新たな季節!春に見たくなる洋画おすすめ15選
春といえば出会いと別れの季節。新たな生活を始める人も多いかと思います。同じく出会いや別れを通して成長する主人公たちに勇気をもらえるかも。季節を感じる美しい映像や主人公たちに元気をもらい、不安な気持ちを解消して心が軽くなる洋画作品を15作集めてみました。
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1.アニー(2014年 118分)
あらすじ・見どころ
ニューヨークの片隅、アニー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は4歳の時に両親にレストランで置き去りにされ、同じく親のいない友人たちと元歌手のハニガン(キャメロン・ディアス)の元で生活しています。携帯電話会社の社長で次期ニューヨーク市長の座を狙うスタックス(ジェイミー・フォックス)は街でたまたまアニーと出会いました。支持率が伸び悩んでいたスタックスは市民からの好感度を上げるため、アニーと一緒に暮らし世間にアピールすることを部下に助言されます。他人が嫌いでアニーを避けてばかりのスタックスでしたが、アニーの明るく元気に生きる姿にだんだんと打ち解けていきます。
ミュージカル界の名作「アニー」を現代版にアレンジ!少女が巻き起こす奇跡の物語
アメリカ国内だけで毎年700〜900回は上映されていると言われる人気ミュージカル「アニー」。原作は1993年を舞台に赤毛の少女が活躍しますが、今作では舞台を2010年代に変更し、アニー役も黒人となっています。映画「ハッシュパピー~バスタブ島の少女~」でアカデミー賞主演女優賞に史上最年少でノミネートされたクヮヴェンジャネ・ウォレスが演じています。どんな状況でも歌の力でまわりを笑顔に明るくするアニーの姿に、観ているこちら側も元気をもらえます。
2.ウォール・フラワー(2012年 103分)
あらすじ・見どころ
1991年、物静かで唯一の友人を自殺で亡くしたばかりのチャーリー(ローガン・ラーマン)は高校へ入学しますが周囲に上手く溶け込めません。目立つことなく大人しく過ごしていた彼ですが、偶然工作のクラスが同じ上級生のパトリック(エズラ・ミラー)とその妹サム(エマ・ワトソン)と出会ったことで彼の退屈な日常が終わりを告げます。趣味の合う友人と音楽や文学について語り、はじめてのパーティやドラッグにも挑戦、そして魅力的なサムに初めて恋をしたチャーリーの世界は変化していきます。
エマ・ワトソンの魅力たっぷり!繊細な少年の成長を瑞々しく描いた青春ストーリー
「ハリー・ポッター」のハーマイオニー役で有名なエマ・ワトソンはハリー・ポッターシリーズを終えてすぐに髪をバッサリ切り今作に出演しました。それまでとは違い、勉強が苦手で変わり者のサムを魅力的に演じ女優として演技力の高さを感じます。スクールカーストや自身のマイノリティなど、多感な10代に誰もが経験したであろう悩みや葛藤を丁寧に、それでいて美しく描き、ただハッピーエンドで終わるだけでない素晴らしい作品です。この映画を見ると夜の街を散歩したくなる、哀愁漂うロマンティックな映画です。
3.モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年 127分)
あらすじ・見どころ
1952年1月4日、アルゼンチンのブエノスアイレスに住む医大生のエルネスト(ガエル・ガルシア・ベルナル)は喘息持ちにもかかわらず、化学者で友人のアルベルト(ロドリコ・デ・ラ・セルナ)と1台のバイクにまたがり南米大陸縦断旅行に出ます。離れ離れになっていた恋人に会いに行ったり、はじめて会った人とパーティで踊ったり有意義な旅を楽しみます。しかし、その傍ら過酷な環境で働く労働者やギリギリの生活を営む先住民ら、南米に広がる世界の実状を目にします。
「同じ大志と夢を持った2つの人生が しばし併走した物語」
カンヌ国際映画祭コンペ部門正式出品され最優秀賞にあたるパルムドールにノミネートされた本作は、実話をもとに制作されたロードムービーです。金も知識も人脈もないけれど若さだけではじめる旅は、正直とても憧れます。異国情緒溢れる音楽も素晴らしくアカデミー賞歌曲賞を受賞しました。友人アルベルト役を演じたロドリゴ・デ・ラ・セルナは主人公エルネストの実のはとこにあたり、この映画は世界的に有名なとある人物の回顧録となっています。ラストシーンに80歳を過ぎた友人のアルベルト本人が少しだけ登場すると歴史の重みを感じます。
