まるでおとぎの国!世界一美しい街「チェスキークルムロフ」のおすすめスポット10選
1992年にユネスコ世界遺産に加えられたチェコのチェスキークルムロフ。オーストリアとの国境近くのこの街は中世のおとぎの国そのまま残されたような姿で訪れる人々を魅了しており「世界で最も美しい国」の一つとされています。ボヘミアの可愛らしいチェスキークルムロフの魅力を存分にご紹介します。
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チェスキークルムロフの歴史と現在
チェコの首都・プラハから南にバスで3-4時間程に位置する「チェスキークルムロフ」。13世紀にヴィートコフ家によって城が築かれたのがこの街のはじまりです。その後ロジェンベルク家、エゲンベルグ家、シュヴァルツェンベルク家と支配が移りました。2002年には大洪水により大きな被害がもたらされましたが、現在では十分復興されました。可愛らしいこの街はどのように歩いたら良いのでしょうか。
1・チェスキークルムロフ城
ボヘミア地方では、プラハに次ぐ大きな城です。13世紀に建てられたこの城は、その後次々に新しい建物が付け加えられ、それぞれの時代の様式が調和した、巨大な複合建築となりました。中庭が第1から第5まであり、メインの城内はガイドツアーで回る事ができます。この城で有名なのは、壁面の装飾。一見細密な彫刻に見えますが、実はこれは全て壁画で模様が描かれているのです。そしてこの壁画、もはや「だまし絵」としてあちらこちらに見られ、この街の見どころの一つとなっています。
2・城の塔に登る
パステルカラーで彩られたこの街のシンボルである可愛らしい塔は、階段を使って展望台へと登る事ができます。この塔ははじめゴシック様式で建てられ、1580-90年に現在のルネッサンス様式に改修されました。それほどの高さはなく、昇り降りもしやすいこの塔から眺めるチェスキークルムロフ。真ん中にヴルタヴァ川、両サイドにオレンジの屋根が連なるこじんまりとしつつも素晴らしい絶景を一望でき、静かな街と豊かな水、そして山間の風景を5感で感じることができます。
3・まるで秘密の花園のように美しい「城の庭園」
チェスキークルムロフ城、第4と第5の中庭の間にある「ブラーシュティ橋」を渡ると、緩やかな坂を上ったところにある広大な庭園へと進みます。観光地でありながら静けさを持つこの街同様に、この庭園も何か小説や絵画の中の風景の様にひっそりとした印象を受けます。綺麗に刈られた緑の壁、咲き乱れる花々、噴水のオブジェ、豊かな芝生。これほど美しい庭園もあまりないのでは…というほど、静かな空間に広がる風景は調和を持ち、そこに佇むだけで心が癒されていきます。
4・ヴァーツラフの地下室
プラーシュティ橋を渡る手前、地下の洞窟を利用したギャラリーです。薄暗くひんやりした洞窟内では、チェコをはじめポーランド、ハンガリー、ドイツやロシア、ルーマニア、インドなど諸国の現代の美術品やアート作品が飾られています。迷路のような洞窟内に照らされる各国の現代美術を眺めていると、時代錯誤の様な感覚に陥り、それはなんとなく不思議でミステリアスな雰囲気です。
5・城に飼われる熊
14世紀より、代々城のお堀で飼われている熊。のそのそとあちらこちら動く様子を見ようと多くの観光客が立ち止まって見ています。砂糖菓子の様な城の塔と同じ絵に入る熊、それだけでもう絵になりますね。
6・エゲンベルグ醸造所とレストラン
ビールで有名なチェコらしく、こんな小さなこの街にもビール醸造所があります。エゲンベルグ (Eggenberg)の名を持つこのビールは普通のもの、黒ビール共に素晴らしいコクと深い味わいを持っています。エゲンベルグ醸造所は見学もでき、その後醸造所出口より少し進んだ左手にあるエゲンベルグのレストランへ行くのがおすすめ。高い天井、広く美しい内装を持つ店内で造られたばかりのビールを飲む事は大きな喜びとなります。
そしてまたこのエゲンベルグのレストラン、ビール4杯とメイン3品という大人2人の標準量で2000円を切るほどの安さ。もちろんビールのみでなく、フードも大変素晴らしいです。
7・拷問博物館
中世のなんとなくおどろおどろしい拷問に関しての様々な書物、使われ方が描かれた絵画、実際使われた拷問の道具が展示されている、興味深い博物館です。火責め、水責め、内側にめぐらされた針の鎧兜「鉄の処女」などじわじわと精神的・肉体的に痛めつけていくこれらの道具は大いにぞっとします。また拷問執行人の赤いフードと黒いマントもなんとなく雰囲気が怖いのですが、やはり中世らしいこの街ではこの様なものもなんとなくマッチしています。
8・蝋人形の館
蝋人形の館、こちらもなんとなく色合いがチェコらしく、こじんまりとしたボヘミアンな内装の中、様々な有名人を模した蝋人形が飾られています。ジェームス・ディーンやローマ法王などの大物が一同に集う広間や、モーツァルトやベートーヴェンなどの音楽家が楽器を奏でている広間、ステージの上で歌うマイケル・ジャクソンなど精密な蝋人形が沢山あり、それぞれ演出もされています。それほど観光客も多くはなく、これは誰、あれは誰などとやっていると結構楽しめます。
9・マリオネット博物館
チェコといえばこちらも忘れてはならないマリオネット。チェコの人形の顔や色使い共々なんとなく濃いめで、幼い頃に読んだヨーロッパの童話や絵本を彷彿とさせます。こちらも、様々な部屋や演出ごとに飾られるマリオネットは多々あり、拷問博物館、蝋人形の館と共にチェコらしさを感じます。
また、マリオネットを操作できる演出もあり、右手左手、右足左足などそれぞれ操作するのは意外に大変な事がよく分かります。
10・ヴルタヴァ川沿いを散策
ヴルタヴァ川沿いは日中、夕暮れ、夜間ともそれぞれ美しく、静かな街に流れる川の音がなんとも言えず印象的です。川沿いに数多くあるレストランはそれぞれとても可愛らしい建物で内装も素敵ですが、食すべきはマスのグリル。ヴルタヴァ上流で水が綺麗な為、この辺りでは本当によくマスが食べられ、味も大変良いのです。もちろんビールと共に。食事が済んだら川沿いをゆっくり歩きましょう。フォトジェニックな風景が続き、雨の夜間など特に幻想的な空間となります。
魅了し続けるチェスキークルムロフ
いかがでしたか?可愛らしく、またチェコ独特の色合いと美しい自然、静けさに満ち溢れたこの街はやはり「世界一美しい街」の一つである事を実感せずにはいられません。是非一度この地を訪れ、ご自身でその素晴らしさを体験してみてください。