【硬式金属バット】選ぶポイントからおすすめの金属バットまで紹介
硬式野球をする際には、必ず「硬式バット」を使う必要があります。硬式バットには木製と金属製がありますが、一般に高校生以下では金属を使います。しかし、硬式の金属バットだけでも様々なメーカー・重さ・バランスがあり、選ぶのも大変です。そこでこの記事では硬式金属バットを選ぶ際の見るべきポイントやおすすめのバットを紹介します。
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アイキャッチ画像出典:www.imaisp.com
バットの種類
野球をする際に必ず必要なバットですが、そもそもバットにはどんな種類があるのでしょうか。金属と木製だけと思われている方も多いと思いますが、実は使う年齢やボールによって様々な種類があります。まずはその種類について説明します。
金属・木製・複合
まずはバットの材質の違いです。バットは大きく分けると、3種類の材質があります。金属バットや木製バットは、馴染みのある材質であり、その名の通り打つ部分が金属や木でできているバットです。
聞きなれないのは、最後の「複合バット」だと思います。別名コンポジットとも呼ばれていますが、このバットは、「複合」という名前からもわかるように、複数の素材を組み合わせたバットで、軟式のビヨンドと呼ばれるバットや、硬式では折れない木製バットと呼ばれているのが、このコンポジットバットです。ただし、このバットは多くの公式大会やリーグでは使用が認められていなかったりするので、練習や草野球で使うのがメインとなるでしょう。
軟式用・硬式用
次の大きな違いは、バットが軟式用なのか、硬式用なのかということです。野球では軟式ボールか硬式ボールを使いますが、使うボールによってもバットを変える必要があります。なぜなら、軟式と硬式ではボールの堅さが全く違い、軟式バットで硬式バットを打つとバットが変形してしまうからです。
バットのグリップのちょっと上に、「軟式用」「硬式用」などと言った表記があるので、そこを見ながら、自分が使っているボールに合わせてバットを選びましょう。
使う年齢ごとの違い
最後は年齢ごとのバットの違いです。上にも記載しましたが、バットにはグリップの上に「○○用」という記載があります。そこに書かれている対象やボールを正しく把握し、バットを使うようにしましょう。
具体的な種類としては、「少年軟式用」「軟式用」「中学硬式用」「硬式用」と言ったものがあります。自分が何を使うかわからない時は店員さんに聞いたり、ネットで調べてみると良いでしょう。
硬式金属バットを選ぶ際のポイント
バットを選ぶ際には、以上の違いに加えて、長さや重さなどをしっかりと把握し、自分に合ったバットを選ぶ必要があります。金属・木製・軟式用・硬式用を決めたら、長さや重さ、バランスもしっかり選びましょう。
長さ
硬式金属バットの長さとしては、大体82㎝~85㎝に収まります。その中で自分に合ったバットを選ぶのが良いですが、目安としてはバットを立てて股の位置にバットが来るような長さがいいとされています。また、バットをもって手を広げた時に、バットの先端が体の中心に来るくらいがいいともいわれています。
ちなみに筆者も高校野球をやっていましたが、83㎝のバットを使っていました。(身長165㎝くらい)一つの目安にしてみてください。
重さ
「硬式用」のバットの多くは900g以上になっています。一般に同じスイングスピードで当たった場合、バットが重くなればなるほど、飛距離が伸び、軽いと飛距離が短くなります。ただ重さに関しては、個人差があり、プロ野球選手でも900g台のバットを使っている人もいれば1100gのバットを使っている人もいます。一番大事なのは「振り抜けること」であり、振れないのに重いバットを使っても意味がありません。いろいろ試してみて自分が振り抜きやすいバットを選びましょう。
バランス
バットを持ってみるとわかりますが、バットにはそれぞれ重心があります。この重心の位置によって、「トップバランス」「カウンターバランス」「ミドルバランス」の3種類にバットは分類されます。これもバットを選ぶ際の大事なポイントです。
トップバランス …重心がバットの先端付近にあり、遠心力を使いやすいため飛距離が出やすくなるただし、その分バットを扱うのが難しくなるため、力のある長距離バッターにおすすめ
カウンターバランス …重心がグリップの近くにある。バットが軽く感じやすく、振りやすくなるためミートしやすくなる。ただし、飛距離はそこまで出ない
ミドルバランス …トップバランスとカウンターバランスの中間の、バットの真ん中付近に重心がある。スイングもしやすく、飛距離も出なくはないので、多くの人に好まれる
自分のタイプや体格に合わせたバランスを選ぶのが最適ですが、もし迷ったらミドルバランスを選ぶのがおすすめです。
「バランス」は特に大事なポイントですので、本記事ではバランスごとのおすすめの記事を紹介します。
おすすめのバットを紹介【トップバランス】
ディマリニ ヴードゥ
