人類が迎える未来を予感させる!リアル志向のSF映画10選

人類の科学技術は日々進歩しており、今では遺伝子操作に止まらず、宇宙進出も夢物語では無くなっているのです。そんな未来を描くSF映画は数知れず、その中にはこれから先に起こることを予見したような映画まであります。今回は、私たちが迎える未来を予感させるSF映画についてご紹介しましょう。

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思わずゾッとする未来を描いた映画たち

SF映画にはさまざまなものがありますが、リアルな設定において真に迫る作品があります。ロボットや社会制度、新薬などバリエーションもさまざまですが、どれもが私たちが迎える未来の1つを提示しているのです。今回は、そんなリアリティあふれるSF映画についてご紹介しましょう。

ガタカ

「ガタカ」の世界は、人が生まれた段階で寿命や将来、そして掛かる可能性がある病気すべてを遺伝子分析によって検査します。その上で世界の「適正者」か「不適正者」なのかを判断することになっていました。人類はシステムによって子供が不適正者とならないために、遺伝子操作を行ってから出産するようになるのが一般化します。しかし、その中でも遺伝子操作に反対する親もおり、主人公であるヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は自然出産によって生を受けます。しかし、彼は遺伝子分析によって寿命が30歳までしかもたない「不適合者」と認定されてしまうのです。

映画本編で不適合者となり、宇宙飛行士となる夢を捨てざる得ない状況となります。しかし、どうしても諦めきれなかった彼は、適合者のDNA情報を売買するブローカーと取り引きを行い、世界的な水泳選手であるジェローム・モロー(ジュード・ロウ)の遺伝子を購入します。遺伝子の偽装行為を行った後、ヴィンセントは晴れて宇宙局への入職を果たし、そして宇宙パイロットの座を勝ち取ります。しかし、彼はパイロットを勝ち取るまでに多くの人を欺き、犠牲を払ってしまいます。そうしてまで手に入れたものに価値はあったのか、人の業が見せる悲しい結末と言いようのない虚しさがラストに押し寄せてきます。

アンドリューNDR114

時代は2005年、映画の中ではお手伝いロボットがすでに普及しています。お手伝いロボットであるアンドリューはマーティン家に仕えることになるが、その中で子供と触れ合うことで創造性を持つ可能性を見出されます。アンドリューはマーティン家の父親であるリチャードにより、さまざまな創作活動を行うことになっていくのです。

名優ロビン・ウィリアムズがロボット役に挑戦した本作。原作は、SF界の巨匠であるはアイザック・アシモフの小説「バイセンテニアル・マン」を映像化したものになります。人とロボットの境界線にひたむきに向き合った作品で、アンドリューは作品の冒頭ではすべて合理的に物事を解決しようとします。しかし、自身が人間と同じ触覚や痛覚を手に入れたり外観を手に入れることで、それ以上に「心」が必要であることに築いていきます。「アンドリューNDR114」が一般的なSF映画に止まらないのは、ロボットである彼が社会的に認められようと法廷まで乗り出す点。ロボットが人権を主張して闘うため、自分に老衰機能まで付ける姿は、機械や医療技術で生命をただ引き延ばす私たちへのアンチテーゼのようにさえ映ります。

オデッセイ

NASAによる火星探査計画に参加していたマーク・ワトニー(マット・デイモン)は、他に5名の調査員と共に火星の調査を行っていました。しかし、突然の嵐によって捜査は断念することとなり、メンバーはロケットに乗り込んで脱出します。そのロケットにマークも乗り込むはずでしたが、飛来物が頭に当たることで意識を失ってしまい、彼だけ火星に取り残されることになるのです。マークを助けたいと思いながらも、嵐による全滅を防ぐために帰還したメンバーもふさぎ込んでいましたが、NASAはマークが死んだと発表してしまいます。

アンディ・ウィアーの小説「火星の人」を題材にした映画で、撮影はNASAによる全面協力も話題を呼んだ本作。NASAはマークの死を公式に発表しますが、なんとマークが生きていたところから物語はスタートします。火星に1人残されたマークですが、彼は偶然にも自然学者。人間が火星に持ち運んだものすべてを活用し、ジャガイモの栽培に成功するのです。「オデッセイ」の魅力は、人間が火星で生き抜く姿にありますが、火星に残した人類の機器を利用して生還しようとするのがポイント。マークは20世紀に打ち上げ垂れていた火星探査機を使い、地球とのコンタクトを試みようとするシーンもあります。諦めない限り人は生き続けることができるという、近代SFの中でも希望に満ち溢れた作品です。

