ケトルベルスイングのやり方|下半身と背筋群を同時に強化できるトレーニング
ケトルベルスイングは、下半身と背筋群を同時に強化しながら、体幹インナーマッスルも鍛えられる初心者向きケトルベルトレーニングです。
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アイキャッチ画像出典:www.coachmag.co.uk
ケトルベルスイングが効果のある筋肉
僧坊筋
ケトルベルスイングによって強い負荷がかかる筋肉として、まず上げられるのが僧坊筋です。特に、低い位置からケトルベルを前方に振り上げる動作のなかで強い負荷が加わります。
広背筋
ケトルベルスイングは、背部側面に位置する広背筋に対しても高い効果があります。特に、ケトルベルを戻す振り下ろし動作を制御するなかで、広背筋に強いエキセントリック収縮(伸張性収縮)が加わります。
三角筋
前方にケトルベルを振り上げる動作のなかで、腕を前方に上げる作用のある三角筋前部にも強い負荷が加わります。また、ケトルベルを戻す時のブレーキング動作のなかで、三角筋後部にもエキセントリック収縮による効果があります。
脊柱起立筋・大腿四頭筋・ハムストリングス
ケトルベルスイングは、このほかにも背骨周辺の筋肉・脊柱起立筋、太もも前側の筋肉・大腿四頭筋、太もも後ろ側の筋肉・ハムストリングスにも高い効果があります。
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ケトルベルスイングのやり方
■ケトルベルスイングの正しいやり方
1.足を広く開き、両手でケトルベルを保持して構える
2.ケトルベルを軽く後方に振り、そこから一気に肩の高さまで振り上げる
3.ケトルベルが戻るスピードを筋力で若干制御しながら元に戻る
4.再びケトルベルを前方に振り上げる
ケトルベルスイングでもっとも大切なポイントは、腰や背中を丸めないように気をつけることです。この基本姿勢ができていないと、腰に大きな負担がかかってしまいますので注意してください。
また、ただケトルベルを振り回すのではなく、ある程度スピードと動作範囲を筋力で制御することが重要です。
ケトルベルトレーニングの特徴とメリット
ケトルベルトレーニングの最大の特徴は、同様に片手で扱うダンベルとは違い、ウエイトの重心とグリップ位置が異なることです。これにより、ケトルベルの保持にはバランシング能力が要求され、また、バランスをとりながら動作を行うことで体幹インナーマッスルに効果があります。
筆者のジムにおいても、スポーツ競技により有効な実践的な筋肉を鍛えたい格闘技系の選手はケトルベルトレーニングを行っています。
なお、筆者の運営するジムで主に行っているケトルベルトレーニングの種目は下記の記事内で紹介しているような種目です。
▼実際に行っているケトルベルトレーニング
安全のためにエイトストラップを
ケトルベルトレーニングでもっとも気をつけたいのが、手からケトルベルが離れてしまう「グリップアウト」です。グリップアウトを起こすと、ケトルベルが落下または前方・後方に飛んでしまい非常に危険です。
グリップアウトを起こしてもケトルベルが落下することがないよう、エイトストラップの使用を強く推奨します。
ケトルベルトレーニングの負荷回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
ケトルベルトレーニングにおすすめのグッズ
出典:glfit.net
ケトルベルトレーニングで装着したいのが、腰椎を保護するとともに腹圧を高めて瞬発力パフォーマンスを向上させるトレーニングベルトです。なかでも、写真のようなナイロン製ベルトは激しいケトルベルトレーニングの動作のなかでも身体にフィットしますので、革製のトレーニングベルトよりもおすすめです。
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事