ホンダのおすすめ人気車種・シリーズを徹底解説
本田宗一郎が創業し、町工場から世界的な企業に躍進したホンダ。軽自動車からスーパースポーツまでフルラインナップを展開しており、独創的な技術には定評があります。ホンダのおすすめモデル・シリーズをご紹介しましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.honda.co.jp
浜松の町工場から世界のホンダへ
歴史とモータースポーツ
本田宗一郎によって設立された本田技術研究所を継承し、1948年に創業した本田技研工業(以下ホンダ)。二輪車の製造・販売からスタートして急成長したメーカーで、1958年には現在でも高い人気を誇るスーパーカブを発表し大ヒットしました。
1960年代に入って四輪車への参入を表明し、三重県に鈴鹿サーキットを建設。1963年には初の四輪車として軽トラックのT360と、スポーツカーのS500がデビューします。1972年には当時最も厳しいといわれた米国の排ガス規制・マスキー法をクリアするCCVCエンジンを開発。その後1980年代に入って高級車ブランドのアキュラを展開し、2016年には四輪車の累計生産台数が1億台を突破しました。
そして航空機のホンダジェットや二足歩行ロボットのアシモを開発するなど、様々な事業分野を展開しています。
”レースは走る実験室”という思想を持つホンダは、積極的にモータースポーツに参加。1959年に当時世界最高峰といわれていた英国のマン島TTレースに参戦します。1961年には日本初のF1参戦を果たし、1988年にはF1史上初の16戦中15勝という快挙を達成。現在でもF1やインディをはじめスーパーGTなど様々なレースに参戦し、レースから得たテクノロジーをフィードバックしています。
ラインナップ
コンパクト・ミニバン・セダン・スポーツ・軽乗用車など多彩なラインナップで、ハイブリッドモデルも幅広く設定。商用車や福祉車両なども手掛けており、燃料電池自動車のリース販売も行っています。
【ハイブリッド/プラグインハイブリッド】
アコード、ヴェゼル、NSX、オデッセイ、グレイス、ジェイド
シャトル、ステップワゴン、フィット、フリード、レジェンド
クラリティ PHEV
【コンパクト】
シャトル、フィット
【ミニバン/ステーションワゴン】
オデッセイ、ステップワゴン、フリード
ジェイド
【セダン/ハッチバック】
アコード、クラリティ PHEV、グレイス、シビック セダン、レジェンド
シビック ハッチバック
【スポーツ/SUV】
S660、NSX、シビック TYPE R
ヴェゼル
【軽乗用車】
S660、N-BOX、N-BOX SLASH、N-WGN、N-ONE
代表的なテクノロジー
【i-VTEC】
バルブタイミングやリフト量、吸気バルブの開閉タイミングを制御し、高出力や低燃費を実現した高知能可変バルブタイミング・リフト機構。
【SPORT HYBRID i-DCD】
i-VTECエンジンに、モーターを備えたデュアルクラッチトランスミッションを組み合わせるハイブリッドシステム。
【SPORT HYBRID i-MMD】
走行用と発電用の2モーターを備え、高出力の走行用モーターメインで走るハイブリッドシステム。
【SPORT HYBRID SH-AWD】
3基のモーターを備えて四輪を駆動、走行状態や路面状況に応じて駆動力を制御できるハイブリッドシステム。
【Honda SENSING】
ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせて対象を検知し、衝突回避や誤発進抑制など様々なドライバーサポートを行う安全運転支援システム。
オリジナリティがあり多彩なモデルラインナップが魅力的なホンダ。そのシリーズとおすすめするモデルをご紹介しましょう。
ハイブリッド/プラグインハイブリッド
クラリティ PHEV
2018年7月にデビューした新世代のプラグインハイブリッドモデルが「クラリティ PHEV」。先行してリース販売されている燃料電池自動車の「クラリティ FUEL CELL」をベースにしており、「EX」のみのシングルグレードです。
WLTCモードで100km以上のEV走行距離を達成しており、PHEVモデルとしては国内トップレベル。SPORT HYBRID i-MMDをPHEV用に進化させて搭載し、走行用モーターは3.0L-V6エンジン並みの高トルクを発生します。走行シーンや周囲の状況にあわせてEV・ハイブリッド・エンジンの切り替えも可能。滑らかで力強いドライビングを体感できます。
近未来的なエクステリアは流麗なルーフラインを持つクーペスタイルのデザイン。シャープなデザインのフルLEDヘッドライトやスパッツ形状のリヤフェンダーなど、特徴的なスタイルが目を引きます。室内は大人5人がゆったりと乗車できるモダンデザインの空間、フルサイズセダンにPHEVの革新性を搭載しました。
