メーカー別おすすめイヤホン!ワイヤレスのものからコスパに優れたものまで
おすすめのイヤホンをメーカー別にご紹介します。コストパフォーマンス重視の機種から話題のハイレゾ対応機種、スポーツでも使える実用的な機種など、あなたのリスニングの質を向上させる機種を提案します。
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今の環境に満足していますか?
今の音楽を聴く環境に満足していますか?とりあえず聴ければいい、良いものを買っても断線や紛失を気にして、ある程度適当であればいいと思っている方や、一生モノが欲しいけれど安くはない買い物だから迷っている、という方など三者三様でしょう。今回はそんな悩みを解決すべく、筆者がおすすめするイヤホンをメーカーごとに徹底解説します。また、コストパフォーマンス重視なのか、クオリティ重視のハイエンド機なのか、ワイヤレス対応等々、予算や用途によって候補が変わってくるであろうことを想定し、各機種ごとにカテゴリを振ってあります。この記事が皆さんのイヤホン選びの手助けになればと思います。
知っておきたい用語
インナーイヤー型
イヤホンは基本的にインナーイヤー型とカナル型の2種類に大別されます。インナーイヤー型は耳の中まで入れないタイプのもので、カナル型(耳の奥まで入れるタイプ)の圧迫感が苦手だという方はこちらが向いているでしょう。開放的な構造のため高音の抜けがよくクリアな音質ですが、電車内など公共の場で忌避されがちな「シャカシャカ音」の元になることから以前よりも電化製品店等で商品棚に占める割合は少なくなりました。以上の理由から、当記事ではカナル型を主に紹介しています。
カナル型
もう一方がカナル型です。開放的な構造のインナーイヤー型と違い、しっかりと耳に中(外耳道:canal)に入れるタイプで遮音性が高いのが大きな特徴です。それゆえに出音がダイレクトに伝わるので、雑音があまり混じることなく迫力のある音を楽しむことができます。高音の抜けはインナーイヤー型ほどではないように思えますが、各メーカーもそれを考慮に入れたドライバーのチューニングを施していることがほとんど。後述するドライバーの駆動方式によって各々違ったキャラクターを持っており、これはカナル型イヤホンの魅力であり醍醐味ではないかと思います。
ダイナミック型・BA型・コンデンサ型
イヤホンには3種類の音を出力する仕組み(駆動方式)があります。ダイナミック型・BA型・コンデンサ型の3種類で、それぞれの物理的特性の違いにより、出力する音の質にも差が生まれます。下記の記事が詳しい解説を行っていますので是非ご覧ください。
ノイズキャンセリング
しばしば耳にするノイズキャンセリングですが、その物理的な仕組みはどうなっているのか確認しましょう。そもそも「音」は足し引き算が可能です。外部で鳴っている音をマイクで広い、オーディオ機器の中で位相を反転、ドライバーから変転した信号を出力(足し引き)することにより、外部の音が鼓膜付近では打ち消されノイズがキャンセルされて聞こえるわけです。外部から集音するための端子が左右のチャンネルの他に1本必要であるために、ノイズキャンセリングに対応しているイヤホンやヘッドホンはジャックが普通のものと異なるのです。これは購入の際に気をつけたいですね。
ハイレゾ
私たちが日常生活で聴く音楽ファイルの形式は「.mp3」が主流だと思います。mp3ファイルは聴こえにくい音域を削って圧縮した形式のもので、容量こそ小さいものの原音とは言い難いものです。ハイレゾは"high resolution(高解像度)"の意で、その聞こえにくい部分を再現する機構です。処理された音源のデジタル信号を細かく読み取るためにハイレゾに対応した機器を使って再生する必要があります。少し前までは外部のアンプが必須でしたが最近はハイレゾ対応のスマートフォン等が登場しており、その敷居はかなり低くなっていると言えます。
SONY(ソニー)
言わずと知れた家電業界の重鎮。1979年に音楽を「携帯」するという革新的なコンセプトでウォークマンを発売して以来、日本のみならず世界のポータブルオーディオプレーヤーの第一線に立ち続けています。2001年、アップル社のiPodの発売により一時は首位から転落するも現在は国内シェアの半数以上を占めて首位を奪還、独自の技術と機種選択肢の多さから多くの人に支持されています。
WF-1000X(Bluetooth対応・ノイズキャンセリング)