マトリックス

トーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)は、大手ソフトウェア会社に勤める男性。しかし、その裏では「ネオ」という名前がハッカーとして活動していました。彼はある日、トリニティー(キャリー=アンモス)という女性に連れられ、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)に出会います。彼から「今の世界はコンピューターで作られた仮想世界だ」と告げられ、ネオはその世界から脱出することを決意。ネオが仮想世界から抜け出すと、体は培養液が詰まったカプセルの中でした。現実世界で人間はコンピューターの電池としての価値しかなく、ネオもコンピューターの動力源として生活していたのです。その危機からトリニティーとモーフィアスによって救われたネオは、モーフィアスと共にコンピューターの支配から抜け出すため、仮想世界で闘うことを決意します。

1999年に上映され、「映像革命」とまで言われた作品。SF映画として知識だけでなく戦闘シーンも多く盛り込まれ、ネオが銃弾を避けるシーンはあまりにも有名です。機械によって世界が閉鎖的になってしまう「ディストピア」の中で、開放を求めて闘うというのが大まかなストーリーになってきます。機械やネットの進歩がもたらすのが「平和や快適な暮らし」だけではないという世界観を作り上げるのも、SF映画の専売特許と思わされます。また、「マトリックス」の監督は日本アニメから多くの影響を受けたと言われています。

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊

西暦2019年、人間は脳にマイクロマシンなどを埋め込んだ「電脳」という技術を手に入れていました。電脳になればインターネットとダイレクトにつながることが可能となり、さらに体をサイボーグ化する「義体化」という技術も進んでいました。その時代には「ゴーストハック」という電脳をハックする犯罪が起こり、草薙素子はそうした犯罪を防ぐ公安9課に所属するサイボーグの女性。彼女はゴーストハックする「人形使い」という国際指名手配のハッカーを追いかけることになります。

1995年に公開されたアニメ映画で、原作は士郎正宗で監督は押井守です。海外での評価が非常に高く、アメリカでのビルドー誌のビデオ週間売り上げランキングでは1位に輝いています。内容が非常に濃いSF作品で、機械化が進む現代が抱える問題を作中で取り上げているのが、高評価となっている要因でしょう。本作を見ると、自分が本当に人間と証明できるのか不安になるほど真に迫るシナリオです。

ブレードランナー

2019年。人類は環境汚染が進んだ地球を捨てて、別の惑星へと移住を始めている時代。富裕層は別の惑星へと移り住む中、、劣悪な環境を開拓する労働者として「レプリカント」という人型アンドロイドをタイレル社が作り出しました。彼らは危険な仕事を中心に回せるようになっていますが、中には感情を持つものもいます。そうした感情を持ち、人間に反抗するレプリカントを逮捕するのがブレードランナーという仕事です。主人公は、凄腕ながら現役引退したブレードランナーのリック・デッカード(ハリソン・フォード)が出会う、感情を持ったレプリカントとの物語になってきます。

本作では男型レプリカントのバティとリオン、女型レプリカントのプリス、ゾーラが開拓中の惑星から逃亡し、酸性雨が降るロサンゼルスの中でリックが彼らを捜査します。「ブレードランナー」ではレプリカントは完全に人間の奴隷とみなされており、反乱しても大丈夫なように寿命も4年に設定されているのです。レプリカントが人間に反旗を翻す姿は、生活改善を求めて声を上げる労働者たちと重なるものを感じさせます。リックもはじめはレプリカントをただの機械としか見ていません。ですが、人間の記憶を持つ特殊なレプリカントのレイチェルと触れ合うことで考え方を変えていく過程は、ほんの少しですが救われる気持ちになります。

her/世界でひとつの彼女

近未来のロサンゼルスで、代筆ライターとしてセオドア・トゥオンブリー(ホアキン・フェニックス)。彼は妻のキャサリン(ルーニー・アダムス)と別れたばかりで、心に傷を負っていた。彼の生きる時代にはパソコンや携帯端末に人工知能OSが入っているのが一般的になっており、ほとんどの操作を音声認識で行うことが可能だった。ある日、セオドアは新しい人工知能OS「サマンサ」を手に入れ、自分の携帯端末にインストールする。新しいOSのサマンサは魅力的で、機械とは思えないほど女性とやり取りをしている感覚になる。そんなサマンサに、セオドアは徐々に惹かれていった。