【スペック例】
グレード :EX
ボディサイズ :全長4915×全幅1870×全高1480(mm)
エンジン :1.5L-L型4気筒 105PS
モーター :H4型 184PS
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :5,880,600円~
フリード
取り回しと使い勝手が良いコンパクトサイズのミニバン「フリード」。3列シートで6人乗りと7人乗りがあり、ハイブリッドとガソリンエンジンを用意、AWDモデルや2列シート&低床仕様の「フリード+」もあります。
ご紹介するのは「HYBRID G・Honda SENSING」で、Honda SENSINGや各種装備が充実したグレード。「フリード」専用でギヤ比が設定されたSPORT HYBRID i-DCDを搭載し、伸びやかな加速とクラストップレベルの低燃費を実現しています。
精悍なスタイルのフロントマスクを持つワンモーションのエクステリアが、高い居住性や機能性を表現。コンパクトボディに広いスライドドアやウォークスルーを備えたゆとりの室内空間は、シートアレンジも多彩です。コンパクトボディに機能的なユーティリティとハイブリッドシステムを搭載しました。
【スペック例】
グレード :HYBRID G・Honda SENSING
ボディサイズ :全長4265×全幅1695×全高1710(mm)
エンジン :1.5L-L型4気筒 110PS
モーター :H1型 29.5PS
トランスミッション:7速AT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :2,496,000円~
コンパクト
フィット
2001年に初代モデルがデビューし、コンパクトカーのベンチマーク的な1台である「フィット」。現行モデルは3代目で2種類のガソリンエンジンとハイブリッドがあり、AWDやスポーティな「RS」も用意します。
ご紹介するのは「RS・Honda SENSING」で、スポーティな「RS」専用エクステリアを持ちHonda SENSINGを搭載するグレード。力強い走りの1.5L i-VTECエンジンを搭載しこのクラスには珍しい6速MTを用意、高い安定性とリニアなハンドリングも実現しています。開放的な視界で取り回しが良く小回りも利き、低めの全高は立体駐車場もOK、運転のしやすさも魅力的です。
特許のセンタータンクレイアウトによって生まれたクラストップレベルの広い室内空間。シンプルかつ上質な設えのインテリアはシートアレンジも多彩で、フラットで使い勝手の良いラゲッジも備えます。
【スペック例】
グレード :RS・Honda SENSING
ボディサイズ :全長4045×全幅1695×全高1525(mm)
エンジン :1.5L-L型4気筒 132PS
トランスミッション:6速MT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :2,050,920円~
ミニバン/ステーションワゴン
オデッセイ
1994年に”クリエイティブ・ムーバー”第1弾として初代モデルがデビューした「オデッセイ」。現行モデルは5代目で7/8名が乗車できガソリンエンジンとハイブリッド仕様を用意、精悍な「ABSOLUTE」やAWDモデルもあります。
ご紹介するのは「ABSOLUTE・Honda SENSING」で、専用チューニングサスペンションを搭載したスポーティなグレード。進化した超低床プラットフォームによって安定性が高く優れた乗り心地も実現しています。「ABSOLUTE」専用エンジンはハイパワーとレギュラーガソリンによる経済性を両立。「オデッセイ」らしいしなやかでスポーティな走りを磨き上げています。
インテリアは”走るラウンジ”をコンセプトにしたラグジュアリーな空間。現行モデルから両側スライドドアを採用しており低床化によって乗降性も向上、静粛性の高い快適なキャビンです。サードシートは床下に収納でき、セカンドシートをロングスライドさせればファーストクラスのような開放的な空間が広がります。
【スペック例】
グレード :ABSOLUTE・Honda SENSING(7人乗り)
ボディサイズ :全長4840×全幅1820×全高1685(mm)
エンジン :2.4L-L型4気筒 190PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :3,326,400円~
ジェイド
都市に映えるスポーティなステーションワゴンの「ジェイド」。宝石の翡翠を意味するモデルネームで、ガソリンエンジンとハイブリッドがあり、2列シート5人乗りと3列シート6人乗りを用意します。