参考価格 23,690円〜
ソニーのCMにて宇多田ヒカルが着用しているWF-1000Xをご紹介します。メーカー初の左右独立Bluetooth対応型イヤホンで、小型ながらノイズキャンセリング機能にも対応しています。連続再生時間が3時間と若干短いように感じますが、バッテリー内蔵の付属ケースを使えばその問題も解決できます。さらに興味深いのがスマートホン専用アプリ「Headphones Connect」を使うと、イヤホン本体の再生モードを外部からコントロールすることができます、なかでも「アダプティブサウンドコントロール」という機能が便利で、加速度センサーにより「止まっている時」「歩いている時」「走っている時」「乗り物に乗っている時」の4つのシチュエーションを検出し、ノイズキャンセリングのレベルが自動で変更されます。これなら移動中にわざわざノイズキャンセリングをオフにする煩わしさも解消されるでしょう。
WI-1000X(Bluetooth対応・ノイズキャンセリング・ハイレゾ対応)
参考価格 31,370円〜
ネックバンドタイプのWI-1000XはWF-1000X(以下WI、WFとします)よりも〜つの点でグレードアップされたモデルになります。1つ目はノイズキャンセリング機能です。フルオートAIノイズキャンセリングが導入されており常にAIが外部環境を検出し再生方式を最適化します。雑音だけでなくフライト中などに起こる気圧の変化も検出することができます。2つ目は再生性能です。WFは6mm口径ダイナミックドライバーを採用しているのに対し、WIは9mm口径ダイナミック型ドライバーとBA型ドライバーを合わせたHDハイブリッドドライバーシステムを採用しており、こちらの方が音の分離ときらびやかさに優れています。3つ目は物理的な駆動時間の長さです。WFが最大約3時間(がバッテリー内臓の付属ケースを使えば最大約6時間)だったのに対しWIは最大約10時間の駆動が可能です。4つ目はソニーが開発した技術、LDAC(従来の最大約3倍の情報伝送が可能)に対応しているため、手持ちの音源をより高音質で再生できるのに加えハイレゾ音源も楽しむことができるという点です。WFは小型かつ軽量というアドバンテージのために、ある程度の機能をカットする必要がありましたが、その点WIはおいしい機能を全て盛り込んだ仕様となっています。値段は高くなりますが、機能性を重視する方にはこちらをおすすめします。
Apple(アップル)
AirPods(Bluetooth対応・ハイクオリティ)
参考価格 16,800円〜
アップルが発売したことにより話題になっているエアポッズ。印象としては、開放型であることやメーカーがオーディオの専門でないことから期待していなかった方も多いのではないでしょうか。実際、いい意味で裏切られました。まず音。極めてフラットでツヤのある音作り。音場の見通しがとてもよく、優等生イヤホンという形容がしっくりきます。次に機能面で3点。1つ目はスムーズなペアリングで、エアポッズのケースを開けた瞬間にiPhoneにペアリングの通知が入り、そのまま接続ボタンをタップして完了というスムーズさ。2つ目は省サイズながら連続再生時間が5時間、付属の充電ケースを使えば24時間であること。3つ目はエアポッズを着脱すると自動的に再生、一時停止される機能です。地味だと思うかもしれませんが、リスニング中に話しかけられたときに停止する操作が煩わしいと感じる方は少なくないはず。iPhone7以降、イヤホンジャックが廃止されたためにイヤホンはライトニングケーブルで接続するかワイヤレス化する必要に迫られました。ワイヤレスでかつ小型になることで出てきた問題をあっさりと解決し、逆にユーザビリティを高めてしまうところにアップルの技術力を感じます。
Pionner(パイオニア)
パイオニアは1937年創業の音響・映像機器メーカーで、日本国産初のダイナミックスピーカーA-8型を開発したのもパイオニアです。オーディオブーム全盛期では、サンスイ(山水電機)とトリオ(現在のケンウッド)に並んでオーディオ御三家と呼ばれました。2017年には国内メーカーでは類を見ない1万円代で入手できるハイレゾ対応、リケーブル対応のイヤホンを発表し注目されています。
SE-CH5BL(コストパフォーマンス重視・ハイレゾ対応)
参考価格 6,036円〜
