役員や上司と会話する前に読んでおくべき名著4選

役員や上司の方と会話するときには、日本を代表する経営者の書籍は最低限押さえておきたいところです。今回は、役員や上司と会話する前に読んでおくべき名著をセレクトしました。

vokkaVOKKA 編集部
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入念な準備を

役員や取締役の方と会話する機会が与えられたとしたら、どんなことを話しますか。
趣味や学生時代の思い出を話すのもいいでしょうが、きらりと光るため、印象に残るために、トヨタ、セブン・イレブン、京セラ、ヤマト運輸といった優良企業や有名な経営者のことを知識として持っておくのは決して無駄にはなりません。
共通しているのは、信念の経営です。

『トヨタ式人づくりモノづくり』若松義人・近藤哲夫 ~「カイゼン」が目指すもの~

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トヨタの企業文化を表す言葉をあげるとすれば、「カイゼン」です。もちろん「改善」のことです。
「ムリ・ムダ・ムリ」をなくすために徹底的に改善を行います。象徴的なものが「在庫ゼロ」を目標として考案された「カンバン方式」と呼ばれる手法です。
但し、この「ゼロ」は限りなくゼロに近づく「理想のゼロ」であって、ゼロでなければならないというものではありません。
また、東日本大震災で部品メーカーが被災して、生産を止めざるを得なかった経験から、多少の在庫を持つべきであると多少の方針転換を行っています。
なぜ? を5回問え、などトヨタの発展の秘密が書かれています。

『鈴木敏文の「統計心理学」』勝見明 ~成長し続けるセブン・イレブンの推進力~

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東京都江東区豊洲にセブン・イレブンの第一号店が誕生した時、多くの人が失敗を予想したと言われています。しかし、当時責任者であった鈴木氏は、必ずできると信じていました。
それは、鈴木氏が過去や現在から物事を見るのではなく、近未来から現在を見て、どのように工夫していけばいいのかを考えているからです。
セブン・イレブンのマネージャーは週に1回、必ず本社に集合し、鈴木氏の訓話を直に聞きます。交通費、宿泊費だけでも莫大な金額です。そこにセブン・イレブンの強さがあるのだと鈴木氏は語っています。

『成功への情熱-PASSION-』稲盛和夫 ~稲盛イズムの原点~

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「PASSION」とは経営を行う上で最も重要な言葉のイニシャルを表したものです。

P:PROFIT 「利益」
A:AMBITION 「願望」
S:SINCERITY 「誠実さ」
S:STRENGTH 「真の強さ」
I:INNOVATION 「創意工夫」
O:OPTIMISM 「積極思考」
N:NEVER GIVE UP 「決してあきらめない」

稲盛氏は京セラを立ち上げた時も、通信業に参入した時も、自らに「動機、善なりや?」と問うて、決断をしたと言われています。
外国の企業を合併する際にはまず役員に対して、「PASSION」を説明し、理解を得てから社風を変えていったといいます。JALの再生も、稲盛氏だからこそできた大事業だったのです。

『経営学』小倉昌男 ~宅急便を生み、育て、成長させたヤマトの本質~

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トヨタの「在庫ゼロ」は「理想のゼロ」と書きましたが、別の「ゼロ」を達成したのがヤマト運輸です。
今では信じられないことですが、サービス開始直後の宅急便は荷物の紛失や遅配がままあったそうです。当時社長だった小倉氏は事故が起きた原因の究明に陣頭指揮で当たり、ついに「紛失・遅配ゼロ」を達成し、維持し続けたのです。
スキー宅急便のサービスでは、大雪のため渋滞の関越道で、預かったスキー用具を載せたトラックが立ち往生したことがありました。連絡を受けた小倉氏は、配送先付近の社員を総動員し、近辺のレンタルスキーを借りて、翌朝お客様にお詫びとともに届けるように指示しました。もちろんレンタル代はヤマトが持ち、届けられなかった荷物の配送料は全額返還しました。ヤマトは一夜で数千万の赤字を出しました。
しかし、用具の到着をあきらめていたお客様が感動し、多くが固定客となった上に、口コミによって新規のお客様も獲得したのです。

経営者の体験と生の声

『成功への情熱-PASSION-』と『経営学』は、稲盛氏と小倉氏が直接書かれたものですから、これらを読めば直にお二方の考えを聞くのと同じことになります。
ここにご紹介した書籍はもちろん名著ですが、とりわけ経営者本人が執筆した本は、その内容にも重みと現実味が増すでしょう。

経営者本人が書いた本おすすめ5冊【ベンチャー編】

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