4.ルビー・スパークス(2012年 104分)
あらすじ・見どころ
19歳で天才と持てはやされ小説家としてデビューしたカルヴィン(ポール・ダノ)は、それから数年を経てひどいスランプに陥っていました。カルヴィンは精神科医のすすめで夢に出てきた女性を小説に書くことにします。自分にとって理想の女性ルビー・スパークスの執筆に没頭していると、いつの間にか目の前に自分の作り上げた女性ルビー(ゾーイ・カザン)が現れたのです。訳も分からずはじめは戸惑いますが、自分にとって最高の女性であるルビーに惹かれていきます。
理想の女性が目の前に!お洒落なハートフルラブストーリー
「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督夫婦がポップな色使いで特殊な恋愛を描きます。小説家の青年と画家といった芸術家カップルを描いていますが、ヒロインのルビーを演じたゾーイ・カザンが脚本と製作総指揮を務め、小説家カルヴィンを務めたポール・ダノも共同で製作総指揮を務める本物の芸術家たち。しかもダノとカザンはプライベートでも長年カップルという素敵な関係です。爽やかな映像はまさに春にぴったりのオススメ映画です。
5.ビッグ・フィッシュ(2003年 125分)
あらすじ・見どころ
ジャーナリストのウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)の父エドワード(アルバート・フィニー)は人々を楽しませるために自身の人生を空想で膨らませて話す癖がありました。ウィルの妻はいつも楽しく聞いていましたが、幼い頃から何度も聞かされているウィルは父と距離を置いてしまいます。しかし父が病で倒れたとの知らせが入り、久々に実家へ戻るウィル。父の荷物の中から空想だと思っていた物語に出てきた証書を見つけます。父の話はもしかして実話だったのでは、ウィルは他にも手がかりがないか、父の人生の物語を探し始めます。
現実と幻想が交差する!ティム・バートンが描く父と息子の感動ストーリー
「 チャーリーとチョコレート工場 」「 アリス・イン・ワンダーランド」といった少しダークなファンタジーで世界中に多くのファンを持つティム・バートンが監督を務めます。父と息子の複雑な葛藤を彼らしいタッチで描いた感動作であり、若き日の父親をイギリスの人気俳優ユアン・マクレガーが演じます。タイトルの「ビッグ・フィッシュ」とは、誰も信じない嘘話という意味合いの言葉だそうですが、この意味にもテム・バートンらしいユーモアが含まれています。
6.ラ・ラ・ランド(2016年 128分)
あらすじ・見どころ
映画の街ロサンゼルス、女優の卵であるミア(エマ・ストーン)はカフェで働きつつオーディションを受ける毎日。しかしオーディションには一向に受からず、落ち込んで目に入ったジャズバーへと入ります。同じ頃、ジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)はジャズは今の流行りではないと伝統ある店に言われやり場のない怒りに困惑しています。しかしそんな失望の中弾いた曲にミアは心惹かれました。その後、ミアは仲間たちに誘われたパーティで再びピアノを弾くセバスチャンを見かけます。
ジャズ好きのデイミアン・チャゼル監督がおくる!世界中を魅了したラブロマンス
ゴールデングローブ賞ではノミネートされた7部門すべてを受賞し、英国アカデミー賞では11部門ノミネートのうち6部門を受賞しました。そしてアカデミー賞では1997年の「タイタニック」に並ぶ史上最多14ノミネートのうち6部門を受賞し、世界中を盛り上げました。デイミアン・チャゼル監督も史上最年少の32歳で最優秀監督賞を受賞しましたが、もともと2010年に脚本を執筆おり当時まだ無名であった監督は、プロジェクトに出資するスタジオを見つけることができず、この映画を撮るために2014年映画「セッション」で自信をアピールしたという長年の思いがこもった自信作です。日本でも話題になった本作、観るなら春に観るのがおすすめです!