パイオニア独自のダイヤフラム解析により8Hz〜4.5kHzの広帯域再生が可能な9.7mm口径ダイナミック型ドライバーを搭載したSE-CH5Tはハイレゾに対応しています。また、ボディの内部から外部に設けられた通気口"Airflow Control Port"は音抜けと分離性能を向上させています。さらに、バランス接続仕様のためアンバランス接続である他のSEシリーズのイヤホンよりもステレオ感が得られます。この価格帯でハイレゾ対応、バランス接続を楽しめるというのですから選択肢に入れないわけにはいきません。メイン機としてはもちろんのこと、入門機としてもおすすめしたいモデルです。
SE-CH9T(コストパフォーマンス重視・ハイレゾ対応)
参考価格 9,000円〜
ハイレゾ対応はそのままにSE-CH9Tはレンジが5Hz〜5kHzと広くなり、バランス接続ではなくグラウンド構造(こちらも左右のステレオ感が得られる)に、さらにMMCXケーブル仕様になったモデルです。またノズル部に真鍮とアルミの異種金属を用いることで共鳴による不要な振動を取り除き、タイトでパンチのある低音を実現しています。ハイレゾ指向なだけあって中高域の繊細さは同じ価格帯のものと比べると群を抜いており、やはりこちらも前機と合わせて選択肢に入れないわけにはいきません。
SHURE(シュア)
シュアはアメリカのオーディオ機器メーカー。創業は1925年で、2015年に創業90周年を迎えています。その確かな性能と洗練されたデザインから世界中のプロミュージシャン、DJ、エンジニア、音響を扱う様々な業界から圧倒的な支持を得ています。マイクのSM58を置いていない音楽スタジオはほぼないと言っても過言ではないほど。イヤホンのSEシリーズは、コストパフォーマンスに優れているSE215や、BA型のSE535が人気です。イヤホンを耳にかける「シュア掛け」はタッチノイズや脱落の防止に有用で、遮音性能や原音に忠実なチューニングなど、まさにプロフェッショナルな印象を受けます。
SE-215(低音重視・コストパフォーマンス重視)
参考価格 10,880円〜
圧倒的なコストパフォーマンスを誇るシュアの定番モデルSE-215です。低音に厚みを持たせたダイナミックドライバーと、高遮音性のチップが迫力のあるサウンド(主にバンドサウンドに親和性あり)を生みます。単に低音がズンズン出ているわけではなく、全体をしっかりと下で支えるような鳴り方をしているのでローが他の帯域に干渉することもありません。あくまで全体を「しっかり聴かせる」ことを念頭においた音作りがされていると思います。ノイズキャンセリング機能はありませんが、付属の低反発チップとシュア掛けにより最大約90%騒音をカットできます。シュア掛けはノイズを軽減するだけでなく、耳との接点を増やすので運動中やモニター中の激しいパフォーマンスでも抜け落ちることはまずありません。ただ耐水設計ではないので、雨天や汗には注意が必要です。
SE-535(ハイクオリティ)
参考価格 46,800円〜
SE-535はシングルツイーターとデュアルウーファーの計3つのドライバーを搭載したBA型イヤホンです。前述の通りBA型の物理的特性上、ダイナミック型よりも低音の出力は劣ってしまいますが音の分離に優れているため全体としてよりソリッドで引き締まった印象を受けます。SE-215がバンドサウンド向けだったのに対し、SE-535は線の細いボーカル、特に女声のリスニングには実力を発揮することでしょう。toeやthe HIATUSのドラマー、柏倉隆史はこちらのイヤホンを「分離の良さ」と「鳴っている音がしっかりと聴こえる」という点においてこのモデルを絶賛しており、これぞシュアの真骨頂。そのクオリティは折り紙つきです。
ultimate ears(アルティメットイヤーズ)
アルティメットイヤーズは、1995年に創業されたアメリカのイヤホンメーカー。業界随一のプロミュージシャン御用達ブランドで、ジャミロクワイ、スティービー・ワンダー、マルーン5、U2、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ローリング・ストーンズなど第一線で活躍するミュージシャンの多くはアルティメットイヤーズユーザーです。シュアのイヤホン同様、こちらのイヤホンは全てリケーブルが可能ですので断線しても本体を買い直す必要はありません。今回は人気モデルのUE900sとUE5Proを紹介します。
UE900s(ハイクオリティ)
参考価格 19,800円〜
