ワインエキスパートが選ぶ3000円以下のプレゼントにおすすめの赤ワイン10選

プレゼントのための特別感のあるワインとは？

ワインを選ぶ時の重要な判断材料になるのが価格です。レストランでもソムリエにワインを注文する際に、ワインの上限価格を伝えることでワインが決まります。プレゼントの場合は渡す相手によって迷いがちですが、3000円以下でプレゼントするワインとして、まず赤ワインであることが特別感を演出する重要なポイントとなります。
今回はフランスのボルドーとブルゴーニュ地域の赤ワインでそれぞれ5種類をセレクトしてみました。フランスのボルドーとブルゴーニュ、この代表的な2大産地は需要も安定していて期待を裏切りません。でも高級ワインの多い2大産地で、3000円以下で特別感のあるワインを探せるの？と気になるところ。実は3000円以下でプレゼントに最適な赤ワインを選ぶのにはちょっとしたコツがあるんです。

まずはプレゼントとして見栄えも華やかなボルドー赤ワインを

目上の方や記念日のプレゼントとして非常に華やかで、見栄えもするのがボルドーの赤ワイン。また味わいはフルボディが主体、誰が飲んでも特別感を感じるのもボルドーワインの良さです。

1. クラレンドル・ルージュ・バイ・シャトー・オー・ブリオン

フランスワインといえばやはりボルドーのメドック地区格付け赤ワインを思い浮かべる方も多いのでは？
まずはボルドーのメドック地区格付ワインと言われるワインのセカンドワインを選ぶのをおすすめします。価格はセカンドなのに、味わいは決してセカンドといえない高品質なものが選べます。
こちらは特級格付けと言われるボルドーの中でも、第一級のシャトー・オー・ブリオンとシャトー・ラ・ミッションオーブリオンの名門シャトーを擁するルクセンブルグ大公国ロベール殿下が手掛けたプレミアムブランドのハイコストパフォーマンスな1本です。歴史の趣きと重厚感のあるシャトー・オー・ブリオンの味わいが、洗練された印象に。このエレガント感はまさに一級クラスのボルドーがなせる技としての特別感です。
黒字にゴールドの刻印が特別感のあるワインを感じさせます。お世話になった目上の方へのワインのプレゼントとして最適です。

2. ムーラン ディッサン シャトー ディッサン

こちらはボルドーメドック格付け3級のマルゴーのシャトーディッサンが手掛けたコストパフォーマンスなボルドースーペリュールです。中でもボルドースーペリュールは、厳格な規定のもとつくられる特別感のあるボルド―赤ワインになります。ボルドーメドック地区に使われるワインの中でもメルローの比率が高く、なめらかなタンニンがエレガントです。いぶしたようなゴールドのエチケットが特別感を感じさせます。目上の女性のワイン好きな方にもおすすめなプレゼントです。

3. シャトー ボーモン

ボルド―の格付の中でクリュ・ブルジョアと呼ばれる別の格付クラスが存在します。そのようなクラスのボルドー赤ワインをプレゼントとして選ぶのも、ちょっとしたコツです。ですがこちらも別の格付クラスとは思えないほどの、フルボディでエレガントな味わいとなっています。このワインのブドウ畑はメドック格付けで有名なサン・ジュリアンとマルゴーの中間に位置しており、メドック格付クラスにひけをとらない味わいとも言われています。シャトーボーモン豪華なシャトーのエチケットが重厚感を感じさせ、3000円代のワインプレゼントとは思えない風格を与えます。ワイン好きシニアへのプレゼントにもおすすめです。

4. サン テステフ ド カロン セギュール

ボルドーメドック格付3級シャトーカロンセギュールのサードラベルとして装い新たに発売された赤ワイン。サンテステフのシャトーマルゴーともいわれ、ハートのエチケットが優美で素敵な赤ワインです。
2006年からはシャトーマルゴーのヴァンサン・ミレ氏が栽培・醸造責任者として着任しました。2010年からはメドック屈指の醸造コンサルタントであるエリック・ボワスノ氏をチームに迎え、この価格でボルドーの格付の特別感が味わえる素晴らしい瞬間を提供してくれました。セカンドクラスも大人気でしたが、そのセカンドクラスの半分以下という生産量の貴重なボルドーワインです。その味わいはフレッシュで軽やかな印象。
大切な彼女へ、彼へ、あるいは夫、妻へ、そんな大切な人へ送りたいふさわしいプレゼントです。

5. ムートン カデ レゼルヴ メドック

ワイン好きでなくても一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか、名門ロスチャイルド家を。ボルドーメドック格付け1級にシャトームートンロートシルトがありますが、そのシャトーを所有するのがバロンフィリップロスチャイルド家です。そのロスチャイルド家のカジュアルワインとして誕生したのがこちらのムートンカデ・レゼルヴメドックです。
カジュアルとは名ばかりで、香りはボルドーワインの華やかさが十分に感じられ、スパイシーで黒い果実のアロマが広がります。
知名度も高く広く愛され続けているのも名家ワインの象徴。どんな方へのプレゼントにもふさわしい、ゴルフコンペの商品としてもおすすめ。豪華なボルドーワインの印象が受けそうです。

