上級者におすすめ!パリのディープスポット10選
エッフェル塔や凱旋門、ルーヴル美術館だけがパリではありません。今回は、有名観光地だけに飽き足らないパリ上級者のために、ちょっぴりディープなパリのスポットをご紹介しましょう。
- 20,884views
- B!
あなたの知らないパリを探しに行こう
パリの街を歩いていると、「こんなところに○○が!」と、思いがけない発見がたくさんあります。もっと深くパリを楽しむために、様々な発見や驚きのある、好奇心くすぐるスポットを選りすぐりました。
Maison Deyrolle(メゾン・デロール)
オルセー美術館にほど近い場所にある「メゾン・デロール」は、動物の剥製や昆虫の標本など、自然科学系の資料を展示・販売している世界で唯一のミュージアム兼ショップで、創業は1831年に遡ります。2001年にオープンしたバック通りにある現在の店舗は、「デロール」最盛期の「驚異の部屋」を忠実に再現したもの。優美な装飾の空間にひしめく動物たちの姿は圧巻です。ちなみにこちらの動物たちは、動物園やサーカスで自然死したものを引き取ったそうです。
元々は、昆虫採集及び昆虫標本のお店としてスタートしました。「デロール」名義の自然科学系の著作も多く、全世界で翻訳されて読まれています。美しい蝶などの昆虫標本もたくさんあるので、お土産にいかがでしょうか。
メゾン・デロール(LA MAISON DEYROLLE)
住所 46 rue du Bac 75007 Paris
電話 +33 (0)1 42 22 30 07
Eメール elisabetta.orsoni@deyrolle.fr
オープン時間 月曜 10時~13時、14時~19時
火曜~土曜 10時~19時
アクセス メトロ12号線「Rue du Bac (ルー・デュ・バック)」
Galerie-Musée Baccarat (ギャラリー=ミュゼ・バカラ)
超一流クリスタルメーカー「バカラ」のギャラリーは、凱旋門とエッフェル塔の間に広がるパリ屈指の高級住宅地にあります。文化的な交流の場「サロン」を開いていたノアイユ子爵夫人がかつて住んでいた壮麗な邸宅を利用したギャラリーには、息を呑むほどまばゆいバカラのコレクションや豪華なシャンデリアが。世界の王族や日本の皇族がオーダーしたという逸品も見ることができます。
かつてノアイユ夫人が食堂に使っていた部屋を改装した「クリスタルルーム」では、一流シェフの作る極上のフレンチを堪能することができます。特に何も召し上がらない場合でも見学できますので、ぜひこちらにも足を運びましょう。フィリップ・スタルクの手がけたモダンでゴージャスな装飾はため息ものです。
Galerie-Musée Baccarat (ギャラリー=ミュゼ・バカラ)
住所 11 place des États-Unis 75116 Paris
電話 + 33(0)1 40 22 11 00
オープン時間 月曜、水曜~土曜 10時~18時
休館日 火曜日
アクセス メトロ6号線「Boissière(ボワッシエール)」、メトロ9号線「Iéna(イエナ)」
入場料 10ユーロ
Galerie-Musée Baccarat - Former private mansion of Marie-Laure de Noailles, this place is dedicated to the magic of Baccarat crystal, where you can...
