デニムパンツ・ジーンズをおしゃれに色落ちさせる方法【失敗しない洗い方・洗濯の仕方】
デニムパンツを楽しむうえで、おしゃれに履きこなすことはもちろんですが、最大の楽しみは色落ちですよね。色落ちは、人それぞれ好みがわかれ、中には色落ちは極力させたくないという方もいると思います。デニムパンツは色落ちして育てることで、自分だけの一本を作ることができます。色落ちについて知りたい方は、参考にしてみてください。
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アイキャッチ画像出典:pacoma.jp
デニムパンツはなぜ色落ちするのか

出典:zabou.org
色落ちを楽しみ、自分だけの一本に育てることがデニムパンツの醍醐味ですが、では、いったいなぜデニムパンツはその他のパンツとは違い、色落ちするのでしょうか。その答えはデニムパンツの染料に使用されるインディゴにあります。一般的にデニムは、インディゴで染まった経糸と緯糸に白い糸を使い織り上げて作られます。インディゴという物質は性質的に水に溶けにくく、そのため、染色の段階で還元反応を引き起こすことで、個体の状態から液体になり、繊維に絡ませることができます。しかし、液体の状態ではいけないので、次は酸化反応を引き起こし、繊維についたインディゴを固まらせます。この作業を繰り返すことで、繊維に色がつきます。しかし、インディゴと繊維との染色性はとても弱いので、衝撃がかかってしまうと、繊維から離れてしまうので、色が落ちるという仕組みなります。デニムパンツのあたりなどは、インディゴが物理的に離れてしまった状態のことです。
きれいにデニムパンツを色落ちさせるために意識したいポイント
デニムパンツの色落ちと聞くと、ただ単にインディゴからアイスブルーへデニムパンツの色が変わると思っている方も多いと思いますが、デニムパンツの色落ちには太もも部分のひげやひざ裏のハチの巣などこだわる部位がいくつかあります。今回はきれいにデニムパンツを色落ちさせる上で、最低限意識したいポイントをいくつか紹介します。
サイズは必ずジャストサイズかややきつめのサイズ感を選びましょう
デニムパンツをきれいに色落ちさせるうえで、サイズ選びは非常に重要です。一般的にデニムパンツはウエストのサイズを基準に選びますが、履きやすさを重視して、すこしゆるめのサイズ感で合わせている人も多いのではないでしょうか。デニムはパンツはサイズが多少きつくても、履きこむうちに生地がのびるので、多少きつくてもしばらくすれば体にフィットします。ジャストのサイズ感で履くことで、生地にしわが寄って、あたりがでたり、きれいなひげを作ることができるので、サイズを選ぶ際は普段のサイズよりもワンサイズ下げて購入することを意識してみてください。ただし、リジットデニムを選ぶ場合は、ファーストウォッシュでの縮みがあるので、店員さんと相談しながらサイズを決めることをおすすめします。
洗濯は頻繁に行いましょう
デニムパンツを育てる上で、最も意見がわかれるポイントが、デニムパンツを頻繁に洗濯するかどうかです。賛否両論あるかもしれませんが、デニムパンツは頻繁に洗濯することをおすすめします。洗濯回数が増える分、ひげやハチノスを作ることが難しくなりますが、色自体はきれいに落とすことができます。逆に、洗濯をあまりしないことで、ひげやハチノスをきれいに出すことができますが、そのぶん色が落ちにくかったり、洗濯しないぶん、汚れや臭いが気になりますし、さらに繊維が弱り破れやすくなります。ここらへんは好みですが、よほどこだわりがある方以外は、清潔に履きこなすためにも洗濯をすることをおすすめします。
コットン100%素材のデニムパンツを選びましょう
一般的にポリウレタンなどが混合された、ストレッチデニムは履き心地は良いですが、色が落ちにくく、耐久性もコットン100%素材のデニムパンツに比べて低いとされています。その理由はポリウレタンは加水分解してしまう素材だからです。通常、デニムの色落ちは1年以上の長いスパンをとって楽しむものなので、途中で加水分解してしまうとせっかくの色落ちが台無しになってしまうので、デニムを色落ちさせたいと思っている方は、コットン100%素材のデニムパンツを選ぶことをおすすめします。
デニムパンツをおしゃれに色落ちさせる方法
デニムパンツをきれいに色落ちさせる方法を紹介します。リジットデニムと呼ばれる、洗いがかかっていないデニムパンツとワンウォッシュがかかったデニムパンツとでは少し、洗い方や洗濯頻度が変わるので、今回はリジッドデニムとワンウォッシュデニムの2つにわけて紹介します。
リジットデニムパンツの場合
