MINI(ミニ)のおすすめ人気車種・シリーズを徹底解説
BMWがプレミアムコンパクトの位置付けで展開するブランド・MINI(ミニ)。クラシックミニの時代から長く愛されており、魅力的なモデルを揃えています。世界で愛されるミニの魅力をご紹介しましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.mini.jp
アレック・イシゴニスが起こした革命的コンパクトカー・ミニ
歴史とモータースポーツ
出典:www.mini.com
1959年に当時イギリスで最大の自動車メーカーといわれたブリティッシュ・モーター・コーポレーション(以下BMC)の技術者アレック・イシゴニスが設計した初代ミニ。スエズ動乱に端を発した欧州の石油危機がきっかけとなり、当時の一般的な小型自動車よりもさらに経済性が高くコンパクトなモデルの開発が命題となりました。
革新的な横置きエンジンと前輪駆動方式を採用し、徹底的にスペースやオーバーハングを切り詰めて大人4人が乗車できるよう設計したミニマムなパッケージング。850ccのエンジンにギヤ比の高いステリングや小径10incタイヤを組み合わせて、ゴーカートライクと評されるハンドリングの革命的自動車が造り出されました。
初代のMK Iから2000年に終了した最終型のMK Xまで実に40年間にわたって製造。トラベラーやピックアップなど様々な派生モデルも生み出し世界中で愛されました。
ミニのブランド所有企業はBMCからはじまり、ブリティシュ・レイランドやローバーなど時代とともに変遷。1990年代に入ってミニを所有していたローバーがBMWの傘下となり、2001年からはBMWのプレミアムコンパクトの位置付けで再スタートしました。クラシックミニのアイコンを受け継ぐレトロ&ポップなスタイルで人気を博し、現行モデルはBMWミニとして3世代目となります。
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1961年にジョン・クーパー(後述)と共同で「オースティン・セブン・クーパー」と「モーリス・ミニ・クーパー」をリリースしたミニは、モンテカルロ・ラリーに参戦して1964年に優勝。続く1965年にも優勝を獲得し、1967年には3度目の優勝を果たしました。
BMW傘下となってからもWRCに参戦して活躍し、2011年からは”完走者は勝利者”ともいわれるダカールラリーにも挑戦。2012年から2015年まで4大会連続して優勝し、2018年には4×4クラスに加えて4×2クラスにもエントリーしています。
ラインナップ
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ボディタイプは3ドア・5ドア・コンバーチブル・クラブマン・クロスオーバーの5種類があり、それぞれにハイパフォーマンスなジョン クーパー ワークス仕様を用意。4WDモデルやクロスオーバーをベースにしたPHEVも揃えます。
世界で愛されるプレミアムなコンパクトカーのミニ、そのシリーズとおすすめのモデルをご紹介しましょう。
3ドア
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クラシックミニのスタイルを最も色濃く受け継ぐのが「3ドア」。3グレードを展開しておりそれぞれにMTとDCTを用意、「クーパー」と「クーパーS」にはディーゼルエンジン仕様もあります。
ご紹介するのは上質な装備と多彩なオプションが用意された「COOPER」で、ミニツインパワーテクノロジーを採用したエンジンを搭載。フラットなトルク特性を持つエンジンにダイレクトなシフトフィールの6速MTを組み合わせて、小気味よく街を駆け抜けます。
インテリアもクラシックミニの意匠をモチーフにしており、カーボンブラックで仕立てられたシックな雰囲気。ダッシュボード中央には8.8incのワイドカラーディスプレイをセットし、レザー仕上げのマルチファンクションステアリングなども備えます。スマートフォン感覚で操作できるミニコネクトで様々なインフォテイメントに対応。多彩なインテリアトリムで自分好みの1台に仕上げることができます。
【スペック例】
グレード :COOPER
ボディサイズ :全長3835×全幅1725×全高1430(mm)
エンジン :1.5L-L型3気筒 136PS
トランスミッション:6速MT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :2,940,000円~
5ドア
出典:www.mini.jp
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実用的なリヤドアとハッチバックを備えた「5ドア」。3グレードがあり「クーパー」と「クーパーS」にはディーゼルエンジン仕様も用意します。
ご紹介するのは「COOPER」で、多彩なオプションと上質な装備のグレード。ミニツインパワーテクノロジーを採用したエンジンには、ダイレクトかつスムーズな7速DCTを組み合わせています。実用的なリヤドアや広くなったラゲッジなど、ユーティリティを向上させながらもゴーカートライクな走りは健在です。
ストレッチされたホイールベースによって室内空間の余裕度もアップし、ゆとりのフットスペースを備えるリヤシートは3名乗車に。ナビゲーションやミニコネクトも備え、5人でドライブを楽しめるミニです。
【スペック例】
グレード :COOPER
ボディサイズ :全長4000×全幅1725×全高1445(mm)
エンジン :1.5L-L型3気筒 136PS
トランスミッション:7速DCT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :3,280,000円~
コンバーチブル
出典:www.mini.jp
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4人で爽快なオープンエアドライブが楽しめるのが「コンバーチブル」。エンジンの異なる2グレードを用意します。
ご紹介するのは「COOPER S」で、ハイパワーな2.0Lツインパワーターボエンジンと高効率でスムーズな7速DCTを搭載します。エクステリアはハニカムメッシュグリルやツインテールパイプを備えたアグレッシブなスタイル。専用オプションのスポーツドライビングパッケージをセレクトすれば、さらにエキサイティングなハンドリングが手に入ります。