SE-535に引き続き、アルティメットイヤーズからBA型のUE900sを紹介します。これは前機UE900を改良して発売されたもの。一般的に、多くのBA型イヤホンは出力の制約により複数のドライバーを搭載することによりダイナミック型に匹敵する音圧を稼いでいることが多く、なかでもUE900sは低域に2基、中域に1基、高域に1基の計4台のドライバーを搭載し、UE900時のかまぼこ型の周波数特性に手を加えてハイとローにさらに伸びを持たせています。特に女声のリスニングにおいてはグッと数歩前に出ているように感じられます。音質もさることながら、ややクリアなシェル部とシンプルな"ue"なロゴが洗練された印象を与えることも人気の理由の1つではないでしょうか。
UE5Pro(低音重視・ハイクオリティ)
参考価格 79,800円〜
UE5Proは個性的な機種です。低域に1基、中高域に1基のデュアルBAドライバータイプで、UE900sよりもローの鳴りを強めたチューニングになっています。シンセベース、特にワブルベースなどのサスティーンのある重低音の鳴らし方がうまいですね。そちらに重きを置いている分、中高域のきらびやかさが若干隠れてしまっていますが、こういった重低音系に一定数の需要があることも事実です。はじめに個性的な機種であると説明したのは以上の理由からです。良し悪しではなく、好き嫌い。一方で、ハマる人はかなりハマるイヤホンではないでしょうか。バスドラムの効いた4ビートやヘビーなダンスミュージックでは実力を発揮するに違いありません。
Fender(フェンダー)
ギターやベースを嗜んでいる方なら一度は聞いたことがあるでしょう。フェンダーは1946年にアメリカで創業された楽器メーカーでギター、ベース、アンプの製造販売においてはギブソン社と並んで世界屈指の企業です。そんな音楽という音楽、とりわけバンドミュージックを知り尽くしたフェンダーが2016年に発表したイヤホンを紹介します。
FXA2(低音重視)
参考価格 26,780円〜
ダイナミックドライバー1基を搭載したFXA2は重心が低音側にずれたドンシャリサウンドなイヤホンです。というのも中域から高域への移行が滑らかであるという理由からで、オーバードライブの効いたギターソロがミドルポジションからハイポジションへ動く過程がとても心地よい。バンドを支えるバスドラムは重厚ながらもキレがよく、こういった音楽を根源となっている楽器を作っているブランドから生み出されたイヤホンであるというのも納得できます。
FXA9(ハイクオリティ)
参考価格 159,840円〜
スタイリッシュなハウジングに、一目でフェンダーとわかる"F"のロゴをあしらったFXA9は「すべてのドライバーをBA型で構成したイヤホンがほしい」というミュージシャンからの要望に基づき開発されました。主な仕様として、当記事で紹介するイヤホンの中で最多ドライバー数の6基を搭載しています。内訳はデュアルウーファー、デュアルサブウーファー、ミドル、ツイーター。さらにMMCXケーブルで発生しがちなトラブルを排除した新規格のMMCXiケーブルを採用し、ノズル部をベリリウム銅材と24kゴールドでコーティングすることで本来の性能を発揮し続けることができるようなこだわりも見られます。FXA2も同様なのですが、3Dプリンター仕上げのボディは難しい加工を可能にし、ユニバーサルデザインでは体感することのできなかったフィット感を実現しています。そんなFXA9から鳴らされる音は実にエネルギーに満ちています。個性的ではありますが、原音にパワーを付加して解像度を保ったままダイレクトに伝えてくれる、新しい感覚のイヤホンです。
BOSE
ボーズはスピーカーの開発を主とする音響機器メーカーです。1964年にマサチューセッツ工科大学の教授だったアマー・G・ボーズが自身の研究特許を製品化するために設立されました。ノイズキャンセリングやBluetooth技術をいち早くオーディオ分野に取り込んだのはボーズで、その技術力は業界でも抜きん出ているのではないでしょうか。そんなボーズが2016年と2017年に発売したメーカー初のワイヤレスイヤホンを2種ご紹介します。
SoundSport wireless headphones(Bluetooth対応・スポーツ向け)
参考価格 17,800円〜