ご紹介するのは「RS・Honda SENSING」で、2列シート5人乗りのスポーティなグレード。低域から力強くフラットなトルク特性を持つVTECターボエンジンを搭載し、全開加速ステップアップシフトなどの制御によって爽快なドライビングテイストを発揮します。アジャイルハンドリングアシストが車両状態を予測してブレーキを制御することで、スムーズで気持ちの良いハンドリングも実現しました。
シャープで質感の高いインテリアは視線移動の少ないメーターレイアウトなど機能的な空間。随所に設えたスマートな収納スペースや、ワゴンにマストな広々としたラゲッジなどユーティリティに優れたパッケージングの1台です。
【スペック例】
グレード :RS・Honda SENSING
ボディサイズ :全長4660×全幅1775×全高1540(mm)
エンジン :1.5L-L型4気筒 150PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :2,558,520円~
セダン/ハッチバック
アコード
1976年に初代モデルがデビューし、現行モデルで9代目となる「アコード」。国内ではハイブリッド専用モデルで、2グレードを用意します。
ご紹介するのは上質な装備の「HYBRID EX」。高効率なSPORT HYBRID i-MMDを採用しており、EV・ハイブリッド・エンジンの3モードを切り替えて走行できます。力強い加速とハイレスポンスが生み出す爽快なドライブフィールが味わえ、スポーツモードをオンにすればさらにスポーティな走りを実現。振幅感応型ダンパーやオールアルミフロントサブフレームなどが、安定性の高い優れた乗り心地を発揮します。
上質な設えのインテリアはスポーティとラグジュアリーが高度に融合した空間。バレルシェイプのパッケージングはゆとりの室内空間とエアロダイナミクスを両立しています。リチウムイオンバッテリーの小型化によりラゲッジの容量もアップ。トータルバランスに優れたスポーツセダンです。
【スペック例】
グレード :HYBRID EX
ボディサイズ:全長4945×全幅1850×全高1465(mm)
エンジン :2.0L-L型4気筒 145PS
モーター :H4型 184PS
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格:4,100,000円~
レジェンド
1985年に初代モデルがデビューしており現行で5代目となる、ホンダのフラグシップセダンが「レジェンド」。ハイブリッド専用モデルでシングルグレードです。
フロントに1モーターとリヤは左右それぞれを駆動する2モーターを備える、高効率なSPORT HYBRID SH-AWDを採用。駆動輪は四輪/前輪/後輪をシームレスに切り替えることが可能で、各輪の駆動力も制御することにより高い安定性とオンザレールの旋回性能を手に入れています。駆動力を制御することで車自身の旋回力を喚起、未体験のハンドリングと加速性能を体感できるでしょう。
洗練された優雅さを持つインテリアは、細部まで丁寧に造り込まれた上質な空間。ロングドライブを充実させるスポーティープレミアムシートを備え、余裕のレッグスペースを持つリヤシートは開放的な寛ぎの設えです。米国のKrell社と共同開発したオーディオシステムは、リアリティのあるボーカルを再現し「レジェンド」をリスニングルームに変貌させてくれるでしょう。
【スペック例】
グレード :Hybrid EX
ボディサイズ :全長5030×全幅1890×全高1480(mm)
エンジン :3.5L-V型6気筒 314PS
モーター :H2型 48PS
H3型 37PS×2
トランスミッション:7速AT
駆動方式 :4輪駆動
車両本体価格 :7,074,000円~
スポーツ/SUV
NSX
これまでにない新たなスーパースポーツ体験を生み出す「NSX」。現行モデルは初代モデル終了から約10年の時を経てデビューした2代目で、2017年に国内でもリリースが開始されました。
ミッドシップレイアウトで、リヤはV6エンジン+1モーター、フロントが2モーターのSPORT HYBRID SH-AWDを採用。エンジンはターボ仕様でありながら10.0という高圧縮比やドライサンプ化による低重心を実現しており、ターボラグを打ち消すモーターによって伸びやかな加速が持続します。
フロントの2モーターは左右個別に駆動力を配分することができ、トルクベクタリングによりアンダーステアを抑制したオンザレールのハンドリング。サーキットでラップタイムを叩き出すトラックモードから、EV走行を優先させたクイットモードまで走行シーンに合わせた4モードを用意します。
様々な走行シーンで最適な変速を行う9速デュアルクラッチトランスミッションを採用。軽量・高剛性なオールアルミ製サスペンションに、減衰力を制御するアクティブ・ダンパー・システムを組み合わせて安定感と俊敏なハンドリングを実現しています。ボディパネル各部にカーボンを採用することで軽量化と高剛性化を図り、ブレーキにはカーボンローターをオプション設定しました。