Musée Art Nouveau(アール・ヌーヴォー美術館)
古き良きパリの姿を今に伝える有名レストラン「マキシム」の上階にある美術館で、デザイナーとして名高いピエール・カルダンのアール・ヌーヴォーコレクションが展示されています。こちらの建物は18世紀には名門貴族のリシュリュー公爵が所有し、現在は歴史的建造物に指定されています。ベルエポック期の着飾った紳士淑女が今にも現れそうな雰囲気がただよいます。
ベルエポックの高級娼婦の部屋を再現した館内には、550ものアール・ヌーヴォー様式の調度品や美術品が並んでいます。エーミール・ガレ、ルイス・カムフォート・ティファニー、ロートレックなど、名だたるアーティスト・装飾家の作品も。パリが最も華やかだった時代を偲ばせるスポットです。
Musée Art Nouveau(アール・ヌーヴォー美術館)
住所 3 Rue Royale 75008 Paris
電話 +33(0)1 42 65 30 47
Eメール musee@maxims-de-paris.com
ガイドツアーのみ、要予約(水曜~日曜)
英語ガイド14時、フランス語ガイド15時15分
アクセス メトロ1・8・12号線「Concorde(コンコルド)」
メトロ8・12・14「Madelaine(マドレーヌ)」
入場料 10ユーロ
Musée du Vin Paris(パリ・ワイン博物館)
エッフェル塔界隈のトロカデロにほど近い、パッシーにある施設です。かつてこちらには修道院があり、ワインが作られていました。修道院で作られたワインを保管するための地下倉庫が、現在博物館として利用されているのです。館内には2000点もの展示品があり、フランスにおけるワイン造りの歴史を紐解いてくれます
出典:hipparis.com
博物館内には「Les Echansons(レ・ゼシャンソン)」というレストランがあり、美味しいワインと共にフォアグラやシャルキュトリなどフランスの伝統的な料理を楽しむこともできます。各種イベントやテイスティング教室なども随時開催されるので、興味がある方はぜひ参加してみてください。
Musée du Vin Paris(パリ・ワイン博物館)
住所 5 Square Charles Dickens 75016 Paris
電話 +33(0)1 45 25 63 26
Eメール info@museeduvinparis.com
オープン時間 火曜~土曜 10時~18時 (レストランは12時~15時)
アクセス メトロ6号線「Passy(パッシー)」
入場料 13.90ユーロ(ワイングラス一杯またはぶどうジュース付き)
Musée de la Contrefaçon(贋造博物館)
ユニオン・デ・ファブリカンがブランドや知的財産保護の観念を伝えるために1951年に創設した、世にも珍しい「贋造博物館」です。フランスは高級ブランドの多い国でもあるので、偽物は頭の痛い問題なのです。6つある展示室には、日用品から高級ブランド品まで様々な「偽物」商品が展示されています。ゴム手袋や食品のコピー品もあり、「こんなものにまで!」と驚かされます。
左が本物のクリスチャン・ディオールの香水「ジャドール(J'adore)」。右の偽物は、よく見ると「Jordore」になっています。本物と偽物が対になって展示されているので、間違い探し的に展示品を見ていくのも面白いですね。偽物を掴まされないように、こちらでぜひ見る目を養いましょう。
Musée de la Contrefaçon(贋造博物館)
住所 16 Rue de la Faisanderie 75116 Paris
電話 +33(0)1 56 26 14 03
オープン時間 火曜~日曜 14時~17時半
アクセス メトロ2号線「Porte Dauphine(ポルト・ドーフィン)」
RER・C線「 Avenue Foch(アヴェニュー・フォシュ)」
入場料 6ユーロ
Insolite, pédagogique, ludique, inquiétant, étonnant, les qualificatifs ne manquent pas pour évoquer le Musée de la Contrefaçon. Unique en son genre, ce musée demeure confidentiel, malgré ses plus de 60 ans d'existence !
Musée national Jean-Jacques Henner(国立ジャン=ジャック・ヘンネル美術館)
ジャン=ジャック・ヘンネルは、印象派など新しい芸術の波が押し寄せていた19世紀末に、アカデミーやサロンといった保守的な場で活躍した画家です。日本ではあまり馴染みがありませんが、レジオン・ドヌール勲章も受章しており、フランスのアート界では名前が知れ渡っています。スフマートと呼ばれる、輪郭をぼかした表現を用いた神秘的で甘美な作風が特徴です。
美術館は元々、エンネルとも交流があったギョーム・デュビュフという画家の住まいを利用したものです。2008年から2009年にかけて改装工事が行われ、19世紀当時の姿を取り戻しました。美しい空間の中、ヘンネルの幻想的な作品に酔いしれましょう。
Musée national Jean-Jacques Henner(国立ジャン=ジャック・ヘンネル美術館)
住所 43, avenue de Villiers 75017 Paris
電話 +33 (0)1 47 63 42 73
オープン時間 10時~18時
休館日 火曜日
