ディズニーワールドだけじゃない!フロリダをとことん楽しむためのおすすめスポット10選
「フロリダ」と聞いて、どんなイメージを浮かべますか? 常夏の抜けるような青い空。どこまでも広がるエメラルドグリーンの海と白い砂浜。ディズニーワールド、ユニバーサルスタジオなどの有名テーマパーク。オレンジとグレープフルーツ──。ここでは、北米屈指のリゾート地フロリダを遊び尽くす、おすすめスポット10ヶ所を紹介します。
- 16,483views
- B!
“サンシャイン・ステート(陽射しの州)”と呼ばれるフロリダ
北米最南東端に位置するフロリダ州は、合衆国50州の中で、敷地面積は第22位、人口は第4位。亜熱帯、もしくは熱帯の気候なので、一年を通じて温暖です。北部はジョージア州とアラバマ州に接していますが、西はメキシコ湾、東に大西洋を臨むフロリダ半島として海に突き出す地形であり、大陸48州のうち最も長い海岸線を誇ります。海に囲まれ、内陸部にも湖や湿地を多く抱えるため、多彩な野生動物が生息する大変豊かな自然が特徴です。
スター・ウォーズ・ランドなど、人気のテーマパークは新設アトラクションも話題!
フロリダはテーマパークも豊富ですが、中でも、ウォルト・ディズニー・ワールドとユニバーサル・スタジオ・フロリダの人気の高さは双璧を成しています。特に、ディズニー・ワールドでは、2017年5月27日に、映画『アバター』をテーマとした「パンドラ - ザ・ワールド・オブ・アバター」が、2019年には、映画『スター・ウォーズ』をテーマとした新エリアが開設されることになっており、世界中から注目を集めています。一方のユニバーサル・スタジオ・フロリダも負けていません。2016年夏には、キング・コングのアトラクションを新設しましたが、今度は2017年5月25日に、「ボルケーノ・ベイ・ウォーターパーク」という園内3つ目のパークがオープン予定! エリアの中央にそびえる火山は、大迫力の大型ウォータースライダーで、かなり本格的なウォーターパークのようです。
ディズニー・ワールドとユニバーサル・スタジオは、確かにフロリダ観光の定番ですが、フロリダには、ぜひとも立ち寄ってほしいスポットが他にもあります。今回は、フロリダを満喫するために外せない10ヶ所を紹介します。
新感覚のインドアスポーツで宙を舞え!
屋内スカイダイビング iFLY
スカイダイビング? そんなの絶対無理!と、激しく首を横に振っているあなた、4歳から利用できる、安全で楽しい屋内スカイダインビングはいかがですか。フロリダ州オーランド、あるいはタンパにある「iFLY」では、そんな新感覚のインドアスポーツが人気です。屋内に設置された“ウィンドトンネル”で巨大なファンが作り出す気流に乗り、手軽に無重力フリーフォールが体験可能! インストラクターが付き添い、“風の乗り方”を教えてくれるので、時速200キロのフリーフォールも安心して楽しめるのです。ヘルメットやスーツといった必要なギアは当日借りられ、空中遊泳の料金は日本円で約7000円から。「iFLY」のホームページから事前に予約ができます。
空飛ぶ快感に、みんな笑顔!
住所:6805 Visitors Cir, Orlando, FL 32819 USA/電話:+1 403-903-1150
住所:10654 Palm River Rd, Tampa, FL 33619 USA/電話:+1 813-773-4359
ウォルト・ディズニーの“理想郷”で1940年代にタイムスリップ!?
