事実は小説よりも奇なり。実話が題材となっているドラマ映画おすすめ10選

映画の中には、現実とは思えない実話を題材にしたものがあります。衝撃的な事件や逆境を生きた人間の伝記は、人の心を大きく揺り動かすこと間違いありません。そこで、この記事では実話を元に作られた映画について紹介します。

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事実を元にした衝撃作たち!

最近の映画の傾向の1つに、実話を元にした映画があります。今の時代では考えられないような生き方や考え方、さらに衝撃的な事件は、私たちにさまざまなことを教えてくれます。

今回はそんな衝撃的な事件や生き方をした人たちを、映画という物語にした作品についてご紹介していきます。映画という2時間に凝縮された実話を堪能してくださいね。

ブリッジ・オブ・スパイ

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1957年の冷戦時代、画家として米国に潜伏していたソ連のスパイルドルフ・アベルは、FBIの調査によって逮捕されることになります。その彼の弁護にジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)が推薦され、彼を刑事裁判の場において弁護することになるのです。敵国のスパイをどうにか生かそうとするドノヴァンは、最後の手として「捕虜」として生かす道を裁判で示すため、国内外を問わず飛び回ることになります。

巨匠スティーブン・スピルバーグが、実際に米国とソ連間において起こった事件を元に描いた映画。主演はすでにベテランとなっているトム・ハンクスが担当しています。「冷戦」という現代人にはとっつきづらいテーマにも関わらず、ドノヴァンの「人を助けたい」という信念にスポットを当てているため、非常に見やすい良作です。ラストでドノヴァンがこの事件をきっかけに、さらに世界中の人を救うために活動した事実が分かった瞬間は驚気を隠せないでしょう。

英国王のスピーチ

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1925年、大英帝国の博覧会閉会式にて、アルバート王子(コリン・ファース)は演説を行うことになります。しかし、彼は吃音に悩まされており、その会でも国民の前で醜態をさらすことになったのです。いつまでも吃音を放っておくこともできないと判断したエリザベスは、アルバートを説得して言語療法士のライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)に治療を依頼します。はじめは治療に前向きでなかったがアルバートだが、次第にローグのやり方で滑らかに話せるようになったのです。

第83回アカデミー賞で作品賞など4部門を受賞した作品。実際に人前で話すことができなかったアルバートが吃音を克服し、ジョージ6世となって1939年の大戦前の英国で行われたスピーチまでの半生を映画にしています。アルバートが独特の方法によって吃音を克服する姿も秀逸ですが、平民と貴族という身分差を超えた友情も見物。特に、ライオネルが戴冠式で使う椅子に座り、アルバートを奮起させるシーンはドラマティックです。

ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出

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1945年4月30日、ドイツ軍が無条件降伏を飲んで6年の第二次世界大戦にピリオドが打たれます。その日、ロンドンのバッキンガム宮殿内では王女のリリベット(サラ・ガドン)が、ついに外出できると胸躍らせていました。一度は母親であるエリザベル王妃に却下されるも、父親であるジョージ6世によって許可が出ます。リリベットは妹のマーガレットと外出するがすぐにはぐれてしまい、慣れない夜道を妹を探すことになるのです。その道中で軍人のジャックと出会のだが、庶民の生活をまざまざと見せつけられることになります。

英国女王エリザベス2世が、戦争終結後にマーガレットと共に外出し、臣民と共に戦勝を祝ったという史実から生まれた映画。身分という文化が色濃く残り、さらに王族の外出に厳しい時代において、1人の王女が線正午に外出をしたという事実だけでも驚きを隠せません。こちらの映画は史実だけでなく、リリベットがジャックと触れ合うことで人間として大きく成長する過程が中心。戦争ものですが、全体的に明るくて最後まであっという間に見れます。戦争に勝った時点のイギリス国内の雰囲気がおもしろい形で表現されており、当時の雰囲気を楽しむこともできる作品です。

ジョイ

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ジョイ・マンガーノ(ジェニファー・ローレンス)はシングルマザーとして生活しており、子供だけでなく自分の母親の面倒も見ていました。ある日、ジョイは床に落ちたグラスを掃除しているときにケガをします。その時、ジョイは手をケガしない上に汚さないモップを思いつきます。彼女は父親の知人を通じてお金を工面し、モップを製作して売り出そうと積極的に行動していきます。

実際にアメリカに実在した女性発明家・ジョイ・マンガーノの半生を映画にした作品。逆境を覆るためにモップを開発し、幾度となく折れそうになる状況をひっくり返して行く姿からはすがすがしさを感じることができます。この映画からは「自分が作ったものは自分でPRしないといけない」というテーマが感じ取られ、ジョイ自身がテレフォンショッピングに出演してモップを売るシーンは必見。どこか今の広告会社や、何もかも他人任せにする現代人へを皮肉っているようにも映る名シーンだと思います。

レナードの朝

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マルコム・セイヤー(ロビン・ウィリアムズ)は人間が苦手な医師でした。しかし、彼は慢性神経病の病院にて勤務することになり、実際に患者と接しながら治療をすることになります。その中でも、特に会話をすることになるのがレナード・ロウ(ロバート・デ・ニーロ)です。彼はパーキンソン病を患っていましたが、治療するために新薬の投薬に踏み切ります。その結果、レナードは劇的な回復を見せて、セイヤーと一緒に外出できるようになりました。

ロビン・ウィリアムズとロバート・デ・ニーロという夢のようなタッグで贈る作品。第63回アカデミーでも3部門へのノミネートを達成した作品で、内容としても実話を元にしている意欲作です。原作は1960年にパーキンソン病の新薬開発を描いたものとなっていますが、映画ではセイヤーとレナードの友情物語を中心に「人と触れ合うこととは」を問う作品となっています。はじめは順調に回復するレナードですが、次第に元の状態に戻る姿を見てセイヤーが葛藤する場面は、心が苦しくなってしまうでしょう。