アクセス メトロ3号線「Malesherbes(マレシェルブ)」
メトロ2号線「Monceau(モンソー)」
メトロ3号線「Wagram(ワグラム)」
入場料 6ユーロ
Musée d'Art et d'Histoire du Judaïsme (ユダヤ歴史博物館)
パリのユダヤ人街といわれるマレ地区に位置する、中世の面影が残る壮麗なサン・テニャン館の中に同博物館があります。ストラスブール出身の同化ユダヤ人、イザック・ストロースのコレクションを中心に、ユダヤ人の歴史やアートなどの文化を学べる展示がなされています。広場の中央には、「ドレフュス事件」で有名なドレフュス大尉の像が。
儀式のときに使う道具や衣装など、なかなか目にする機会がないものも。さらにユダヤ人画家、マルク・シャガールの作品も展示されています。パリに数あるミュージアムの中でも特に対応が丁寧なことでも評判で、ギャラリーに駐在するキュレーターから丁寧な解説を受けられます。
Musée d'Art et d'Histoire du Judaïsme (ユダヤ芸術歴史博物館)
住所 Hôtel de Saint-Aignan 71 rue du Temple 75003 Paris
電話 +33(0)1 53 01 86 60
Eメール nousecrireainfo@mahj.org
オープン時間 火曜~金曜 11時~18時、土曜・日曜 10時~18時
アクセス メトロ11号線「Rambuteau(ランビュトー)」
メトロ1・11号線「Hotel de Ville(オテル・ド・ヴィル)」
入場料 9ユーロ(常設展・企画展)
Musée de la Chasse et de la Nature(狩猟自然博物館)
こちらもマレ地区にある博物館。1967年、狩猟と芸術を愛する実業家フランソワ・ソメールと妻のジャクリーヌがこちらに博物館をオープンさせました。高名な建築家マンサールが17世紀に建てたゲネゴー館と、新たに博物館の所有となった隣のモンジェラス館から成っています。狩りの様子や静物画などをテーマとした作品や剥製など、動物にまつわるものが展示されています。非常に美しく洗練された博物館です。
こんなところで昼寝をしているキツネを発見。シャルダンやルーベンスなどの巨匠の作品も展示されているので、探してみましょう。「剥製の間」では、世界中から集められた動物がぐるりと部屋を囲んでいます。
Musée de la Chasse et de la Nature(狩猟自然博物館)
住所 62 Rue des Archives 75003 Paris
電話 +33(0)1 53 01 92 40
オープン時間 火曜~日曜 11時~18時、水曜 11時~21時半
休館日 月曜日
アクセス メトロ11号線「Rambuteau(ランビュトー)」
メトロ1・11号線「Hotel de Ville(オテル・ド・ヴィル)」
入場料 8ユーロ
Musée des Arts Forains(ミュゼ・デ・ザール・フォラン)
ノスタルジックなムードたっぷりの博物館内では、実際にアトラクションを楽しむこともできます。童心に返ってはしゃぎたくなるスポットです。ちなみに、メリーゴーラウンドの元祖はフランスなのです。
Musée des Arts Forains(ミュゼ・デ・ザール・フォラン)
住所 53 Avenue des Terroirs de France 75012 Paris
電話 +33(0)1 43 40 16 22
Eメール infos@pavillons-de-bercy.com
オープン時間 リンクを参照
アクセス メトロ14号線「Cour Saint Emillion(クール・サンテミリオン)」
入場料 通常日 16ユーロ、ヨーロッパ文化遺産の日 8ユーロ、年末年始 14ユーロ
Palais de la Porte Dorée(パレ・ドゥ・ラ・ポルト・ドレ)
壁面のレリーフが個性的で美しいこちらの建物は、1931年に行われた植民地博覧会の際に建てられたものです。館内には「国立移民博物館」と「熱帯水族館」の2つの施設があります。移民博物館では中立的な立場でフランスにおける移民たちの歴史や文化を紹介しており、移民たちの足跡を辿ることができます。移民問題は現在世界的にもホットな話題なので、移民に関して知識や見聞を深めたい方にもおすすめです。
移民博物館の後は、ぜひ熱帯水族館に立ち寄ってみてください。こちらも植民地博覧会の際に、植民地の水生生物を紹介するためにオープンしました。比較的コンパクトな水族館なので、さっと回ることができます。熱帯魚だけでなくワニ・カメなどの爬虫類まで、様々な生き物が暮らしています。
Palais de la Porte Dorée(パレ・ドゥ・ラ・ポルト・ドレ)
住所 293 avenue Daumesnil 75012 Paris
電話 +33(0)1 53 59 58 60
オープン時間 火曜~金曜 10時~17時半、土曜・日曜 10時~19時
休館日 月曜日、1月1日、5月1日、12月25日
アクセス メトロ8号線「Porte Dorée(ポルト・ドレ)」
入場料 リンクを参照
あなたの中のパリがもっと深くなる
いかがでしたか。パリにいらしたときは、ご紹介したスポットに足を運んでみてください。きっと、パリに対する理解や愛着がぐっと増すことでしょう。ぜひあなたのお気に入りのスポットを見つけてくださいね。
この記事のキーワード
この記事のライター
フランス在住です。読書・アート・料理・食べ歩きが趣味。現地の情報や、自分の気になったものをお伝えします。