【硬式木製バット】選ぶポイントからおすすめの木製バットまで紹介
硬式野球をする際には、必ず「硬式バット」を使う必要があります。硬式バットには木製と金属製がありますが、一般に大学生以上では木製を使います。しかし、硬式の木製バットだけでも様々なメーカー・素材・バランスがあり、選ぶのも大変です。そこでこの記事では硬式木製バットを選ぶ際の見るべきポイントやおすすめのバットを紹介します。
- 27,029views
- B!
アイキャッチ画像出典:www.plaza-sports.com
自分に合ったバットを使おう
バットには様々な種類があり、何を選ぶかは非常に重要な問題です。しかし、そもそもバットにどんな種類があるのか、どんな選び方をすればいいのかということがよくわからない人も多いと思います。そこでこの記事では、バットの種類から木製バットを選ぶ際のポイントまで紹介するので、自分に合った1本を見つけてください。
バットの種類
野球をする際に必ず必要なバットですが、そもそもバットにはどんな種類があるのでしょうか。金属と木製だけと思われている方も多いと思いますが、実は使う年齢やボールによって様々な種類があります。まずはその種類について説明します。
金属・木製・複合
まずはバットの材質の違いです。バットは大きく分けると、3種類の材質があります。金属バットや木製バットは、馴染みのある材質であり、その名の通り打つ部分が金属や木でできているバットです。
聞きなれないのは、最後の「複合バット」だと思います。別名コンポジットとも呼ばれていますが、このバットは、「複合」という名前からもわかるように、複数の素材を組み合わせたバットで、軟式のビヨンドと呼ばれるバットや、硬式では折れない木製バットと呼ばれているのが、このコンポジットバットです。ただし、このバットは多くの公式大会やリーグでは使用が認められていなかったりするので、練習や草野球で使うのがメインとなるでしょう。
軟式用・硬式用
次の大きな違いは、バットが軟式用なのか、硬式用なのかということです。野球では軟式ボールか硬式ボールを使いますが、使うボールによってもバットを変える必要があります。なぜなら、軟式と硬式ではボールの堅さが全く違い、軟式バットで硬式バットを打つとバットが変形し、最悪折れてしまうからです。
ただ、木製ではバット自体に軟式用か硬式用かは書いていないことが多いので、売り場の表記を確認しましょう。
硬式木製バットを選ぶ際のポイント
長さ
硬式木製バットの長さとしては、大体82㎝~85㎝に収まります。その中で自分に合ったバットを選ぶのが良いですが、目安としてはバットを立てて股の位置にバットが来るような長さがいいとされています。また、バットをもって手を広げた時に、バットの先端が体の中心に来るくらいがいいともいわれています。
ちなみに筆者も野球をやっていましたが、83㎝のバットを使っていました。(身長165㎝くらい)一つの目安にしてみてください。
素材
木製バットを選ぶ上で、非常に大事なことが木の素材です。硬式木製バットには、「メイプル」「バーチ」「アッシュ」「ビーチ」「アオダモ」「竹」「ラミ」の、主に7種類があります。詳しくは次の項目で説明しますが、木製バットは木の種類によって、打感や折れやすさなどが異なってきます。また所属している団体やリーグによっても使える素材が制限されていたりするので、きちんと確認しておきましょう。
木製バットの素材
木製バットは、上記のように主に7種類あります。この中で、「竹」と「ラミ」は練習用に使うことが多く、それ以外の5種類が試合で使われることが多いです。
打感やしなり方は以下の図を参考にしてください。打球感が「ハード」に近いほどより硬い素材で、金属に近くなります。
出典:baseman.info
メイプル(カエデ科カエデ属)
メイプル材は、気が大きくなるのに非常に時間がかかります。そうすると気が非常に硬くなり、打球感も硬くなります。特にカナダなどで育った北米メイプルは、材質は重硬で肌目は緻密になるため、金属に近くなります。強さと反発力がありますが、芯を外すとめちゃくちゃしびれます。
金属上がりで木製バットを初めて使う人にはメイプルがおすすめです。
バーチ(カバノキ科カバノキ属)
バーチは、日本でいう樺(カバ)の木です。樺は、打球感はメイプルに近い感覚ですが、しなりがないわけでもありません。パワーがあって、木製バットに特有のしなりも少し欲しいという人にはお勧めの素材です。
産地については、樺はあらゆるところに生息していますが北米産が良いと言われています。
アッシュ(モクセイ科トネリコ属)
日本では「タモ」と言われている素材です。打球感もしなりもそれなりに兼ね備えており、非常に振りやすくなっています。ただ、アッシュは使い込んでいくうちに表面が剥がれていき、折れる前に使い物にならなくなってしまうことがあります。
長く使いたいと思っている人にはあまりおすすめしませんが、アッシュは非常に打感がいいの一度試してみると良いでしょう。
ビーチ(ブナ科ブナ属)
ビーチは日本でいう「ブナ」に該当します。この素材を使ったバットはよりしなりが生まれます。そのため、金属にはないようなボールの吸着感を感じながら、ボールをバットに乗せるように打つことができます。また、木目がしっかりしているため耐久性もそれなりにあります。
アオダモ(モクセイ科トネリコ属)
アオダモは、イチロー選手や松井選手を始め、多くの日本人が使っていた素材です。しなりが非常にありながら、反発力も兼ね備えているため非常に好まれている素材です。北海道の太平洋側で育ったアオダモは粘りがありつつ、しなりや強度もあるという最高級の素材ですが、今は中国産アオダモが増えて、あまり見かけなくなってしまいました。