ソフトトップは時速30kmまでは走行中でも開閉することができ、僅か18秒でフルオープンに。サンルーフのようにドライバーの頭上だけをオープンにすることも可能で、ユニオンジャックが描かれたソフトトップも用意します。分割可倒式リヤシートを備え、十分な容量のラゲッジを確保するなど実用面もOKです。
【スペック例】
グレード :COOPER S
ボディサイズ :全長3860×全幅1725×全高1415(mm)
エンジン :2.0L-L型4気筒 192PS
トランスミッション:7速DCT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :4,250,000円~
クラブマン
出典:www.mini.jp
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リヤにスタイリッシュかつ実用的なスプリットドアを備えた「クラブマン」。4グレードを展開しており、ディーゼルエンジン仕様車や4WDモデルも用意します。
ご紹介するのは「COOPER」で、ツインパワーターボエンジンに6速ATを組み合わせて前輪を駆動。4:2:4分割のリヤシートはシーンにあわせて多彩なアレンジができ、ラゲッジは最大で1250Lの容量を確保しています。狭い場所でも開閉しやすいスプリットドアは、コンフォートシステムによってハンズフリーでオープンできるので荷物を持っているときなどに便利です。
洗練されたプレミアム・コックピット・デザインを採用したインテリアは、他のモデルよりもリッチなテイスト。レザーで仕上げたマルチファンクションステアリングを備え、クロームラインで加飾した室内をアンビエントライトが彩ります。
【スペック例】
グレード :COOPER
ボディサイズ :全長4270×全幅1800×全高1470(mm)
エンジン :1.5L-L型3気筒 136PS
トランスミッション:6速AT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :3,780,000円~
クロスオーバー
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ルーフレールやアンダーガードを備え、SUV的要素をプラスしたのが「クロスオーバー」。4グレードを展開しておりディーゼルエンジン仕様や4WDモデルも用意、ミニ初のPHEVもあります。
ご紹介するのは「COOPER D ALL4」で、パワフルなクリーンディーゼルエンジンと高効率な8速ATを搭載。四輪駆動システムのALL4が路面状況や走行状態にあわせて前後のトルク配分を自動制御、卓越したトラクションを発揮しラフロードでも安定したドライビングを実現しています。
専用デザインのインテリアは機能性と上質さを融合し、5名がゆったりと乗車できる空間です。ハンズフリーで開くテールゲートを備えたラゲッジは最大で1390Lの容量を確保。4:2:4分割のリヤシートはアレンジも自在、スライド機能も持つため倒さなくてもラゲッジを拡大できます。ラゲッジ後端に腰かけられるピクニックベンチもオプションで用意、多彩なユーティリティでアクティビティに対応する1台です。
【スペック例】
グレード :COOPER D ALL4
ボディサイズ :全長4315×全幅1820×全高1595(mm)
エンジン :2.0L-L型4気筒 150PS
トランスミッション:8速AT
駆動方式 :4輪駆動
車両本体価格 :4,390,000円~
ジョン クーパー ワークス
イギリスのレーシングカーコンストラクターで、F1でも優勝経験があるクーパー・カー・カンパニーの創設者ジョン・クーパー。ミニのハンドリングや機動性に感銘を受けたジョン・クーパーは、ラリー参戦のためBMCと共同でマシン開発に乗り出すことになります。そして1961年に量産バージョンとして「オースティン・セブン・クーパー」と「モーリス・ミニ・クーパー」がデビュー。1964年には見事モンテカルロ・ラリーで優勝を獲得、その後もレース界を席巻しました。
出典:www.mini.jp
稀代のエンジニアであるジョン・クーパーの名を冠した高性能モデルが「ジョン クーパー ワークス」で、「3ドア」から「クロスオーバー」まで全ラインナップに設定。ご紹介するのは「3ドア」で、ショートホイールベースによって最も卓越したゴーカートフィーリングを味わえます。
エクゾーストとタービンを一体成型しブースト圧を高めたツインパワーターボユニットは、オーバーブーストで36kgの高トルクを発生し0-100kmを僅か6.1秒で加速。ダイレクトな6速MTを介してそのパワーが路面に伝えられ、吹け上がりの良いツインエクゾーストパイプが高揚感のあるサウンドを響かせます。ブレンボ製キャリパーを備えたブレーキシステムは強力な制動力を発揮し、軽量化によってサスペンションとも高度にバランス。専用デザインのエアロバンパーやエアインテークが、増大した熱量を効果的に冷却します。
ブラックを基調にレーシーに仕立てられたインテリアには、フィット感に優れたステアリングや高いホールド性を持つスポーツシートを装備。ドライバーと一体感のあるコックピット空間を実現しており、熱い走りへの期待が高まります。
【スペック例】
モデル :3ドア
ボディサイズ :全長3875×全幅1725×全高1430(mm)
エンジン :2.0L-L型4気筒 231PS
トランスミッション:6速MT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :4,320,000円~
ゴーカートフィーリングを継承する新世代のミニ
アレック・イシゴニスが設計しコンパクトカーに革命をもたらしたミニ。BMWによってそのDANが受け継がれており、新世代のゴーカートフィーリングを愉しむことができます。ライフスタイルや走りの好みにあわせたラインナップを展開しているミニの魅力をご紹介しました。
※ 掲載内容は執筆時点、スペック・価格等は参考で変更になる場合があります。
※ 画像とグレードは一致しない場合があります。
※ 一部日本仕様と異なる場合があります。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。