「ドナウの真珠」ブダペストのおすすめ観光&絶品グルメスポット10選

中央ヨーロッパに位置するハンガリーの首都・ブダペストは「ドナウの真珠」の異名を持つ大変美しい街です。歴史に翻弄されながらも、土くささと濃厚な情熱を持つマジャール文化の持つ一種独特な魅力は、その美しい景観と共に訪れた人々を魅了せずにはいられません。そんなブダペストの必訪&絶品グルメスポットをご紹介します。

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中欧の小都市・ブダペストの魅力

中欧・ハンガリーの首都ブダペスト。雄大なドナウ川が街の真ん中を流れ、行き交う人々はその郷愁とロマン溢れる美しさにしばし佇んでしまいます。観光地巡りだけではなく、日常の中に生き続ける美しい瞬間で溢れているこの街は、季節や時間帯で大きく表情を変え、旅行者だけでなく生活を営む人々の心も魅了せずにはいられません。歴史とレトロ感と情緒やロマン、そして自然が全て一体になって何とも言えない魅力となっているブダペストは、どのように巡るべきなのでしょうか。

ブダペストのシンボル・くさり橋とブダの王宮地区

1・荘厳なくさり橋から見るドナウ

ブダペスト観光の目玉となるブダの王宮地区へは「ブダペストのへそ」と呼ばれる「Deák Tér(デアーク広場)」を起点にして徒歩でもバス(城バス・16番)でも行く事ができます。その際に通るのがブダペストのシンボル・くさり橋。ドナウ東岸のペスト、西岸のブダを最初に結んだ全長375メートルのこの橋は荘厳な石柱に支えられ、その両端には4頭のライオンが静かに鎮座しています。清々しい早朝、日没の黄昏時、橋のケーブルに幾千の光が灯る夜、それぞれどの時間帯も季節でも美しく、様々な表情を見せてくれます。

2・王宮

くさり橋同様、ブダペストのシンボルとして絵ハガキに必ず登場する王宮。王宮の丘の南側に位置し、水色のドーム型の屋根が一際目立ちます。双頭の鷲に迎えられ、王宮の庭に入ると眼下には雄大なドナウ川沿岸の美しい景色が広がります。13世紀半ばからこの地は王宮となっていますが襲撃や大火事などで度々新築・改築など繰り返され、1950年代にようやく現在の姿に落ち着きました。中庭もこの数年で整備されそちら側からもブダの山と建ち並ぶ家々の姿が見晴らせます。現在王宮は国立美術館や博物館として使用される他ワインやパーリンカと呼ばれるハンガリーの蒸留酒のフェアを始めとする様々なイベントも開催されています。

Buda Castle

3・マーチャーシュ教会

王宮の中庭側から北に伸びる道を真っ直ぐ15分程歩くと、三位一体広場と呼ばれる広場に辿り着きます。その右手にそびえる、高い尖塔を持つゴシック様式の建物がマーチャーシュ教会。数年前に修復工事が終わり、白い壁、陶磁器で有名なジョルナイ製のカラフルな屋根、細密な彫刻の装飾が大変美しく毎日多くの観光客が訪れます。内部は美しいステンドグラスや宗教画、石像で装飾されており、赤茶の様な色使いのせいかなんとなく暖かい、落ち着いた気持ちになります。19世紀後半、このマーチャーシュ教会でフランツ・ヨーゼフ皇帝と王妃エルジェーベトが戴冠式を行い、その際ハンガリーの大作曲家フランツ・リストが「戴冠ミサ曲」を作曲し、自ら指揮をとりました。

NAGYBOLDOGASSZONY- (MÁTYÁS-) TEMPLOM

4・漁夫の砦と美しい眺め

マーチャーシュ教会のすぐ奥、ドナウ川に沿って建てられた数個の尖塔と回廊の建物が「漁夫の砦」です。夏場には1階の回廊がカフェになり、ジプシー合奏団の演奏する情緒や哀愁たっぷりのジプシー音楽を聴きながら、ドナウ沿岸の景観と世界一美しいと言われる国会議事堂が見晴らせます。昼間も素晴らしいですが、特に夜間、ここから眺める無数のオレンジの光に彩られるブダペストの街は大変美しいものです。お気に入りの音楽と共にワインの小瓶片手にぼーっとするのもおすすめ。幻想的で情緒のある夜景と後ろにそびえるマーチャーシュのライトアップを静かに眺めていると中世にタイムスリップした様な感覚に陥ります。

Fisherman's Bastion - Halaszbastya, Budapest

Fisherman's Bastion (Halaszbastya) is the panoramic viewing terrace with fairy tale towers in Budapest. History, Photos, Videos, Opening Hours & Fees of the Fisherman's Bastion - Halaszbastya, Budapest.