夢のような高級住宅地セレブレーション
ウォルト・ディズニー本人が生前、建設したいと夢みていた未来の理想の都市がありました。歩行者優先で交通事故や犯罪が少なく、隣人とコミュニケーションしやすい安全な街。豊かな自然と買い物の楽しさの両方が楽しめる場所。そんな夢のような街が、ウォルト・ディズニー社によって実現しました。それが、ディズニー・ワールドの南側、車で10分ほどに位置するエリア“セレブレーション”です。建物は、1940年代の古き良きアメリカのノスタルジーあふれる外観で統一され、ここに一歩足を踏み入れ、辺りを散策してみると、あたかもタイムスリップしたかのような感覚に陥ります。しかし、これはテーマパークの一画ではなく、れっきとした住宅地。水際に並んだ商業エリアでは、食事もショッピングも満喫できますが、街には、病院、学校、郵便局、映画館など、生活に必要な施設が揃っています。そして、不動産を購入してセレブレーションの住人になることも可能なのです。まずは、この地区のホテルに滞在し、セレブレーションの美しい街並みと快適さを経験してみてください。
セレブレーションの建物は、建築様式や色などが統一されており、美しい街並みを見て歩くだけでも楽しい。
ディズニー・ワールドの南に位置するセレブレーション
気分は宇宙兄弟!! “宇宙に一番近い場所”で1日観光
ケネディ宇宙センター
フロリダ州の東海岸、ディズニー・ワールド、ユニバーサル・スタジオから東に車で1時間、フロリダ州の東海岸に位置しているのが、ケネディ宇宙センターです。ここでは、1969年に人類初の月面着陸を成功させたアポロ11号、1981年、初のスペースシャトルが打ち上げられました。現在もNASAの有人宇宙飛行では、メインの打ち上げ施設として利用されています。広大な敷地内では、様々な展示物やアトラクション、IMAX映画館、ギフトショップ、レストランがあり、スペースシャトルやロケットの見学、スペースシャトルの打ち上げ体験やフライトシミュレーション体験をはじめ、丸1日たっぷりと知的好奇心を満たすことができます。日程が合えば、実際のロケット打ち上げを見ることも可能。バスツアーや日本語ツアーも存在します。
現在も無人宇宙船の発射が行われている
ロケットの発射予定はHPで確認することができる
住所:Kennedy Space Center, State Road 405, Kennedy 32899 USA/電話:+1 321-867-5000
赤ちゃんワニから巨大な白いワニまで!ここはワニのテーマパーク
ゲーターランド
ディズニー・ワールド、ユニバーサル・スタジオをお膝元、フロリダ州オーランドで、最初にできたテーマパークが、ゲーターランドです。どこかレトロでB級感あふれるパーク内では、4000匹を超える様々なワニだけでなく、フロリダの珍しい鳥や動物もあなたをお出迎え! 約1メートルの至近距離に近づいたり、餌づけ体験やナイトツアー、レスリングショーを通じたりして、ワニの生態をいろいろな形で観察できます。自然豊かな状態で迫力のワニを観察できるのは、ゲイターランドならでは!
間近で見るワニは大迫力!
夜行性のワニを観察できるナイトツアーも人気
住所: 14501 S Orange Blossom Trl, U.S. 441, Orlando, FL USA/電話:+1 407-855-5496
レースファン、カーファン、バイクファンなら訪れたいモータースポーツの街
デイトナ・ビーチ
車で走れる砂浜は、世界にもたった3ヶ所しかないと言われています。ひとつは、石川県にある千里浜。もうひとつは、ニュージーランドのワイタレレ・ビーチ。そして、フロリダのデイトナ・ビーチです。大西洋に面した約18キロの白いビーチを車でドライブするのは、もちろん格別です(ビーチ乗り入れ料金は1日10ドル。満潮時乗り入れ不可。速度制限時速およそ16キロ。歩行者優先)が、デイトナ・ビーチが“モータースポーツの街”と呼ばれるのには、他にも理由があります。
ここには、世界的に有名なレースコース、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイがあり、ストックカーレースの最高峰「デイトナ500」が2月に、ナイトレース「Coke Zero 400」が独立記念日近くに開催されています。さらにレース観戦だけでなく、レースコースやピットロードといった舞台裏の見学ツアーにも参加が可能です。