7.ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年 84分)
あらすじ・見どころ
ニューヨークの街中をカメラ片手に自転車で走り回るビル・カンニガム。彼は1929年マサチューセッツ州のボストンに生まれ、ハーバード大を中退後ニューヨークに移り住み広告業界に足を踏み入れます。その後アパレル業界に入るものの兵役へ就き、除隊後にファッション関連の記事を執筆するようになりました。知らない人から見ると清掃員のジャケットを着たご老人ですが、ファッション界の女帝であるアメリカ版ヴォーグ編集長アナ・ウィンターに「私たちは毎朝、ビルのために着るのよ」と言わしめるほどの大物。仕事一筋に生きたとある男のドキュメンタリー映画です。
ストリートスナップの草分け的存在!ファッションにすべてを捧げた男のドキュメンタリー
どんなファッションイベントも顔パスで入ってしまう大物です。残念ながら2016年に87歳でその生涯を閉じましたが、その直前までスナップのことを考えていた、まさに職人のような人物です。アナ・ウィンターをはじめアイリス・アプフェルといったファッション・アイコンからマイケル・コースらトップブランドのデザイナーまで、自身のことを多く語らないビルに変わって世界の一流ファッショニスタらが、ビルの人柄とその仕事に対する姿勢を語ります。仕事に対する姿勢や考え方などヒントがたくさん落ちている映画です。
8.百年恋歌(2005年 131分)
あらすじ・見どころ
1966年台湾の高雄にあるビリヤード場で兵役前の若者(チャン・チェン)はシウメイ(スー・チー)と恋に落ちます。しかし次の休みの日にビリヤード場へ行くとシウメイは姿を消していました。1911年の遊郭、革命家のチャンはある芸妓と深い仲でしたが、チャンは芸妓を妾にすることを拒み日本へと旅立ちます。2005年歌手のジンはカメラマンのチェンに出会い激しく惹かれていきます。しかし、2人にはそれぞれ恋人がいました。時代を超えて3組の男女を描いた爽やかなオムニバス映画です。
それぞれの時代を丁寧に描いた詩的な台湾映画
1966年、1911年、2005年という3つの時代を舞台に、世界で活躍する実力派俳優チャン・チェンとこちらも台湾を代表する国際的女優スー・チーがそれぞれの時代の男女を演じます。時代によって全く異なる人物を演じ、なかでも1911年はサイレント形式で描かれており彼らの表情で語られる登場人物たちの感情の機微は必見です。海外の映画ですが、瑞々しい表現技法と随所に映る東アジアのセットはノスタルジックで日本人にとってもどこか懐かしい感覚に浸ることのできる貴重な映画です。
9.バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年 119分)
あらすじ・見どころ
ヒーロー映画「バードマン」で一躍トップスターとなった俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)ですが、その後ヒット作に恵まれないまま今や落ちぶれて惨めな生活を送っていました。ブロードウェイで自身にとって大切な小説家レイモンド・カーヴァーの短編「愛について語るときに我々の語ること」に自ら脚色をして手がけ、主演をすることで再び高みを目指そうとしていました。しかし直前に起きた出演者の降板や、その代役としてきた俳優マイク・シャイナー(エドワード・ノートン)との確執、そして娘サム(エマ・ストーン)とのすれ違いに苦しみ幻覚を見始めるようになります。
人生の再起をかけた男が起こす奇跡とは
「バベル」「レヴェナント: 蘇えりし者」などのアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督が実際にアメコミヒーロー「バットマン」を演じた実力派俳優のマイケル・キートンを主演に描いた話題作です。ゴールデングローブ賞ではこの年最多の7部門にノミネートされたうち2部門を受賞、アカデミー賞でもこの年最多9部門にノミネートされ、そのうちの作品賞ら4部門を受賞しました。この映画の素晴らしいところは何と言っても映画全てが1カットに見える編集技能です。エドワード・ノートン、ナオミ・ワッツら豪華俳優陣に、重厚で不条理なストーリーと靄がかったかのような独特な世界観。是非じっくりと鑑賞してください。