カジュアルでも特別感を感じるプレゼントにブルゴーニュの赤を

ブルゴーニュワインの人気はここ日本でもうなぎ登りで、一本数百万という価値のある高級ワインも存在します。厳密に区画された特別な生産者のピノ・ノワール100％でつくられるブルゴーニュを飲むのは、好きなブランド服をまとっているのと同じ感覚ともいえます。そんなブルゴーニュワインも3000円以下のプレゼントならカジュアル感が演出できます。ですがブルゴーニュのピノノワールをプレゼントするということが、ワイン通に感じられ特別感のあるプレゼントになるのです。

6. ルイ・ジャド ソンジュ・ド・バッカス ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

ルイ・ジャド社は1859年に、由緒あるブドウ栽培家としての歴史を有するジャド家のルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドによって創設されました。現在約210haの自社畑を所有する、ブルゴーニュ有数の大ドメーヌといわれ、優れた品質のワインを提供するネゴシアン（主に大規模な生産者をいいます）としても高い評価を受けています。航空会社のワインリストにはほぼ必ずオンリストされており、味わいにブレがありません。ブルゴーニュワインにも当然格付けがあり、その格付けワインを使用しているのがルイ・ジャドです。全てのワインにバッカスと言われる酒神の美しく愛らしい顔を施しており、全てのワインを同等に熱意あるワイン造りをするという価値を保っています。味わいはどれも素晴らしいものが多く、こちらもとてもブルゴーニュの気品ある華やかなラズベリーやチェリーの香りがします。ワイン好きな女性へのプレゼントにもおすすめです。

7. ブシャール ペール エ フィス ブルゴーニュ ピノ・ノワール“ラ ヴィニェ"

創業1731年のブルゴーニュワインの伝統を担ってきた名門ブシャール・ペール・エフィス。またワイナリーは、ルイ11世と12世が築いた15世紀の城「シャトー ド ボーヌ」を瓶熟庫として利用しているという歴史ある生産者です。木イチゴなどの繊細な果実味のブーケがとても愛らしい印象です。後輩や年下の友人など、若い男女に好まれるプレゼントといえます。

8. メゾン・ジョゼフ・ドルーアン ラフォーレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール

1880年設立の130年にわたり家族経営を続けているブルゴーニュの名門の赤ワインです。またフランス三ツ星レストラン26軒中、23軒がこちらのワインを採用しているともいわれているほど。ワイン名のラフォーレはフランス語で森を意味します。良いワイン造りの畑の周りにはいつも森があったという生産者の思いがこめられています。その味わいはとてもエレガント。仲の良いご家族にプレゼントしても喜ばれるエピソードある名家のワインです。

9. ルイ・ラトゥール ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

ルイ・ラトゥールの歴史は長く17世紀にも及びます。ブルゴーニュにはコルトンという銘醸白ワインもありますが、ルイ・ラトゥールが19世紀にそのブドウの栽培に成功し今に至るという、まさにコルトンの帝王という輝きある歴史も備えています。ブルゴーニュのコートドール地区のルイ・ラトゥールの所有する畑は、そのほとんどが格付け級のワインを生みだします。チェリーやプラムの味わいが見事に調和したバランスのピノノワールはさすがです。銘醸ワインを生みだすルイ・ラトゥールの緑の紋章が、ワインの重厚感と安心感を感じさせ、どんな方へのプレゼントにもおすすめです。

10. ブルゴーニュ レ ジュヌヴリエール ピノ ノワール エスモナン

ジュブレシャンベルタンといえば、ワイン通でなくともきいたことのある有名なワインの名前ですね。こちらはそのジュブレシャンベルタンで有名な生産者の赤ワインです。ブルゴーニュといえばジュブレシャンベルタンという方もいるファンの多いブルゴーニュの銘醸地。ブルゴーニュ格付ワインのジュブレシャンベルタンを本拠地として、良心的な価格で味わってもらいたいという生産者エスモナンの思いが伝わってくるワインです。味わいはピノノワールの木いちごの香りに熟したプラムの印象。
シンプルなエチケットラベルがとても印象的。気を使わないお相手にも、さりげないワインのプレゼントとして最適です。

3000円以下のプレゼントワインはかなり優秀なものも

ワイン好きでなくてもワインを選ぶのはとても迷うもの。それがプレゼントならなおさらです。3000円以下でも喜ばれるワインを選ぶには、ボルドーならまさにプレゼントワインの宝庫。格付けワインに近い味わいでセカンドワインと呼ばれるもので選ぶのをおすすめします。そしてブルゴーニュであれば、ワイン造りにこだわりを持った優秀な生産者を選ぶ事です。
また気になる生産年に関しては、ボルドーとブルゴーニュともに2009年は特に当たり年と言われています。お値打ちワインに関しては比較的開けたらすぐに飲める味わいとなっているので、さほどこだわらなくても楽しめます。コスパが良くて、思わず自分で買って飲んでしまいたくなるものがきっと見つかる事でしょう。