3月の“デイトナ・バイクウィーク”では、全米のバイカー集団がデイトナ・ビーチに集結! 連日各種レースが行われ、モーターサイクルファンを沸かせます。ここのハーレーダビッドソンの店舗は世界一大きいことで有名なので、興味のある方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
住所:1801 W International Speedway Blvd, Daytona Beach, FL 32114 USA/電話:+1 800-748-7467
騎士たちの本格バトルを観戦しながら、王族気分でディナータイム
メディバル・タイムズ
食事は旅の楽しみのひとつですが、旅先では、どこで何を食べるか、迷ってしまいますね。フロリダでもおススメのレストランはたくさんありますが、ここでは、思い出深いディナータイムを提供する“メディバル・タイムズ”を紹介します。メディバル・タイムズでは、中世の騎士のバトルトーナメントを再現。格闘場を模したディナー会場で食事をしながら、馬に乗った騎士たちの戦いを観戦できます。気分は、まるで王族。乗りのいいアメリカの観客で、場内は活気と興奮にあふれます。料金は7000円ほどから。食事は、当時のマナーに倣い、手づかみで豪快にいただきます。『ゲーム・オブ・スローンズ』や中世の騎士ものの映画の世界を彷彿とさせる、リアルな雰囲気を味わってください。
リアルな騎士たちの格闘パフォーマスに思わず興奮!
メディバル・タイムズ・オーランド 住所:4510 W. Vine Street, Kissimmee, FL 34747 USA
シュールレアリズムの巨匠サルバドール・ダリの名作にフロリダで出会う
サルバドール・ダリ美術館
サルバドール・ダリはスペイン出身で、シュールレアリズムを代表する芸術家。しかし、なぜフロリダでダリ美術館に行くべきなのか?と、首をかしげる方もいるかもしれません。ダリ自身が手がけた美術館が、出身地フィゲラスにもあるのですが、このセントピーターズバーグにあるダリ美術館は、本家に負けず劣らず、コレクションが充実しているのです。96点の油彩画をはじめ、イラスト、彫刻、オブジェ、写真など、ダリの作品を2000点以上所蔵! しかも、大型の作品が多く、見応えは十分です。
もともとダリ美術館は1982年から存在していたのですが、2011年、地元の建築家ヤン・ウェイマスがデザインした建物で新たに開館しました。たくさんの三角ガラスを組み合わせた曲線を描く壁、館内の白い螺旋階段など、建物自体の雰囲気も独特。フロリダの強い陽射しに疲れたら、涼を取りがてら、ダリのシュールな世界に圧倒されてみてはどうでしょうか。入場料は大人24ドルです。
高さ約4メートルの『幻覚剤的闘牛士』など、ダリの有名な大型絵画も所蔵
住所:One Dali Blvd, St. Petersburg, FL 33701 USA/電話:+1 727-823-3767
クリスタル・リバーでマナティと泳ぐ、癒しのひととき
マナティ・シュノーケリング
人魚のモデルと言われるマナティは、最大体長4メートル、最大体重1500キロにもなる大型の哺乳類。そのごつい巨体とは裏腹に、温厚な性格の草食動物で大変人懐こいので、オーランドから車でおよそ1時間のクリスタル・リバーでは、マナティと一緒にシュノーケリングを楽しむことができます。冬場、水温が22度ほどになるクリスタル・リバーに、寒がりのマナティが戻ってくる時期(11〜3月)限定の体験ツアーですが、どこか愛嬌のあるマナティと触れ合いながら、透明度の高い水中で泳ぐひとときは、他にはない特別な経験となるはず。美しい大自然の懐に抱かれて、マナティにたっぷりと癒されてください。
マナティとの水中遊泳はきっと格別な思い出に!
River Ventures: swim with manatees, paddle tour, kayak rental, airboat tour, scallopping tour, eco boat tour. Crystal River, Three Sisters Springs, Florida.