インテリアはドライバーを包み込むタイトなコックピットで、剛性感のある上質な設え。マスの集中化と低重心を突き詰めたパッケージングで、徹底的に細く設計されたAピラーなどドライビングのために様々な工夫が織り込まれています。「NSX」はこれまでにない新たなスーパースポーツ体験を生み出す1台です。
【スペック例】
ボディサイズ :全長4490×全幅1940×全高1215(mm)
エンジン :3.5L-V型6気筒 507PS
モーター :H2型 48PS
H3型 37PS×2
トランスミッション:9速AT
駆動方式 :4輪駆動
車両本体価格 :23,700,000円~
シビック TYPE R
1972年に初代モデルがデビューし、現行で10代目となるロングライフモデルの「シビック」。中でも「シビック TYPE R」は6代目からホットバージョンとして追加されており、今回は「シビック ハッチバック」をベースに開発されました。
全域高性能を謳う「TYPE R」専用のVTECターボエンジンは鋭く吹け上がり、強力な加速Gとクラスオーバーの高出力を発揮。組み合わされる6速MTはクロスレシオ化され、ヒール&トウの感覚で変速できるレブマッチシステムを採用、ハイレスポンスのシフトフィールと操る歓びを実現しています。
ブレーキを各輪毎に制御することができるアジャイルハンドリングアシストによって、限界領域でも意のままのハンドリングを実現。強力な制動力を生み出すブレーキシステムを備え、トリプルエキゾーストシステムが高揚感を昂ぶらせるエキゾーストを奏でます。
エクステリアはアグレッシブなエアロパーツを身に纏った戦闘的なスタイルで、エアロダイナミクスを追求したフォルム。赤のアクセントカラーやカーボン調パネルがスポーティな雰囲気を盛り上げるインテリアには、シートをはじめ「TYPE R」専用の各種アイテムがセットされます。ホンダが送り出すリアルスポーツが「シビック TYPE R」です。
【スペック例】
ボディサイズ :全長4560×全幅1875×全高1435(mm)
エンジン :2.0L-L型4気筒 320PS
トランスミッション:6速MT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :4,500,360円~
CR-V
北米ではリリースが開始されており、国内デビューが2018年8月に予定されている新型「CR-V」。ダウンサイジングされたVTECターボエンジンや初めてのハイブリッド仕様、リアルタイム4WDなどが設定され、3列シート7人乗りもラインナップするようです。
軽乗用車
N-BOX
”New・Next・Nippon・Norimono”をコンセプトに生まれたスーパーハイトワゴンの「N-BOX」。現行モデルは2017年にデビューした2代目で、2種類のガソリンエンジンが選べAWDやスロープ仕様などもあり、シャープなエクステリアのカスタムも用意します。
ご紹介するのは「G・EX ターボ Honda SENSING」。初代のイメージを受け継ぐ個性的かつ洗練されたエクステリアで見晴らしの良い高いアイポイント設定、各部のサポートミラーやステアリングギアレシオの最適化などによって運転しやすさを発揮します。
両側に備えたパワースライドドアは狭いスペースでも乗降性が良く、室内はクラストップレベルの広さを実現。室内高が1400mmあるので着替えなども楽に行え、背の高い荷物の積載にも便利です。そしてサイドシートを大きく動かせるスーパースライドシート仕様は、車内での移動などに使いやすさがアップ。チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシートは、様々なシーンにあわせてアレンジが可能です。
360°スーパーUV・IRカット仕様や、プラズマクラスター・エアコンなどおもてなし装備も充実。Honda SENSINGを搭載し、セーフティ・サポートカーSワイドに適合しています。
【スペック例】
グレード :G・EX ターボ Honda SENSING
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1790(mm)
エンジン :0.6L-L型3気筒 64PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :1,749,600円~
独創的な技術で多彩なラインナップを揃えるホンダ
他メーカーに比べて”情熱”や”夢”を感じられる車造りをするホンダ。独創的なテクノロジーを持ち、多彩なラインナップを展開して幅広いライフスタイルやニーズに応えます。
※ 掲載内容は執筆時点、スペック・価格等は参考で変更になる場合があります。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。