがハーモニーを奏でます。豊かな果実香と甘い樽香があり、果実味とモルトのコクを感じさせる味わい。ほろ苦く甘やかな余韻を残します。
【基本情報】
タイプ :ピュアモルト
容量 :700ml
アルコール :43%
希望小売価格:4,500円
5. ニッカ「シングルモルト余市」
竹鶴政孝の理念を体現したニッカ創業の地であり、スコットランドに似た気候風土の中に佇む余市蒸留所で造られる「シングルモルト余市」。世界でも数少ない石炭直火蒸留方式によって造り出されたモルトは独特の香ばしさを生み出しており、やわらかな樽香と豊かな果実香を実現しました。味わいはピーティーでオークの甘さとスモーキーな余韻、竹鶴政孝の原点といえるウィスキーです。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :700ml
アルコール :45%
希望小売価格:4,500円
6. ニッカ「シングルモルト宮城峡」
竹鶴政孝が新たな蒸留所を求めて余市の次に開設した宮城峡蒸溜所で造られる「シングルモルト宮城峡」。スコットランドの気候風土に例えるならハイランドが余市でローランドが宮城峡、朝靄が立ち込める緑に囲まれた地で原酒が育まれています。フルーティーかつモルトの甘みを感じさせるなめらかな舌触り、豊かな果実香と樽のバニラ香が調和した華やかな香気に包まれる1本です。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :700ml
アルコール :45%
希望小売価格:4,500円
7. キリン「シングルモルトジャパニーズウイスキー 富士」
霊峰富士山の麓で昭和48年に操業を開始した富士御殿場蒸溜所で造られる「シングルモルトジャパニーズウイスキー 富士」。富士山の清冽な伏流水を用い、冷涼な気候と通年で立ち込める霧の中で磨かれた多彩なモルトをヴァッティングしました。豊かな果実香とフローラル香を併せ持ち、やわらかく果実味に溢れた芳醇な味わい。複雑な熟成香が深い余韻を与える1本で、富士山を彫刻したボトルが象徴的です。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :700ml
アルコール :46%
希望小売価格:6,600円
8. キリン「シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 富士」
富士御殿場蒸溜所で造り出されたモルト原酒とグレーン原酒のみをブレンドした「シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 富士」。豊かな果実香と甘香とビスケット様の香ばしさが調和した芳しい香り、シルキーな口当たりかつフルーツケーキを思わせる上品な味わいです。心地よい余韻を感じさせる仕上がりの1本で、2023年にドリンクス・インターナショナルが主催するISCで金賞を受賞しました。
【基本情報】
タイプ :シングルブレンデッド
容量 :700ml
アルコール :43%
希望小売価格:6,600円
9. 江井ヶ嶋酒造「シングルモルト江井ヶ嶋 SEXTET」
山崎蒸留所より早い大正8年に竣工した蒸留所でウィスキー蒸留を始めた歴史を持つ江井ヶ嶋酒造の「シングルモルト江井ヶ嶋 SEXTET」。日本酒カスクからオールドシェリーバットまで、独創的な6樽のモルト原酒をヴァッティングすることで”6重奏=SEXTET”のハーモニーを奏でるウィスキーに仕立てました。果実味やハニーテイストの華やかな香りで、舌触りは甘くなめらか、軽快なスモーキーフレーバーの余韻に浸れます。ノンチルフィルター&ノンカラーでボトリングしており、2022Editionと銘打った一期一会の1本。2023年のISCで金賞を、TWSCでも金賞を受賞しました。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :500ml
アルコール :55%
希望小売価格:11,000円
10. 江井ヶ嶋酒造「ホワイトオークシングルモルトあかし」
アメリカンオークシェリー樽とバーボン樽で熟成したモルト原酒をヴァッティングした「ホワイトオークシングルモルトあかし」。甘くウッディな樽香と品の良いスパイシーさ、そして仄かにピーティーな余韻を感じられる1本です。ノンチルフィルター&ノンカラーでボトリング、2023年にISCで銀賞を、TWSCでも銀賞を獲得しました。
【基本情報】
タイプ :シングルモルト
容量 :500ml
アルコール :46%
希望小売価格:4,180円
今夜、珠玉の一杯を
鳥井信治郎と竹鶴政孝による黎明から、今日世界的に高評価を得るウィスキーに成長したジャパニーズウィスキー。ご紹介した10本はどれも珠玉の逸品、グラスを傾ければ口福で満たされるでしょう。
※ 掲載内容は執筆時点、基本情報や価格等は参考で変更になる場合があります。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。