ディマリニのバットの特徴は「ボールがバットに食いつくような吸着感」です。TTテクノロジーという技術により、スウィートスポットを広げつつ、バットのたわみ量もアップさせました。そのため、他のバットにはない、ボールをバットに乗せるような感じでより遠くへ飛ばすことができます。
中でも、このヴードゥは「飛距離が5%アップする」というコンセプトのもと、振り抜きやすさを重視したモデルとなっています。
ボールをバットに乗せた感覚を味わいながら、より飛距離を伸ばしたいというパワーヒッターにおすすめです。
SSK プロエッジコンドル
プロエッジコンドルは、上記のディマリニのバットとは逆で、ボールを弾く感じで打つことができます。SSK史上最強硬度素材の「超々ジュラルミン(HD88)」という素材を使っており、他のバットにない強烈な反発力を持ちます。先端部分はニューコンドルヘッドと呼ばれる、硬質樹脂素材を使用した二重構造の新開発ヘッドになっており、バットとヘッドの一体感を高めた、パワーロスの少ないバットとなっています。
ボールを乗せるというよりは、弾く感じで打ちたいパワーヒッターにおすすめです。
asics スピードアクセル
近年asicsは野球用品に力を入れており、どんどん質のいい野球道具が登場しています。このバットもその一つです。このバットの特徴は、「スリムな形状」です。これによって余計な空気抵抗を減らし、操作性と振り抜きやすさを両立したバットとなっています。細くなっている分ミートすることが少し難しくなりますが、使いこなすことで小技も長打も打てる最強のバットになります。
ある程度ミートには自信があり、かつ遠くに飛ばしてい問いう人におすすめです。
おすすめのバットを紹介【ミドルバランス】
ミズノ Vコング02
このミズノの「Vコングシリーズ」は昔から大人気のモデルであり、後に紹介するSSKのスカイビートと並んで、高校野球では2大勢力を形成しています。
このバットは、表面に「縦研磨加工」がされており、バット表面部に凹凸を付けることで、バットとボールの食いつきを良くしています。筆者も使ったことがあり、打った後の打球音はあまりしないので物足りなさはありましたが、打球音以上にボールが遠くに飛んでいる感覚があります。
また、バットの先端部分には16㎜のくぼみをつけることで、少しバットの先端に重みを残しながらも振り抜きやすいモデルとなっています。
硬式バットに迷ったらこれを選べばいいと言えるくらい、大人気のモデルです。
ZETT ゼットパワー2nd
ゼットパワーも昔から人気のモデルです。このバットの特徴は「柔らかな打感」であり、インパクトの瞬間にボールがバットにくっついている感じがします。
また振り抜きやすさも兼ね備えているため、パワーのない人やヘッドスピードが遅い人でも遠くへ飛ばすことができます。
パワーのある選手というよりは、パワーがあまりないけど強い打球を飛ばしたいという人におすすめです。
ルイスビルスラッガー TPX
ルイスビルスラッガーは、打った時の打球音が非常に気持ちいいバットですが、性能も抜群です。このバットは、GENESIS PLUS(USAアルミ)という、他のバットではあまり使われていない素材を使用しています。そこに縦研磨加工を施すことで、柔らかな打感とスピン量を両立しています。またヘッドキャップにわずか25gのコンポジットキャップを使用することで抜群の振りやすさを実現しています。
爽快な打球音と、単打も長打も打ちたいミドルヒッターにおすすめです。
おすすめのバットを紹介【カウンターバランス】
SSK スカイビート31K
SSKのスカイビートシリーズは、ミズノのVコングシリーズと並んで、高校野球では最も多く使われているモデルです。「スカイビート」という名前からもわかるように、打った時の打球音が非常に爽快です。またこのバットには他にも「カーリングヘッド」「WF形状」という2つの特徴があります。
「カーリングヘッド」とは、先端にカーリング(曲げ)加工が施されていることを指します。これはSSK独自のパワーファンクションであり、打球時の力の分散を抑え、反発特性を引き出すことができます。
「WF形状」とはバットの形状のことを指します。バットのがヘッドにに向かって緩やかに絞り込まれており、先端にかかるバランスを軽減させることでより振り抜きやすいバランスとなっています。
とにかく硬式バットが欲しいけど、Vコングは少し重いという人はこっちを選ぶと失敗しないでしょう。また、野球経験者でもアベレージヒッターからパワーヒッター多くの人におすすめです。
自分に合った硬式バットを選ぼう
ここまでおすすめの硬式金属バットについて紹介しました。いろいろおすすめポイントを紹介しましたが、一番大事にするべきは「自分の感覚」です。バットによって打った時の打感や振りやすさが全く異なります。試打できるスポーツ用品店も多くあるので、まずは自分で打ってみて、その上で自分に合ったバットを選びましょう。
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この記事のライター
野球歴10年以上。スポーツは見るのもやるのも全般的に好きです。