2013年10月にニューヨーク映画祭でプレミア上映された本作は、SF恋愛映画として広く認知されました。また、サマンサ役にはスカーレット・ヨハンソンが抜擢され、彼女は声だけの出演でありながら第8回ローマ映画祭において最優秀女優賞を受賞しています。「世の中にあるものから新しい物語を作り出す」という点でも音楽ジャーナリストの沢田太陽は大きく評価されており、人工知能OSと成人男性の恋という物語をはじめて映画化したといっても過言ではありません。現代でも起こりうる電子上のキャラクターへの純粋な愛と、大人になることの意味について真摯に向き合っているSF映画です。

エクス・マキナ

検索エンジンで有名なIT企業ブルーブックに勤めるケイレブ・スミス(ドーナル・グリーソン)は、社内の抽選によって社長のネイサン・ベイトマン(オスカー・アイザック)の自宅を訪問する権利を得ます。彼は後日、ヘリコプターで都内から離れた場所に運ばれ、そこにある別荘に住むネイサンと対面しました。ネイサンはその別荘にて、独自で開発した思考ロジックを持つAIを開発。さらにネイサンは、そのAIを元に動くエヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)というアンドロイドまで生み出しました。ケイレブがネイサンに呼ばれたのは、エヴァと思考ゲームを行ってAIのテストをさせるためだったのです。

第88回アカデミー賞にて視覚効果賞受賞作品をするに止まらず、高度なAIを搭載したアンドロイドと人間の触れ合いをリアルに描いた映画となっています。現代人がよく使う検索エンジンもAI開発に関わっているなど、他人事には思わせない工夫などが光る作品。また、エヴァとケイレブが話す姿は人対人にしか見えず、ラストにエヴァが人間社会に問題なく溶け込むシーンは背筋を撫でられるような感覚さえ起こします。

猿の惑星: 創世記(ジェネシス)

ウィル・ロッドマン(ジェームズ・フランコ)は、製薬会社にてアルツハイマーを予防するための治療薬「ALZ112」の研究を続けていた。その治療薬の実験にはチンパンジーが使われており、その実験によって犠牲となった子猿のシーザーを、ウィルは自分の家で育てることになる。シーザーはALZ112の副作用によって高い知能を持っており、人間と同等以上の知識を手に入れていく。しかし、その知識が災いし、シーザーは霊長類保護施設にて引き取られることになってしまうのです。

「猿の惑星」はSF映画の金字塔的作品で、続編などもたくさん生まれています。今回の「猿の惑星: 創世記(ジェネシス)」は、「猿の惑星」シリーズの新作であると共に、新しい物語のスタート的位置の物語となっています。アルツハイマーの新薬を開発するという現代的な要素を取り入れながら、実験体であった猿たちが人間に対して蜂起する姿を描いています。都合のいい薬を開発しようとして動物を虐待したために、猿からの逆襲と「ウイルスの発生」という罰まで発生する二段構えの構成は、さながらオリジナルの「猿の惑星」のラストに感じた衝撃を覚えることができます。

アイランド

2019年、地球は汚染が進んで住むことができなくなっていました。そこで、徹底管理の行き届いたコロニーによって生活することになります。そのコロニー内で生活する人間の中から、抽選できれいな自然を作り上げた「アイランド」にて過ごすことができるのです。コロニーで生活していたリンカーン・6・エコー (ユアン・マクレガー)は、退屈なコロニー生活の中でアイランドの抽選が当たることを待ち望んでいました。その生活の中で、汚染された外の世界から蟻が侵入している場面を見ることで、現在の生活に疑問を感じ始めます。

1980年に上映された「アイランド」のリメイク作であり、同名の小説を実写化した作品にもなります。主役のユアン・マクレガーだけでなくスカーレット・ヨハンソンも出演。SF作品の中でもディストピアを描いたものになっており、リンカーンはクローンであることが物語の後半でわかります。管理された社会への疑問を投げかけるSFらしい堅実な作品です。クローンたちが自分たちの権利や生活を取り戻そうとする姿は、社会的に苦しい状況に虐げられる人類を投影しているようにも見えます。

リアルなSF映画でこれからについて考えてみる

今回は、人類の未来を想像させるSF映画についてご紹介しました。私たちの生活は科学技術によって支えられていますが、それと共に人間としての尊厳も問われる時代でもあります。人間として失っていけないものを教えてくれるSF映画を、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。

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