【ブーツからスエード靴まで】種類別レザーシューズのお手入れ方法徹底解説
一生モノや長い付き合いと言われることの多いレザーシューズですが、そのレザーシューズに合ったケアを施すことによってより長く自分のレザーシューズと付き合うことができます。その方法を種類別に徹底解説していきます。
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なぜ手入れをするのか
出典:kinarino.jp
一生モノといわれたりすることもあるレザーシューズですが、実はスニーカーよりも手入れしてあげる必要があります。スニーカーなど化学繊維を使ったりしている靴は加水分解などで必ずいつか使えなくなってしまう日が来ます。しかしレザーシューズは生きていた動物の革を使用しているため適切な手入れすることによって長く付き合うことができるのです。
手入れに必要な道具
レザーシューズの手入れにはいくつか道具が必要になってきます。ここではその必要なものを具体的なアイテムとともに紹介していきます。
シューツリー
シューツリーとはレザーシューズのの形を整えるために靴の中に入れておくもので、ガラスレザーなどのシワが目立ちやすいものに特に必要となる道具です。
ブラシ
レザーシューズの手入れの行程でいくつかブラシを使用する場面があるのですが、それによってブラシも使い分けます。まずホコリ落としに使用する毛質が柔らかい馬毛ブラシ、クリームを塗った後に均等にクリームを馴染ませるための少し硬い毛室の豚毛ブラシ、そしてプロレベルの靴磨きがよく使用する仕上げの光沢を上げるための山羊毛ブラシなどがあります。
スエード靴には別に専用の生ゴムで出来ている汚れ取りブラシがあります。
グローブクロス
このグローブクロスは布製の手にはめられる布巾のようなもので、様々な行程で使用する大切な道具です。例えばレザーシューズが汚れているときホコリをブラッシングする前にグローブクロスで拭き取ってからブラッシングをするときや、クリームを塗布する際に満遍なく伸ばすときに使用します。
リムーバー
このリムーバーとは汚れ落としクリームのことです。グローブクロスやブラッシングデコ落とす汚れとは別に、レザーシューズに付いている古いクリームなどを除去するときに必要になります。古いクリームは除去されずにいると新しいものが吸収されずに手入れが無駄になってしまうことがあるためこれで除去していきます。
乳化性シュークリーム
これはレザーに水分と栄養を与えるためのクリームで、革が乾燥してカサカサになったり、表面がくすんでしまったりすることを防ぐためのものです。乳化性であることによって浸透が早く、栄養が深くまで行き届きます。
油性のシューポリッシュ
シューポリッシュとは、靴の表面に適度な光沢を出すことができるものです。靴の内部にシュークリームで水分と栄養を与えたら今度はこのシューポリッシュで見た目を良くしていきます。ツヤ出しのためのものと思っておくと良いです。
消しゴムタイプのクリーナー
革についた頑固な汚れを取るときに使用します。特にスエードやヌバックレザーを使用しているレザーシューズに使うことが多いです。
栄養ミスト
これはスエードやヌバックレザーを使用しているレザーシューズに使います。起毛しているレザーにクリームを塗り込んでしまうとシミになったりしてしまうことがあるのでミストで栄養を与えていきます。シュークリームと同じ役割になります。
種類別レザーシューズのお手入れ方法
ここから種類別にレザーシューズのお手入れ方法紹介していきます。
まず始めに
出典:stablog.net
まず始めに、これはどのレザーシューズを手入れするときも共通して行うことなのですが、シューレース(靴ひも)を外します。そしてブラシを使用し表面に付いている目に見えないようなチリやホコリを落としていきます。これは細やかなチリやホコリでも、湿気を含んだままレザーに付いているとその部分から劣化が進んでいくため丁寧に行う必要があります。先述の通り、ブラシには豚毛ブラシ、馬毛ブラシ、山羊毛ブラシなどがありますがホコリ落としには柔らかい馬毛ブラシがオススメです。