文豪が愛した“幸福を呼ぶ猫”たちに会いに行く
ヘミングウェイの家と博物館
文豪の“猫の家”といえば、『吾輩は猫である』を執筆した夏目漱石の旧居跡(東京都文京区)も有名ですが、『老人と海』で知られるアメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイの家も、猫と大きく関係があります。ヘミングウェイが執筆活動を行っていたキーウェストは、フロリダ州はもとより、アメリカ本土最南端の島。そこに佇むヘミングウェイ・ハウスは、彼が住んでいた自宅を一般に公開し、小説の執筆に使っていたタイプライターをはじめ、数多くの資料を展示している博物館です。
それだけでも文学好きにはとても興味深い場所ですが、実は、たくさんの猫好きの観光客もここを訪れています。ヘミングウェイが飼っていた猫の子孫が繁殖し、50匹ほど敷地内でお客さんたちを出迎えてくれるのですが、ここの猫は、ちょっと特別な存在。足の指が6本ある多指症の猫なのです。通常の猫よりも指が多く器用だったせいもあり、ヘミングウェイは彼らを“幸福を呼ぶ猫”として大変可愛がりました。今もここでは、猫たちにその遺伝子が受け継がれており、地元の人々から重宝されているそうです。あなたもヘミングウェイ・キャットに会って、幸福を分けてもらってきませんか。
指が6本ある“幸福を呼ぶ猫”が出迎えてくれる
住所:907 Whitehead Street, Key West, FL 33040-7473 USA/電話:+1 305-294-1575
サンゴ礁に囲まれた無人島は未完の要塞
ドライ・トートゥガス国立公園
ドライ・トートゥガス国立公園は、フロリダ半島最南端の無人島です。島には、200年前に建てられた六角形の要塞が、未完成のまま残されています。ジェファーソン砦(第3代大統領トーマス・ジェファーソンに因んで名付けられた)と呼ばれるここは、1600万個以上のレンガが使用された、西半球最大の石造建築物。廃墟と化してもなお堅牢で重厚な要塞の佇まいに圧倒されますが、周囲にある美しいビーチでは、シュノーケリングを楽しみ、ウミガメや様々な魚を観察できます。ドライ・トートゥガス国立公園は、キーウェストの西、およそ100キロの沖合にあり、フェリーや水上飛行機を利用して上陸します。史跡探訪だけでなく、紺碧の海を楽しめるビーチリゾートの要素もあり、ぜひとも足を伸ばしていただきたいスポットです。
エメラルドグリーンの海に浮かぶ六角形の要塞
住所:FL 33040 USA/電話:+1 305-242-7700
五感で楽しむフロリダの多彩な魅力
海に囲まれ、たくさんの湖や湿地帯を有するフロリダ半島は、豊かな自然に恵まれています。ドライブをするも良し、泳いだり潜ったりするのも良し、飛ぶのも良し。どこを切り取っても美しい景色、おいしいシーフード料理やケイジャン料理──あなたの五感をフル活用し、フロリダを楽しみましょう。そして、今回紹介した以外にも、テーマパーク、博物館、自然公園など、観光名所は数え切れないほど存在しています。一度だけでは到底フロリダの魅力を味わい切れませんから、ぜひ二度、三度と訪れてみてください。来る度に、新しい発見がきっとあるはずです。
この記事のキーワード
この記事のライター
数々のミステリー、アクション小説、伝記本、映画雑誌のインタビュー記事、人気ゲーム関連の邦訳を手がけるキャリア20年の翻訳家。小学2年で読書の悦びに目覚めた本の虫で、読書と翻訳作業で培った知識は、映画、海外ドラマのショウビズ関係はもとより、生物学、医学から欧米の文化、政治、歴史、犯罪、銃器、ミリタリーなど広範囲に及ぶ。日々の生活で「一日一善、一日一爆笑、一日一感動」を心がけ、読者を笑顔にし、読み手の胸に染み入る文章を目指す。米国フロリダ州オーランド在住で、映画、海外ドラマ、アメリカンカルチャーなどの旬な情報も随時発信。