絶妙なバランスに成り立つピアノ五重奏のおすすめ名曲6選

今回はピアノ五重奏の名曲をご紹介します。ピアノ五重奏曲とは、弦楽器4本とピアノ一台という編成からなりたつ室内楽曲です。ピアノ五重奏曲の名曲として一般的に知られているのはシューベルト、フォーレ、フランク、ブラームス、ショスタコービチ、ドヴォルザークの六人の作曲家によってかかれたものです。

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絶妙なバランスでなりたつピアノ五重奏曲

ピアノ五重奏曲とは

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出展:www7a.biglobe.ne.jp

ピアノ五重奏曲とは、弦楽器4本とピアノ一台という編成からなりたつ室内楽曲です。ピアノ五重奏曲の名曲として一般的に知られているのはシューベルト、フォーレ、フランク、ブラームス、ショスタコービチ、ドヴォルザークの六人の作曲家によってかかれたものです。

絶妙なバランスになりたつピアノ五重奏曲

ピアノ五重奏曲は、弦楽器4本に対してピアノが1台という編成上、どうしても弦楽器の表現の幅の方が大きく、5つの楽器によるバランスをとるのが難しいといわれています。20世紀前半フランスで活躍した作曲家の集団である、フランス6人組の一人であるネオゲルが「弦楽四重奏やらピアノ五重奏などという形態はそのうち無くなる」といった要因の一つにはそのようなことがあるのでしょうか。しかしながら、ピアノ五重奏曲にはそのような絶妙なバランスからなりたつのが原因なのかは定かではありませんが、複雑で豊かな音楽性が感じられます。是非、この記事を機にピアノ五重奏曲の魅力を知っていただければと思います。

ピアノ五重奏曲「ます」シューベルト

「ます」はシューベルトがまだ弱冠22歳の頃に作曲された曲です。第四楽章が、歌曲である『鱒』の旋律が利用された変奏曲であることから『鱒』という副題がつけられています。通常のピアノ五重奏曲の編成は、ヴァイオリン2、チェロ1、ビオラ1にピアノというものですが、このピアノ五重奏曲の編成には、コントラバスが加えられており、代わりにヴァイオリンが1減っています。

作品は5つの楽章からなっており、第1楽章アレグロ・ヴィヴァーチェ、第2楽章アンダンテ、第3楽章スケルツォ - プレスト、第4楽章アンダンティーノ - アレグレット、第5楽章アレグロ・ジュストで構成されています。

ピアノ五重奏曲 第二番 フォーレ

ピアノ五重奏曲第2番は、近代フランスの作曲家ガブリエル・フォーレが1921年に作曲したピアノと弦楽四重奏のための室内楽曲です。弦楽四重奏のため、とある通り、先ほどの「ます」とは異なり、ヴァイオリン2、ビオラ1、チェロ1、ピアノ1の編成になっています。ピアノ五重奏曲第1番の発表の15年後に発表されていますが、どちらもほぼ同時期から構想をされており、この第二番はフォーレの頭の中で長く眠っていた楽曲であると言われています。このピアノ五重奏曲第2番はフォーレの作曲した器楽曲の中では最も優れた曲であると評価されており、ピアノ五重奏曲の傑作のうちの一つとして数えられています。

作品は4つの楽章からなっており、第一楽章アレグロ・モデラート 、第二楽章アレグロ・ヴィヴォ、第三楽章アンダンテ・モデラート、第四楽章アレグロ・モルト で構成されています。

ピアノ五重奏曲 フランク

このピアノ五重奏曲は、セザール・フランクが1878年から1879年にかけて作曲した楽曲です。同じく編成はヴァイオリン2、ビオラ1、チェロ1、ピアノ一台からなっています。フランクの作曲は初期、中期、後期に分けられますが、この楽曲は後期に書かれたものです。初期に室内楽曲をよく手がけていあたフランクですが中期にはほとんど書かなくなり、30年以上も室内楽を書かなくなります。しかしながら、ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』という楽劇に刺激され、再び室内楽曲に手をつけ始めます。この時期に書かれたのが、このピアノ五重奏曲です。フランクは循環形式と呼ばれる主題が楽章を超えて繰り返し登場する都いう形式を好んで使いますが、このピアノ五重奏曲にもその形式が如実に表れています。
また、この作品は3つの楽章からなっており、第一楽章モルト・モデラート・クアジ・レント 、第二楽章レント・コン・モルト・センティメント第三楽章アレグロ・ノン・トロッポ・マ・コン・フォーコで構成されています。