キャプテン・フィリップス

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2009年、コンテナ船の「マースク・アラバマ号」は、ソマリア沖にてアブディワリ・ムセをリーダーとする海賊に乗っ取られる事件が発生。ベテラン船長だったリチャード・フィリップス(トム・ハンクス)は事態解決のため、知恵と共に乗組員と協力しながら事件解決に乗り出していきます。

2009年というかなり近年の事件を元に作られた映画作品となっています。リチャードの知恵によって海賊たちに立ち向かうシーンは、つい結末がわかっていても手に汗を握る展開がラストまで続いていきます。最後までリチャードは危険との隣り合わせのため、助かるのどうかドキドキが止まらないでしょう。同時に、外国船の大量漁獲の煽りで海賊業を強要されるムセなど、リチャードの活躍だけでなく社会問題にも言及している作品です。

インビクタス/負けざる者たち

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アパルトヘイト政策が残る南アフリカ共和国にて、1994年にネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)が黒人大統領として就任。黒人としてマンデラを差別していた白人たちは、彼が就任すれば辞職させられると考えて役場から立ち去る準備をしていました。しかし、マンデラは白人の人たちも官僚として働き続けてもらうなど差別のない政治を行うことを進め、さらに彼にが注目したのが「ラグビー」というスポーツだったのです。

ネルソン・マンデラがアパルトヘイト撤廃のために奮闘した姿を描いた映画となっています。映画のはじめにも整った土地で白人がラグビーをする姿と、荒れた土地で黒人がサッカーをしている姿を映し出し、白人と黒人の根深い差別意識や敵対意識があることを表現しています。人種差別によってバラバラな国ですが、自国で行われるラグビーのオリンピックで優勝を目指すことで、国が1つになっていく過程が色濃く描かれていきます。ラストに人種の垣根を超えて国民たちがラグビーを応援する姿に、涙ナシで見れません。

ブラック・ダリア

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公私共に仲のいいバッキー(ジョッシュ・ハートネット)とリー(アーロン・エッカート)は、刑事の特捜課にて数々の事件を解決する名コンビでした。しかし、1947年1月15日に女優を目指すエリザベス・ショーという女性が殺害される事件が発生します。マスコミは殺害されたエリザベスを「ブラックダリア」と呼び、センセーショナルな事件として報道を続けます。バッキーとリーも捜査に当たることになりますが、リーはいつも以上に「ブラック・ダリア事件」に執着していくのです。

こちらは『ブラック・ダリア』という小説を題材にしている映画。原作で扱われてた「ブラック・ダリア事件」は、1947年にロサンゼルスで起きた猟奇的殺人事件で、小説はこちらの事件をモチーフにしているます。複雑な人間関係が展開される本格サスペンスであると共に、実話とは思えない驚きの展開を見せていきます。また、リー役であるアーロン・エッカートのしぶい演技が光る1本としてもおすすめです。

ダラス・バイヤーズクラブ

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1985年のダラスにて、ロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)は電気技師として生活すると共にロデオ・カウボーイとして活躍していました。しかし、彼はある日にエイズとして診断され、余命は残り30日しかないと宣告されます。エイズと診断されることで「ゲイだ」と言われるようになったロンは、自分の力だけでエイズについて調べ、男女間の性行為でも感染する可能性があることを知ります。さらに、まだ臨床試験がはじまったばかりですが、エイズに効果のあるAZTという新薬のことを知ることになるのです。藁にも縋る気持ちで新薬の投与を願い出るロンですが、医師からは反対されてしまいます。そこで、ロンは新薬を密輸をして独自に販売することに踏み切ります。

実際にエイズに掛かった後、エイズのことを調べた上でアメリカでは認証されていない新薬を提供したロン・ウッドルーフの実話に基づいて作られた作品。ロンに関しては「ダラス・モーニング」という新聞記事で取り上げられたことを契機に存在が知られましたが、あまりにも実話離れした話に誰もが驚くこと間違いありません。また、エイズやトランスジェンダーに対する根強い差別についても、この映画では真摯に向き合っているのが印象的。自分がエイズになることで差別や米国の矛盾を知るロンですが、彼がラストに取る行動は物語の序盤に見せる彼からは考えられないものとなっています。

リリーのすべて

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1926年、デンマークの首都コペンハーゲンにて肖像画のゲルダ・ヴェイナー(アリシア・ヴィキャンデル)は肖像画家として活動していました。彼女は風景画家のアイナー(エディ・レッドメイン)と結婚して生活していたが、ある日彼に「リリー」という名前を与え、さらに女装をさせて肖像画を描きます。その肖像画が高く売れてしまい、ゲルダはリリーの絵を描き続けることになります。しかし、次第にアイナーは自分を男ではなく、「リリー」が本当の姿だと自分を再認識していくのです。

原作は『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』で、映画と同名タイトルにて再出版されています。はじめは絵のモデルを引き受けることで、男性が女性を演じることにはまっただけと思いますが、アイナーを演じるエディ・レッドメインは見事に「リリー」へと変貌していきます。エディ・レッドメインの演技を見るだけでも価値のある1本ですし、男性から女性にはじめて性転換した人間の歴史を見られる貴重な作品でもあります。

あなたの常識を覆すこと間違いナシの作品たち

今回は実話が元になっている衝撃的なドラマ映画を紹介してきました。どの作品も実話離れした作品ですが、日常の中に今回紹介した映画のようなドラマがあるからこそ、生きるのが楽しくなると思わされます。退屈に思う瞬間があれば、ぜひ手に取ってみてくださいね。

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