4・王宮の丘の散策に疲れたらカフェ・ルスヴルムへ

王宮の丘の散策に疲れたら、1827年創業の老舗カフェ・ルスヴルム(Ruszwurm)へ。こじんまりとした小さな店内はブラウンとグリーンを基調としたエレガントな内装で、ショーケースにはハンガリーの様々なケーキが並びます。アーモンドクリームと胡桃入りスポンジが重ねられたエステルハージ・トルタや何層ものチョコレートクリームとスポンジの上にカラメルがのせられたドボシュ・トルタはハンガリーのスイーツとして一度は味わうべきものですが、ここでのおすすめはクレーメシュと呼ばれるもの。薄いパイの間にカスタード・バニラのクリームがどーんと挟まれており、国内のケーキ屋には必ずあるメジャーなものですが、こちらのルスヴルムのものが1番好き、というファンもとても多いのです。

Ruszwurm Cukrászda Ország

伝統文化と現代の融合・進化し続ける商業エリア・ペスト地区へ

6・アンドラーシ通りを辿る・そしてオペラ座へ

2002年に世界遺産登録されたアンドラーシ通りはブダペストのへそ・デアーク広場隣に位置するエルジェーベト広場から北東へ真っ直ぐ伸びる美しい大通り。ブランドショップやカフェが建ち並び、北端にある、ハンガリー建国1000年を記念して造られたブダペスト最大の英雄広場まで続きます。クラシックの名門・リスト音楽院本校舎のあるリスト広場、リスト博物館のある旧リスト音楽院、作曲家・コダーイ・ゾルターン記念博物館など音楽家所縁の場所も多くあります。

最大の見所はそのデアーク寄り起点から約400メートルほどの左手に位置する国立オペラ座。戦火を免れたネオルネッサンス様式の壮麗なこのオペラ座は1884年に建造され、外面も内部も本当に美しく必見の価値があります。オペラやバレエの様々な演目が行われており、ドレスアップをし幕間にはお酒やコーヒーを楽しみ、大変優雅な一夜を過ごす事ができます。

様々な演目が行われる

Magyar Állami Operaház

7・アンダーグラウンドな魅力満載!シナゴーグ一帯のユダヤ人街

シナゴーグ内部

デアーク広場からカーロイ通り(Káloy köröt)を南に450メートルほど進んだ辺り左手に位置するヨーロッパ最大級のシナゴーグ、そしてその辺り一帯に広がるユダヤ人街。この辺りはユダヤの戒律に従ったショップやレストランが建ち並ぶ他、画材道具店やアンティーク雑貨の店、映画に出てきそうなお洒落な内装の床屋やアーティスティックな巨大壁画、古着屋、レトロモダンな内装のお洒落カフェなど多くあり、散策がとても楽しいエリアです。また廃墟をアーティスティックに飾った巨大な有名パブ・シンプラーケルト(Szimpla Kert)もこのエリアにあり、大音量の音楽が流れるナイトパブはもちろん、日曜昼間まで開かれるファーマーズマーケットも大勢の人で賑わい、楽しめます。「アンダーグラウンドかつかっこいい、かつアーティスティック。」優雅で伝統的なブダペストとはまた違った「もう一つのブダペストの顔」を見る事ができます

Synagogue
Szimpla

8・絶品フォアグラを食べ尽くす! 素晴らしいレストラン「コム・シェ・ソワ」

ブダペストでイチ押しレストラン「コム・シェ・ソワ (Comme Chez Soi)」は観光客だけでなく現地在住の日本人にも高い評価を得ています。フレンチ・イタリアンなメニューはどれも大変美味ですが、特にハンガリー名産品である「フレッシュフォアグラのグリル」は付け合わせのマッシュポテト、リンゴをアクセントにしたソースと相まって絶品です。日本では考えられないボリューミーなフォアグラは大変お値打ちで楽しめます。またヤリイカやロブスターなど海の幸のパスタ類もどれもおすすめ。店内は狭く、予約は必須ですが大変クオリティの高い食事が楽しめます。日本語メニューも用意されており、安心して選ぶことができます。

Comme Chez Soi

9・最高級ホテル「フォーシーズンズ」内 ゴージャスな「KOLLÁZS Brasserie&Bar」

くさり橋ペスト側起点に位置する最高級ホテル「フォーシーズンズホテル・グレシャムパレス ブダペスト」は2014年にBUSINESS INSIDER社によって「ヨーロッパのベストホテルNo.1」に選ばれました。アールデコ調の内装は大変美しく、世界中のセレブが集まっています。その中にある「コラージュ ブラッセリー アンド バー(KOLLÁZS Brasserie&Bar)」も重厚でゴージャスな内装の中、かなりゆったりとした時間を過ごす事ができます。窓の外に広がるドナウ川の景色を眺めながら、美味しいお食事をとるのも、お酒を頂くのも良いでしょう。

Kollázs – Brasserie & Bar | Four Seasons Hotel Gresham Palace

10・ドナウの真珠・ブダペスト最後の夜は「ゲレルトの丘」へ

ブダペスト最後の夜を決めるのは「ゲレルトの丘」です。ドナウの真珠の名に相応しいブダペストの夜景はニューヨークや東京、香港のような光の洪水とは違い、静かで等身大なのです。日没後ぽつぽつとオレンジのガス灯が灯り、空の色が一刻一刻と変化していく様は本当に美しく幻想的で情緒に溢れ、忘れられないものとなるでしょう。

ドナウ両岸を眺めることのできるゲレルトの丘は自由の象徴であるシュロを空高く掲げた聖人の巨大な像が建てられ、高くからブダペストの街を見守っています。エルジェーベト橋ブダ側の袂から徒歩で15分程、夜間はタクシーを利用するのが良いでしょう。

普遍の美と共に変化し続けるブダペスト

中欧の都・ブダペストはただ美しいという一言では表せない魅力に溢れています。こじんまりとしたこの街は少し歩けばすぐに歴史の生んだ遺産とフォトジェニックな空間・風景にぶつかります。今回は観光名所を中心にご紹介しましたが、滞在の間に観光旅行以上の何かに魅せられるでしょう。是非一度ゆっくりと訪れ、この街の持つ空気を感じてみて下さい。

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