ドライブにスパイスを!キャッチーでオシャレなエスニック・ミュージック5選
定番曲を流して皆でノリノリなドライブももちろん楽しいですが、どこの国か知りたくなるような民族音楽をうまいタイミングで流せば、より非日常が演出できるでしょう。不思議ながらも皆で楽しく聞ける民族音楽をご案内します。
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エスニック料理が好きならば、エスニック音楽もいけるはず
出典:pixabay.com
民族音楽というと少しマニアックなように聞こえますが、エスニック料理と同じように実はハマりやすい曲がたくさんあります。今回はApple Musicでも手に入るような、世界の人気アーティストたちをご紹介したいと思います。
ルーマニアの俊英 タラフ・ドゥ・ハイドゥークス
タラフ・ドゥ・ハイドゥークス『仮面舞踏会』(ルーマニア)
最初にご紹介するのはルーマニアのジプシー音楽グループ、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスです。日本に何度も来日しており、あのジョニー・デップが「世界一好きなバンド」と公言しているタラフ・ドゥ・ハイドゥークスは10人前後のメンバーで構成されていて、彼らは全員ルーマニアの首都・ブカレスト郊外のクレジャニという村出身の音楽職人たちです。馬が全力で走っているかのような超速チューンから、しみじみとしたバラードまで幅広い曲がありますが、この『仮面舞踏会』はハチャトゥリアンやバルトークなど、クラシック音楽を彼らがカバーしたもので、とっつきやすい作品です。馬で草原を走るように、開けた場所を走る時がよくマッチするでしょう。
ノリノリのアフリカン・グルーブ コノノNo.1
コノノ No.1「コンゴトロニクス」(コンゴ)
次にご紹介するのは、アフリカはコンゴ共和国のコノノNo.1です。アルバム名の通りテクノのような、電子音楽的なリズムで曲が展開されていきますが、よくよく聞くと全て人力で演奏されていることがわかってきます。アフリカの人々が持つ天性のグルーブ感で、アルバムのジャケットに写っているリケンべという親指ピアノをアンプにつないだり、廃品のドラム缶や身近なものを打楽器として利用してノリノリな音楽が展開されます。よく晴れた海辺で聞けば、車内がプチ・クラブ状態と化すこと間違いなしです。
ロサンゼルス×カンボジアの化学反応 デング・フィーヴァー
デング・フィーヴァー『ヴィーナス・オン・アース』(カンボジア)
「デング熱」という変わった名前のこのバンドは、2000年代初頭にアメリカ・ロサンゼルスで結成され、カンボジア出身の女性ヴォーカルを中心にしたサイケデリック・ロックバンドです。メンバーがレコード屋でカンボジア歌謡曲のレコードに聞き惚れて、サイケデリック・ロックとカンボジア歌謡曲をごった煮にした曲を演奏するバンドを始めようと決意します。カンボジアの熱帯雨林の中を分け入るような実にミステリアスな響きのデング・フィーヴァーのこのアルバムは、山や森でのドライブに最適の一枚です。
パキスタンJAZZ サッチャル・ストゥーディオス・オーケストラ
サッチャル・ストゥーディオス・オーケストラ『サッチャル・ジャズ』(パキスタン)
シタール、タブラ、ハルモニウムなどといった楽器が使われインド音楽と似通った響きを持つパキスタン伝統音楽ですが、音楽家たちが伝統を守るために共通項の多いジャズのスタンダードナンバーを演奏して世界にアピールをし、YouTubeの動画をきっかけにセンセーションを巻き起こしました。アメリカの一流トランペッターであるウィントン・マルサリスが彼らに目をつけて、アメリカへのツアーも実現しました。ロマンチックなジャズの雰囲気ながらも、パキスタン伝統音楽の響きを持つこのアルバムは、夜のドライブを一風変わった時間に演出してくれるでしょう。
風のように耳を吹き抜けるケルティック音楽バンド・フルック
フルック「Haven」(アイルランド)
最後にご紹介するのは日本でも人気の高いアイリッシュ(ケルティック)音楽バンド・フルックです。英国国営放送・BBCによって優れたフォーク・ミュージック・バンドとして表彰されたフルックは、軽快でさわやかな音色が特徴で、ウキウキした気分になれます。朝一番でこのアルバムをかければ、最高のスタートを切れるでしょう。
聞けば聞くほどハマるエスニック・ミュージックの世界
音楽で行く世界の旅、いかがだったでしょうか。Apple Musicなどで一度検索しだせば、まだまだたくさんの聞いたこともないような響きを持った音楽に出会うことができます。ぜひドライブ前にご自分のエスニック・ミュージック・プレイリストを作ってみてください!
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この記事のライター
東京出身。大学入学後、世界の映画・音楽に興味を持ち、特に50-60年代のフランス映画やイラン映画、ジプシー音楽等の民族音楽に衝撃を受ける。 在学中にイギリスに留学。 卒業後、旅行会社に就職しインド・ブータン・チベット・パキスタン・バングラデシュ等の地域に足繁く通う。2013年からフリーランスで活動を開始。2016年、第一子の誕生を機に福岡に転居。福岡と出身地の東京、二箇所を拠点に活動中。