ピアノ五重奏曲 ブラームス

ブラームスによるピアノ五重奏曲は1864年に作曲された曲です。当初ではヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ2の弦楽五重奏曲として作曲されましたが、ブラームス自身がこの曲を破棄し、1864年に二台のピアノのためのソナタとして書き換えました。その後、同年にピアノ五重奏曲として書き直され、現在のピアノ五重奏曲として成立しました。また、この曲はアリア・アンナに献呈されています。

楽器編成としては一般的なピアノ五重奏きょくであり、ヴァイオリン二台、ヴィオラ、チェロとピアノにより構成されています。楽章は4つからなっていて、第一楽章アレグロ・ノン・トロッポ、第二楽章アンダンテ、ウン・ポコ・アダージョ、第三楽章スケルツォ、第四楽章ポコ・ソステヌート~アレグロ・ノン・トロッポ~プレスト、ノン・トロッポからなっています。

ピアノ五重奏曲 ショスタコービチ 

ショスタコーヴィチによるピアノ五重奏曲は、1940年に完成されたもので、ショスタコーヴィチの作曲した室内楽曲の中では、最も有名なものの一つです。1941年にスターリン賞を受賞しています。ショスタコーヴィチの作風としては重苦しく深刻なものが多いですが、この曲に関しては非常に叙情的で、聴きやすく感動的です。スターリン賞を受賞したことから「社会主義リアリズム」に迎合したと解釈される場合もあります。この時期のソ連では「内容において社会主義的、形式において民族主義的」のスローガンのもと社会主義国家に役立つ音楽づくりが目指されており、ショスタコーヴィチは幾度となくそのスローガンに反しているとして批判されていました。そのような中「プラウダ批判」と呼ばれる批判によりショスタコーヴィチは作風を大きく変更し、批判を免れるようになります。このピアノ五重奏はその転換期に作曲された曲なのです。個人的には、批判云々にしろ聞く価値がある曲であり、美しく心に響く曲であると思います。

楽章は5つから成立しており、第1楽章 Prelude: Lento、第2楽章 Fugue: Adagio、第3楽章 Scherzo: Allegretto第4楽章 Intermezzo: Lento、第5楽章 Finale: Allegrettoと続きます。編成はヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1にピアノという一般的な編成です。

ピアノ五重奏曲第二番 ドヴォルザーク

ドヴォルザークによるピアノ五重奏曲第2番は1887年に作曲されたものです。ドヴォルザークが作曲家として円熟期にあった時期に作曲されたものであり、すでにスラブ民族的な音楽家としての名を確立していました。このピアノ五重奏にもその色は垣間見ることができ、第二楽章には「ドゥムカ」、第三楽章には「フリアント」という名前がつけられていますが、この名称はウクライナの民族舞曲からつけられています。ドヴォルザークはピアノ五重奏を第1番、第2番のに曲を作曲していますが、ドヴォルザークのピアノ五重奏といえば、この第二番を一般的には指します。

編成は一般的なピアノ五重奏曲で、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1とピアノの5つの楽器によってなっています。楽章は四楽章から成立していて、第1楽章 Allegro ma non tant 第2楽章 Dumka, Andante con moto 第3楽章 Scherzo, Furiant: Molto vivace 第4楽章 Finale, Allegro と続きます。

美しいピアノ五重奏曲

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出展:www.shimamura.co.jp

いかがでしたでしょうか。今回はピアノ五重奏曲の中でも最も有名な六人の作曲家の曲をご紹介しました。ピアノ五重奏曲という編成は名曲が少ないとも言われていますが、この6つの曲に関しては絶妙なバランスを維持したバランスの良い曲であるともいえます。

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クラシック音楽と文学と少々のお酒をこよなく愛する20代。現在は筋トレにハマりはじめている。慶應義塾大学在学中。

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