山種美術館「Cafe椿」 速水御舟展にちなんだ和菓子5選
美術館併設のカフェが注目されています。展覧会ごとに新たな和菓子を提供し続けている山種美術館の「Cafe椿」。企画のテーマに合わせてモチーフを選び、5つの和菓子が提供されています。現在行われている「生誕125年記念 速水御舟」で提供されている和菓子5選を、モチーフとなった作品とともにご紹介します。
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*写真は許可を得て撮影しております。
■山種美術館「CAFÉ椿」について
こちらのカフェで提供される和菓子は、青山の老舗菓匠「菊家」に特別にオーダーしたものです。それらは、展覧会ごとに和菓子のモチーフを選び、美術館スタッフとも検討を重ねながら作っているそう。展覧会ごとに5種類の和菓子が提供されます。
同じ作品をモチーフにしても、展覧会によって企画が違います、季節も変わります。そうしたことまで考慮して作られているというから驚きです。
現在、生誕125年記念 速水御舟が行われています。「Cafe椿」の名称は、速水御舟の《名樹散椿》からネーミングされてロゴも御舟の文字を使用しています。
■「生誕125年記念 速水御舟」について
本年は、速水御舟誕生125年、そして山種美術館が広尾に移転して10年目の節目の年です。速水御舟は山種美術館の顔ともいえる画家。創立者、種二は折につけて、御舟作品を蒐集してきました。それら全てを前期、後期で展示するという見逃せない展覧会です。
■速水御舟展、オリジナル和菓子5選
「生誕125年記念 速水御舟」に合わせて作られたオリジナルの和菓子を紹介します。
花の露
華王
速水御舟《牡丹》(部分)山種美術館 1934年(昭和9)
晩年の作品。この年、多くの牡丹の写生を残しています。あまり展示されない写生が、今回は展示されます。同年に、対称的な墨で描いた《牡丹花》墨牡丹などの作品もあります。
緑のかげ
速水御舟《翠苔緑芝》(左隻)山種美術館 1928年(昭和3)
琳派や西洋画の影響が指摘されている金屏風。紫陽花にはひび割れがあり、重曹と炭を使って加熱したと言われていますが、その技法はよくわかってません。芝生の表現にも御舟のオリジナル性が見られます。
まさり草
ほの穂
■展覧会情報
展覧会名:【山種美術館広尾開館10周年記念特別展】生誕125年記念 速水御舟
会場:山種美術館
会期:2019年6月8日(土)~8月4日(日)
※会期中、一部展示替えあり(前期: 6/8-7/7、後期: 7/9-8/4)
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この記事のライター
ライター 著書は10冊以上。VOKKAでは専門を離れ、趣味の美術鑑賞から得られた学びや発見、生きるためのヒントを掘り起こしていきたいと思います。美術鑑賞から得られることで注目しているのが、いかに違う視点に触れるか、自分でも加えることができるか。そこから得られる想像力や発想力が、様々な場面で生きると感じています。元医療従事者だった経験を通して、ちょっと違うモノの見方を提示しながら、様々な人たちのモノの見方を紹介していきたいと思います。美術鑑賞から得られることは、多様性を認め合うことだと考えています。