10.オーロラの彼方へ(2000年 117分)
あらすじ・見どころ
1969年、太陽フレアの活発化の影響によりオーロラが出現するニューヨーク。消防士のフランク(デニス・クエイド)は妻と6歳の息子ジョンと暮らしていました。しかし、その2日後フランクは地下変電所で起きた火災の中に閉じ込められた作業員を救出するために出動し殉職。それから30年後の1999年もあのときと同じように空にはオーロラが輝いています。大人になったジョン(ジェームズ・カヴィーゼル)は婚約者と喧嘩をして落ち込みつつ家に帰り、何気なく押入れから見つけた父のアマチュア無線機を取り出します。適当に触っていると無線機の向こうから懐かしい声が聞こえてきました。
声のタイムトラベルを描いた親子のストーリー
監督は「真実の行方」で知られるグレゴリー・ホブリット、そしてジム・カヴィーゼルが主演を務めます。本国アメリカにおいて2016年にテレビドラマ版でリメイクされましたが、受賞歴も少なく知名度のあまりないので、この映画にたどり着きなおかつ好きだという人は大体良い人ですので、是非仲良くなってください。タイムトラベル物は時系列の複雑さから難解な物語になりがちですが、この作品は非常に上手くまとまっており、なおかつスッキリするラストとなっております。休日の昼に楽しみながら観ることができますよ。
11.永遠の僕たち(2011年 90分)
あらすじ・見どころ
交通事故によって両親を失ったイーノック(ヘンリー・ホッパー)は赤の他人の葬儀に参列するという不謹慎なことを趣味としていました。いつものように知らない人の葬儀に紛れ込んでいると、ある少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)に故人の知り合いでないことを見破られてしまします。急いでその場を立ち去ったイーノックは唯一の友人で謎の青年ヒロシ(加瀬亮)に話をします。その後、偶然再会したイーノックとアナベルは現実に希望の持てないことで意気投合し仲良くなっていきます。
死と隣り合わせに生きる少年少女たち
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」「ミルク」といったヒューマンドラマで高い評価を得ているガス・ヴァン・サント監督が、名優デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパーを主演、ヒロイン役に「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカを起用して製作しました。カンヌ国際映画祭ある視点部門での上映で高く評価され、不治の病に冒された少女と、臨床体験をきっかけに死に取り憑かれた青年を描き、物語のキーとなる主人公の唯一の友人役に加瀬亮が出演しています。
12.恋する惑星(1994年 100分)
あらすじ・見どころ
失恋して躍起になっている警官663号(金城武)は逃走中の謎の金髪美女(ブリジット・リン)と出会います。同じ頃、スチュワーデスの恋人とすれ違いが続いている警官663号(トニー・レオン)は飲食店「ミッドナイト・エクスプレス」の新入りフェイ(フェイ・ウォン)と出会います。警官に恋したフェイは自分なりにアピールをしますが、落ち込んでいてフェイの視線に気づかない警官663号。進展しそうでしない2組の男女による恋のような友情のような不思議な関係を描きます。
2組の男女を独特の色使いで瑞々しく描いた名作
自称映画ヲタクのクエンティン・タランティーノ監督が絶賛し、今や世界的に活躍するウォン・カーウァイ監督が最初に注目を浴びた香港映画です。香港の九龍、尖沙咀にある雑居ビル・重慶大厦を舞台に独特の色使いで2組の男女を瑞々しく描きました。中国で最も有名な映画賞の一つである香港電影金像奨で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞を、金馬奨で最優秀主演男優賞を受賞しました。アジアで活躍する俳優・金城武の若き日の演技も必見です。