ボーズが2016年にメーカー初のワイヤレスイヤホンとして発売したのがこちら。運動中に使用することを念頭に置いた設計がされており、その意匠が散見されます。防滴、軽量設計であることはもちろんのこと、本体にシリコン製のウィングを設け装着時の安定性を確保しています。これにより耳に挿入したときに窮屈さを感じることなく快適にエクササイズに取り組むことが可能です。また、小さなサイズながら最大6時間駆動のバッテリーを搭載しています。普段から音楽を聴いて身体を動かす方にとっては、イヤホンの充電切れはモチベーション低下にも繋がりますが、そんな問題も解消してくれます。気になる音に関しては、ローミッドに重心を置きつつも楽器や声の音場感がしっかり感じられる立体的な音作りがされています。さすがボーズ、肝心なところにも抜かりはありません。
SoundSport Free wireless headphones(Bluetooth対応・スポーツ向け)
参考価格 29,160円〜
2017年に発売されたのは完全独立ワイヤレスタイプのものです。ハード面でのスペックを踏襲しつつ、ソフト面での機能をさらに充実させています。本体自体の最大駆動時間は5時間ですが、付属のバッテリー内蔵ケースで2回のフル充電を含め計15時間の使用が可能に。音量に合わせてイコライザーを自動で最適化する機能も追加され、トレーニングルーム等で音量を上げても聴き心地を損なわずにクリアなサウンドが得られます。前機種はちょうど口の高さにマイクが搭載されていましたが、こちらにはデュアルマイクシステムが搭載されており、マイクと距離があってもスムーズな通話が可能です。また、専用の"Bose Connect"アプリを使うと、本体の場所を特定することができます。完全独立の小型イヤホンゆえに片方だけ行方不明に、なんてこともあるでしょう。こういったユーザーに起こるであろうトラブルを未然に防ぐためのサポートは嬉しいですね。
audio-technica(オーディオテクニカ)
オーディオテクニカは1962年創業の日本の音響機器メーカー。当時は放送局や一般向けのカートリッジ(レコード針)を主とし、幅広い層に支持されて事業を展開しました。70年代にはマイク、ヘッドホンの開発にも着手しオリンピックやグラミー賞、日本国内においてはサマーソニック等、多数の採用実績を持っています。プロダクトデザインに力を入れており、グッドデザイン賞を受賞した製品が多いのも特筆すべき点でしょう。
ATH-CKS99(低音重視・コストパフォーマンス重視)
参考価格 14,800円〜
UE5Proに引き続き、重低音計のイヤホンを紹介します。ATH-CKS99はオーディオテクニカによるデュアルチャンバーメカニズムARを採用することで低音の鳴りとキレを実現しました。システムの概要としてはダイヤフラムの背部にチャンバー(空気室)を設けることで音圧を付加し、それを2分割することで、音圧の改善とデザインの保持を両立しています。さらにアコースティックレジスター(音響抵抗)を2ヶ所設け、不要な振動を削って過度なブーミー状態を防止。結果、グッと引き締まったベースを主軸に攻撃的なサウンドが生み出されます。UE5Pro同様、個性的ですがハマる方はハマるでしょうし、費用対効果もかなり高い個体であると言えます。
ATH-IM04(低音重視・ハイクオリティ)
参考価格 32,800円〜
ATH-IM04はUE900s同様、低域2基、中域1基、高域1基の計4基のBAドライバーを搭載したモデル。クラシックを鳴らしてみるとどのドライバーも干渉し合うことなく、ドライバーを跨ぐレガートは非常に滑らか。同域のBAドライバーが2基の実力か、低域は輪郭を損なうことなく分厚く豊かです。高域は鈴が鳴るような温かい響き。バランスドアーマチュアと聞くとキラキラとした高解像度という印象を受けますが、ATH-IM04はそれに低音を心地いい量盛り込んでいます。オーディオテクニカのソリッドベースシリーズからグレードアップしようと考えている方など、BA型の高解像度とベースのどちらも堪能したという欲張りな方向けのイヤホンです。
自分に合った1つを
いかがでしたか?特性、タイプ、機能の異なる全10種のイヤホンを紹介しました。皆さんが重視するポイントによって興味を惹くモデル、惹かないモデルがあったことでしょう。今回紹介しきれなかったイヤホンで、そのモデルと似通ったものもあるかと思いますが、それらの中から本当に自分に合った1つを見つけてください。生活のうちで音楽が占める割合は大きくありませんが、その短い時間に得られる満足度は飛躍的に向上するはずです。