日本のような湿気の多い地域ではアオダモが一番適していると言われているため、試合用バットで素材に迷ったらアオダモを選んでみるといいかもしれません。
竹(イネ目イネ科タケ亜科)
竹バットも、多く売られている素材です。しかし竹バットの使用が認められていない団体が多くあったり、そもそもあまり飛ばないため、試合用として使うにはおすすめしません。
ただ強度は非常に強く、芯を外してもなかなか折れないので、練習用にはうってつけです。他の素材よりも非常に安い値段で売られているため、練習用に使うには最適な素材であると言えるでしょう。
ラミ
ラミバットは、竹を基にして、そこにメイプル素材を張り付けたバットです。グリップエンドの見た目は以下のようになっています。
出典:baseman.info
こちらも値段が安く、丈夫なバットです。
リーグによっては禁止されているところもありますが、竹よりも使えるところは多いので、練習でも試合でも同じバットを使いたい人には最適のバットと言えるでしょう。
おすすめのバットを紹介
ヤナセ プロリミテッド(YUM)シリーズ (メイプル)
ヤナセは、国内で唯一の木製バット専門メーカーです。「プロリミテッドシリーズ」はヤナセの最高級モデルで、アメリカのハードメイプルを使用しています。その硬くて良質な材質がおすすめポイントです。
グリップが細く、ヘッドが重く感じるため、飛距離を求めるパワーヒッターにおすすめのバットです。
ミズノ プロフェッショナルシリーズ(メイプル)
ミズノから出ているプロフェッショナルシリーズは、実際のプロ野球選手が使ってい型をモデルとして様々な形があります。M02型ならイチロー選手、M10型なら巨人の阿部選手など、多数のモデルがあるので、アベレージヒッターからパワーヒッターどのタイプの人にもピッタリのバットがきっと見つかるでしょう。
SSK リーグチャンプシリーズ(メイプル)
SSK のリーグチャンプシリーズも、木製バットの中では非常に人気のモデルです。巨人の坂本選手や中日の平田選手など、一流プロ野球選手のモデルが出ているのが人気ポイントの一つです。
このリーグチャンプシリーズはグリップエンドの形から、バットの太さなど、非常にバリエーションに富んだモデルとなっており、自分にぴったりのバットが見つかります。
店頭などでグリップのフィット感や振りやすさを確かめながら、合うバットを探してみてください。
ZETT スペシャルセレクトモデル(バーチ)
このモデルは、北米産のバーチを使用しており、程よい硬さとしなりを兼ね備えたバットとなっています。ZETTのスペシャルセレクトモデルはグリップ部分が長くなっていて非常に振り抜きやすく、バーチ素材の中で最も人気のあるモデルです。
バーチ素材がお気に入りの人には非常におすすめのバットです。
asics グランドロードシリーズ(アッシュ)
アシックスのグランドロードシリーズ、ホワイトアッシュ素材のバットは人気のモデルです。特にエンゼルスの大谷選手や広島の鈴木誠也選手、巨人の丸選手などのモデルは大人気となっています。大谷選手や鈴木選手のように、ホームランも単打も器用に打てるミドルヒッターの方には非常におすすめのバットです。
ルイスビルスラッガー SELECT GENUINE シリーズ(ビーチ)
こちらは、珍しいヨーロピアンビーチを使用したバットとなっています。しなりや柔らかい打感を求めている人にはぴったりと言えるでしょう。グリップが太めでバランスが取れたミドルバランスから、グリップが少し細く先端をくり抜きにしたトップバランスと、どんな人にも合うモデルがそろっているところも良いところです。
ビーチ素材のバットは中々販売しておらず、貴重ですがアオダモとアッシュの中間を求めている人にはぴったりでしょう。
久保田スラッガー サイクルヒッターシリーズ(アオダモ)
久保田スラッガーのシリーズは、中国産アオダモを使用した人気のモデルです。ややトップバランス寄りなので、ミドルヒッター・パワーヒッターにおすすめのモデルです。グリップの太さは太いものもあれば、細いものもあるので、自分に合ったバットを見つけることができます。
より柔らかい質感やしなりを求める人には非常におすすめです。
ZETT エクセレントバランスシリーズ(竹)
ZETTのエクセレントバランスシリーズは、竹素材作られているため、非常に丈夫なバットです。竹のため練習の場面でしか使えませんが、やや細身の形状であるため、ミートの練習には最適です。また、バットの重量も軽いため、パワーがない人にも振り抜きやすいモデルです。
ミズノ ビクトリーステージ(ラミ)
ミズノのビクトリーステージのラミバットは、非常にバランスの良いバットとなっています。これも竹バットと同じように使用するには制限があります。しかし、ラミバットはメイプルと竹を合わせて作られたバットであるため、より試合用のバットに近い感覚で練習することができます。
グリップがやや太めですが、操作性に優れたバットです。
自分に合った1本を見つけよう
ここまで木製バットの選び方から、おすすめの木製バットまで紹介しました。硬式木製バットは、色々なメーカーから出されており、非常に多くの種類があります。その中から自分に合ったバットを見つけるのは大変ですが、素材や自分のタイプを見極めて最適なバットを見つけて使うようにしましょう。
この記事のキーワード
この記事のライター
野球歴10年以上。スポーツは見るのもやるのも全般的に好きです。