リジットデニムとは生デニムとも呼ばれており、防縮加工(サンフォライズド加工)やワンウォッシュ(水洗い加工)、ブリーチなどの加工が一切行われていないデニムパンツのことをさし、糊がついていることが一般的です。ワンウォッシュデニムとは違い、リジットデニムは糊がついているぶん、あたりやしわなどがでやすく、一から自分だけのデニムパンツを育てたいという方におすすめです。
1. 限界が来るまで未洗いで履きこむ
先ほど、デニムは頻繁に洗濯することをポイントにあげましたが、リジットデニムの初洗い(ファーストウォッシュ)だけは違います。糊がついている状態で、長く履きこめばこむほど、自分だけのあたりをデニムパンツにつけることができ、きれいに色を落とすことができます。一般的に、初めて履いた時から半年は未洗いで履き続けることが推奨されており、こだわりが強い方は一年以上履き続けるという人もいます。洗いをかけずに履き続けることで、気になるのは臭いです。正直、ここは良い色落ちのために我慢しなければいけない部分で、市販の消臭剤や、天気がいい日は裏返して天日干しするなど、できる限りの対策は施しましょう。
2. 手洗いで洗濯する
ファーストウォッシュ、そしてそれ以降の洗濯もできる限り手洗いで行いましょう。方法としては、まずデニムパンツを裏返し、ボタンやジップなどをすべて留めます。そしてたらいに40度~50度ほどのお湯を張り、1~2時間ほどつけ置きしておきます。つけ置き洗いがが終われば、デニム用洗剤を注ぎ、推し洗いや、手洗いで優しく洗い、温水シャワーで洗剤が無くなるまで注ぎ洗いを繰り返しましょう。
3. 生地がしっかりと乾くまで乾燥させる
そして注ぎ終わったデニムパンツはしっかりと形を整え、裏返しのまま、丸胴状態にし、風通しの良い日陰で生地がしっかりと乾くまで乾燥させます。デニムパンツを丸胴型に整えて放置させるにはスラック用のハンガーがおすすめです。スラックス用ハンガーを2本使えば、デニムパンツをしっかりと固定させることができるので、持っていないという方は、ぜひ購入してみてください。
ワンウォッシュデニムのパンツの場合
リジットデニムの状態から一度、洗いをかけた状態がワンウォッシュです。リジットデニムのファーストウォッシュ以降は洗い方は変わらず、ファーストウォッシュが終わった方や、始めから洗いのかかったデニムパンツを購入した方は、こちらの洗い方で色落ちを楽しんでみてください。
1. 適度に履きこみ続けましょう
糊がついているときは、なるべくファーストウォッシュまで履きこむ必要がありますが、糊落としが終わった場合、洗濯するタイミングは基本的に自由です。デニムの神様の称されている、RESOLUTEの林氏は、一度履くたびに洗濯することを推奨しており、デニムは洗いこめば洗いこむほど、色が落ちますし、汗や皮脂汚れを落とすことで、生地が強くなり、耐久性がましますので頻繁に洗濯をすることをおすすめします。
2. 手洗いもしくは洗濯機で洗濯しましょう
リジットデニムの糊落としの場合は、必ず手洗いすることをおすすめしますが、ワンウォッシュ後は洗濯機で洗っても大丈夫です。洗濯機で洗う場合は他の衣類への色移りを防ぐために、なるべくデニムパンツだけで洗い、ボタンをしっかりと留め、裏返して洗濯機の中へ入れましょう。その際は、市販のおしゃれ着用洗剤では色が落ちすぎてしまう恐れがあるので、しっかりとデニム用洗剤を使用することをおすすめします。
3. コインランドリーの乾燥機で乾燥させましょう
乾燥させた状態で、きれいにインディゴを発色させるには、コインランドリーにガス式の乾燥機がおすすめです。乾燥機はドラムの中でぐるぐる回されてデニムパンツに熱風が当たるため、日陰干しに比べて、よりふんわり柔らかい風合い・生地に仕上がります。乾燥にかける時間は大体、50分から1時間を目安にかければしっかりと乾かすことができます。
人それぞれの色落ちを楽しむことこそがデニムパンツの魅力
ここまで記事を見ていただきありがとうございます。少しでも皆様の参考になれば幸いです。デニムパンツのきれいに色落ちさせる洗濯方法の紹介はいかがだったでしょうか。デニムパンツの色落ちは、十人十色で、その人のデニムの履きこなし方によって、あたりや色落ちの仕方が大きく変わります。洗濯方法も、今回紹介した方法が、ベストというわけでもないので、色々試して自分だけの色落ちを楽しんでみてください。また、ブランドによってはファーストウォッシュを無料で代行するサービスもあるので、購入した店舗でお店の方に話を聞き、サービスを利用することもおすすめです。
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この記事のライター
都内在住の大学生です。ファッションが好きです。特にデニムが好きなので、毎日履いて洗濯してを繰り返し、自分だけの一本を制作中・・・