ブーツの手入れ
出典:shmineta.com
Step1.汚れ落とし
まず、ブーツの汚れを落とすためにリムーバーをグローブクロスに取り表面の汚れを落としていきます。ブーツ全体にリムーバーを塗り終わったあと一度またブラッシングをし、余計なリムーバーを除去していきます。
Step2.拭き取り
次に、Step1で塗ったリムーバーの効果で浮き出る劣化したオイルを拭き取ります。このときはグローブクロスの綺麗な部分を使いしっかりと拭き取ります。
Step3.栄養補給
次はグローブクロスにシュークリームを少し取り、薄く伸ばすように塗っていきます。薄く伸ばすことによって余分なクリームが表面に残ることなく、綺麗にツヤも出ます。
このときにブーツに合った色のシュークリームを使用すると使用した時につく細やかな傷も目立つことなく補修することができます。
Step4.ツヤ出し
仕上げとして油性のシューポリッシュをグローブクロスにとり、薄く円を描くように伸ばしていきツヤを出していきます。
Step5.陰干し
最後に日の当たらない風通しの良いところで半日ほど陰干しをしてクリームを浸透させていきます。このときにシューツリーを入れておくと形が崩れません。
起毛革(スエード・ヌバック)の手入れ
出典:www.imn.jp
起毛革(スエード・ヌバック)とは
まずスエードとヌバックの違いですが、スエードというのは牛や羊の繊維の太い革の裏側をサンドペーパーなどで擦り起毛させたもので、ヌバックというのはスエードとは違い繊維の細い部分の革を使用して作られているために強度が断然に強いです。
両方の特徴としては水に弱く、濡れるとシミになりやすかったり汚れがつきやすいというものがあるため、そのためのお手入れ方法を紹介していきます。
Step1.汚れ落とし
スエード靴の汚れ落としはスエード用の消しゴムタイプのクリーナーを使用します。汚れた箇所をこれで擦るようにして汚れを落としていきます。
Step2.栄養補給
次にミストタイプの栄養剤をまんべんなくスエード靴にかけていきます。1箇所にかけすぎるとシミになってしまうので注意して下さい。
Step3.防水処理
出典:yamahack.com
スエード靴は革靴の中でも雨などの水に弱いため、最後に防水スプレーを全体にかけます。汚れもつきにくくなり、綺麗な状態を保つことができます。
Step4.陰干し
スエード靴もブーツと同じようにメンテナンスをした後は栄養剤を吸収させるために風通しの良い日陰で半日ほど陰干しします。
もしも雨に濡れてしまったら
出典:pixabay.com
ブーツを履いて出かけたときに突然雨が降ってきてしまい、ブーツが濡れてしまった時のメンテナンスを解説します。
Step1.拭き取り
まずは乾いたタオルで表面の水分を拭き取ります。このとき気をつけるのはソールの縫い目付近や、シューレースの際などの拭き残しがないようにします。
Step2.陰干し
ブーツのメンテナンスの際と同じように、日の当たらない風通しの良いところで陰干しをします。濡れている場合にはかかとを壁に立てかけて斜めにしておくと乾きやすいです。
Step3.防水処理
最後に、雨に濡れた際に失われた防水能力を防水スプレーで補います。革は水に強いものではないのでここで防水のためのメンテナンスを怠ることなくしてください。
ソールがすり減ってしまったときには
ソールがすり減ってしまった場合は、場合にもよりますが自分で修理することが可能な場合もあります。ソール修理製品を使用して補修していきます。
しかし減りが酷い場合は靴屋さんに行きソール交換をして貰うのが良いです。
最後に
長年付き合っていきたいと思って購入したあなたのレザーシューズ。少し手入れを加えるだけでより綺麗なまま寿命が長持ちしていきます。愛着のあるレザーシューズは手入れまで楽しくすることができます。是非あなたのレザーシューズにあったお手入れをしてほしいと思います。