日本茶を堪能するための器選び 選び抜かれた至高の茶器6選
手摘みで丁寧に収穫されるお茶の葉、熟練の職人によって栽培から茶葉になるまで手間暇かけて造られたお茶には相応しい器があります。至高の茶葉と茶器でゲストをおもてなし、貴方が培ってきた一流のセンスでチョイスしてみませんか。
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茶葉や飲み方に合わせて茶器を選ぶ
出典:photozou.jp
一般的な日本茶である煎茶や、ちょっと高級な玉露など茶葉の種類も様々です。茶葉や飲み方、季節によって茶器を選べば新たな楽しみと風情が感じられます。見目にも美しい茶器ならゲストも日本茶の奥深さを楽しんでくれることでしょう。
九谷焼 茶器セット 銀彩 青
石川県南部にある九谷村、現在の加賀市で磁器に最適な良質の陶石が見つかったことを機に始められた焼き物が九谷焼。明暦年間に加賀藩の政策として始められた九谷焼は色絵の作品が多く見られるのが特徴です。
「茶器セット 銀彩 青」は色絵の作品が多い九谷焼の中で、新たな技法として生み出された銀彩によって絵付けがされています。絵付の段階で器に銀箔を貼りその上から釉薬をかけて焼き上げることによって、幻想的なグラデーションの模様が浮かび上がるのです。淡い色彩がお茶の色を良く映えさせる逸品であります。
種類:九谷焼
揃え:急須、茶碗
参考価格:20,520円(Amazon)
京焼・清水焼 磁器煎茶器揃 花結晶 銀藤
京焼を代表する焼き物の一つである清水焼。清水寺へ詣でる参道がある五条坂界隈に窯元が多く集まっていたことからこのように呼ばれます。元文年間に始まり現在では指定伝統的工芸品となっているのです。
「磁器煎茶器揃 花結晶 銀藤」は華やかな花の結晶模様が美しく、銀と藤色の絶妙な色遣いが清涼感を感じさせる逸品です。急須・湯冷まし・茶碗のセットとなっていますので、茶葉を手に入れたら早速に楽しめる組み合わせとなっています。
種類:京焼・清水焼
揃え:急須、湯冷まし、茶碗
参考価格:21,600円(Amazon)
萩焼 天龍窯 窯変煎茶器揃
慶長9年に毛利輝元の命によって御用窯を開窯したことが始まりと言われる萩焼。古くより茶人に好まれており、「一楽二萩三唐津」と謳われ楽焼や唐津焼と並ぶ銘品を生み出してきました。釉薬の具合によって器の表情が変わる貫入と、使い込むことで現れる七化けを楽しむことができる焼き物です。
「天龍窯 窯変煎茶器揃」は窯変による美しく淡い藍色が特徴の茶器で、急須・湯冷まし・茶巾皿・茶碗のセットです。登り窯で焼かれ、炎が直接焼き物に当たることでこのような絶妙な色合いの逸品が生まれます。
種類:萩焼
揃え:急須、湯冷まし、茶碗、茶巾皿
参考価格:25,000円(Amazon)
京焼・清水焼 関窯 汲出 三島とびかんな
京の清水寺周辺で始まったといわれる清水焼。京焼を代表する焼き物であり、熟練の職人技である飛び鉋などの技法が用いられます。飛び鉋とはロクロで器を回しながら鉋を当て、鉋の飛びによって着く模様を指す高度な手業なのです。
「関窯 汲出 三島とびかんな」は高さを抑えた汲出しのスタイルで、風情のある飛び鉋模様が施された茶碗です。趣のある模様とお茶の色映えがよい白が特徴の逸品であり、5客揃いですのでゲストを迎えるときにも最適でしょう。
種類:京焼・清水焼
揃え:茶碗5客
参考価格:13,543円(Amazon)
有田焼 プラチナ牡丹 反煎茶揃
有田焼、古くは伊万里港から出荷されたため伊万里焼きとも呼ばれており、伝統工芸品に指定される磁器です。泉山陶石や天草陶石等を使用し、焼き物の種類によって陶石を使い分けます。藩に献上される鍋島様式と皇室に献上される禁裏様式など極めの逸品も存在するのです。
「プラチナ牡丹 反煎茶揃」は反りの形が優雅な茶碗で、淡い蒼白の色合いが趣を感じさせる逸品であります。絵付けのないスタイルでありながら碗の内側には華麗な花模様が施されており、碗を傾けるとお茶の色合いと重なり美しい眺めを演出してくれるのです。
種類:有田焼
揃え:茶碗5客
参考価格:12,744円(Amazon)
陶漆器 嵐山
陶器でありながら漆塗りを施した珍しい茶碗で、前畑が取り扱う重匠の逸品です。熟練の陶工と、絵付け職人、そして漆職人と様々な匠の技を「重ねて」完成される日本の伝統技巧を集成した器であります。
「陶漆器 嵐山」は正に陶器と漆のコラボレーションが生んだ作品であり、内側の陶器部分には桜花模様を描き織部釉を貫入しています。漆塗りの外側は丁寧な下塗りの後に本漆の溜塗りを施しており絶妙な手触りを感じさせるのです。お茶を注げば春の日和に嵐山へ花見に出掛けるような、なんとも風情のある逸品となっています。
種類:陶漆器
揃え:茶碗5客
参考価格:27,963円(Amazon)
趣のある茶器がお茶を引き立てる
至高の茶葉で淹れるお茶の味わいと香気は、至高の茶器が引き立ててくれます。京の清水焼をはじめ各地の伝統工芸によって造られる茶器は手摘みの玉露の味と香りを楽しむためにマストなアイテムです。食後の優雅なお茶の時間が一流の品格を感じさせてくれるでしょう。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。