今日起こるかもしれない災害への備え方を知れるエッセイ3選
地震、火災、洪水…など、災害はいつ自分の身に起こるか分かりません。
防災を身近に考えることができる、貴重な体験を綴ったエッセイを紹介します。
- 4,439views
- B!
日頃から考えておく重要性
災害はいつ起こるか分かりません。
備えができているつもりであっても、実際に災害が起こったときにどう行動するか、細かい所まで考えられている方は少ないのではないでしょうか。
今回は、記憶に新しい東日本大震災をテーマにしたエッセイを紹介します。
単なる備蓄用品だけではない、防災への意識を根本から考えるきっかけにしてみていただければと思います。
ナガサレール イエタテール
東日本大震災によって実家が津波で流された著者の、娘三代の実録自宅再建エッセイ。
ちょっとお茶目なタイトルですが、内容はとても深いです。
まずこのような壮絶な経験を笑いを交えながらのエッセイにすることができたというのがすごい。
読み進めるごとに「やっと笑って話せるようになった」という言葉の重みを感じます。
被災したあとにどのように行動して仮設住宅暮らしとなり、その後自分の家を建て直すまでに至ったのか、なかなか聞くことのできない実録となっています。
この著者は家族を失うことなく、借金を背負うことなく家を建てることができましたが、そうならなかった人も大勢いるという現実も理解しながら読み進めていっていただければと思います。
ふくしまノート(1)
福島県に住んでいた人が、2011年3月11日以降どういう行動を取ったのか、様々な人の経験談が綴られているエッセイ。
コミックエッセイにすることで軽く読み進めることができますが、一つ一つの家庭の決断が重く、考えさせられます。
故郷に留まることが許されなかった人、故郷に留まるという決断をあえてした人、違う土地に移った後に故郷に戻った人…など、それぞれの家族の決断がどのような考えに基づいたものだったのか知ることができる、他には無い一冊です。
「自分だったらどう行動するか」という問いかけは「自分は何を一番大切に思うか」につながるのでしょう。
明日、地震がやってくる!
東日本大震災であまり知られていない、関東の被災状況を知ることのできるエッセイ。
千葉県浦安市に住んでいた著者が経験した液状化による様々な被害は、想像を超えるものでした。
東北地方ほどの報道も当時は無く、関東の液状化による被害を知る人は少ないのではないかと思います。
私はこの本を読んで、トイレが一週間以上使えなくなったりしたらやばいぞと気付き、簡易トイレなどの備えを増やしました。
食べ物や水だけではなく、生きていくために必要な備えは沢山あります。
水道、電気が止まった時に何が必要なのか、災害が起きたその1日だけでは無く、その後一ヶ月をどう生き延びていけばいいのかまで考えておかなければいけない、と気付かせてくれる一冊です。
著者の体験を明日に活かすために
紹介したどの筆者も、非常に辛い想い出を思い返しながら描いてくれた作品であることは間違いありません。
読んだ読者がその経験談を無駄にすることのないよう、今日からの生活に活かしていきたいですね。
この記事のキーワード
この記事のライター
1987年生まれ。