13.バッファロー'66(1998年 110分)
あらすじ・見どころ
5年の刑期を経て出所してきたビリー・ブラウン(ヴィンセント・ギャロ)はニューヨーク州バッファローに住む両親に会いに行こうとします。しかし、長年会っていない両親には服役していたとは言えず、政府の仕事で遠くへ行っていたと偽り、さらに婚約者を連れて行くと約束してしまいます。友人も恋人もいないビリーは、つい目の前にいる少女レイラを拉致して自分の妻を演じるよう脅迫しました。横暴な態度のビリーに恐怖を抱きつつも不器用な優しさに気づき、彼の隣で妻を演じてビリーを支えるレイラ。2人の間に生まれる歪な絆を描きます。
独創的な演出が癖になる!アーティスト、ヴィンセント・ギャロの代表作
ミュージシャン・画家・俳優・映画監督と様々な顔を持つヴィンセント・ギャロが本作では主演・監督・脚本・美術・音楽を務めます。「アダムス・ファミリー」で人気のクリスティーナ・リッチが本作でヒロイン・レイラ役を演じ、子役から演技派女優としての成長を見せました。横暴ながら人一倍純粋で心優しい男とそれに唯一気付きそばで支える少女を、グレーにおさえた色調と独特のカット割りやスロー描写を使って憂鬱な感情を表現し、一部の映画ファンからカルト的人気を誇る作品です。
14.この森で、天使はバスを降りた(1996年 117分)
あらすじ・見どころ
とある街に小さな荷物1つで降り立ったパーシー(アリソン・エリオット)。まだ若い彼女は刑務所を出所してメイン州のこの小さな街で人生をやり直そうとしていました。パーシーは不愛想だけれど心優しいハナ(エレン・バースティン)が経営するレストラン「スピットファイア・グリル」に住み込みで働くこととなります。小さな田舎町に突然やってきたよそ者であるパーシーに街の人々は警戒しますが、ハナをはじめ少しずつ受け入れられていきます。
田舎町を舞台に描いた感動のヒューマンストーリー
1996年サンダンス映画祭で観客賞を受賞し複数の配給会社がこぞって競争入札を行い、2011年にはオフ・ブロードウェイとよばれるブロードウェイよりも小さな劇場でミュージカル化もされました。登場人物誰もが心に傷を持っており、それ故に人に優しくできる心温まるストーリーです。日本でも無意識のうちによそ者を警戒して、事件が起きると真っ先に疑ってしまうことがあるかと思います。そういった集団の力にも優しい心で立ち向かったパーシーはまさに天使ですね。
15.マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年 95分)
あらすじ・見どころ
恋人に振られてしまったエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、その元恋人の向かいにあるカフェに入り浸るようになります。カフェのオーナーであるジェレミー(ジュード・ロウ)はそんな彼女を励まし毎晩ブルーベリーパイを用意してくれました。ジェレミーのおかげで少しづつ元気になりつつも、やはりどこかで失恋を引きずってしまっているエリザベス。このままでは前に進めないと思い、ひとりで旅に出ることを決心します。
失恋した女の子が自分を元気付けるために旅に出るロードムービー
上で紹介した「恋する惑星」のウォン・カーウァイ監督がはじめて英語で手がけた作品であり、カンヌ国際映画祭のオープニング作品として上映されました。グラミー賞受賞歌手のノラ・ジョーンズが主演に抜擢され、カフェのオーナー・ジェレミー役は「ファンタスティック・ビースト」にも出演し日本でも人気のイギリス人俳優ジュード・ロウが演じます。ウォン・カーウァイ監督作品の人物たちはいつも恋に悩み辛い思いをしていますが、それを重苦しく描くのではなく、独自の視点でポップに見せつつスタイリッシュにまとめているので、どの作品も観ていて明るい気持ちになれます。
最後に
見ていて心安らぐ、美しい映像表現の作品が多くあります。恋愛や友達との人間関係を通して成長していく主人公に勇気付けられ、清々しい気持ちになれます。言い表すことのできない不安を持っている人も、映画を見て元気をもらいましょう。