絶対に見逃せない スコセッシ監督の「沈黙 ーサイレンスー」の魅力とは

遠藤周作原作の名作小説「沈黙」が、「タクシードライバー」や「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で知られるマーティン・スコセッシ監督によって映画化されます。2017年、絶対に見逃せないと話題の「沈黙-サイレンス-」の魅力と原作についてご紹介します!

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あのスコセッシ監督が「沈黙」を撮る!

出典:pixabay.com

ハリウッドを代表する巨匠マーティン・スコセッシが、遠藤周作の名作小説「沈黙」を映画化する!そう言われて大きな話題になってからかなりの時間が経ちました。2016年、とうとう「沈黙ーサイレンスー」がアメリカで公開されます。日本での公開は2017年1月21日。「絶対に見逃せない」と話題の作品ですが、いったいどのような注目ポイントがあるのでしょうか。

そもそも「沈黙」ってどんな話?

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タイトルは知っていても、内容までは知らない方も多いのではないでしょうか。舞台は江戸時代初期。島原の乱(島原・天草一揆)が収束して間も無いころの日本です。

ローマに暮らす宣教師、ロドリゴたちは、日本で布教活動をしている師、フェレイラが幕府の弾圧によって棄教したとの知らせを受け、衝撃を受けます。現地へ赴き、ことの真相を確かめたいと願ったロドリゴは2人の同志と共に日本を目指すことに。途中立ち寄ったマカオで日本人のキチジローと出会い、案内役を頼みます。やっとの思いで日本に辿りつき、隠れ暮らすキリシタンのため厳しい潜伏生活に耐えるロドリゴ。しかし、キチジローの密告によって捕えられ、棄教を迫られることに。

日本人にとってのキリスト教の意味、自分が棄教を拒むことによって信者が苦しむことへのジレンマ。心身共に苦しみぬいた末にロドリゴがたどり着いた答えとは。遠藤周作が生涯をかけて追求した日本人とキリスト教のありかたに迫る作品です。

原作の「沈黙」が執筆されたのは1966年

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原作小説が執筆されたのは1966年のこと。「日本人でありながらキリスト教徒であることの矛盾」を生涯追求し続けた遠藤周作にとって、この作品はとりわけ特別な思い入れがあったようです。遠藤周作の死後、生前の本人の希望によって棺には「沈黙」と「深い河」の2冊が納められたのだとか。

国内での評価としては第2回谷崎純一郎賞を受賞。世界では、13ヶ国語に翻訳され、現在でも様々な国で読まれ、高い評価を受けています。

監督のスコセッシにとって20年越しの念願の企画!

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「沈黙」の映画化の構想は、スコセッシ監督の中では90年代頃から存在していたと言います。00年代から少しずつ具体化されていきましたが、様々な事情が絡み、20年以上の月日をかけてようやく上映までこぎつけることが出来たのです。元々スコセッシ監督の作品には残酷な現実の中で、いかに倫理を貫けるか、という宗教的なテーマが根底に敷かれていることが多く、「沈黙」の映画化においてもスコセッシ監督は適任だという声もあります。

戦後の日本文学において重要な立ち位置にある「沈黙」。日本文学をどのように解釈するのか、また禁教や鎖国など、いかにも島国である日本らしい歴史を、アメリカ人の監督がどのように解釈し、表現するのか要注目です。

日本を舞台にした作品なので、もちろん私たちが良く知る日本の俳優が多く出演しています。物語のキーマンであるキチジロー役には窪塚洋介、通辞役には浅野忠信、その他にも小松菜奈や加瀬亮などが名を連ねています。

実は1971年に国内で映画化されていた

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実は「沈黙」はこれが初めての映画化ではなく、過去に国内で実写化されたことがあります。監督は篠田正浩。タイトルは「沈黙 SILENCE」でした。原作とは大きく改変されている部分もあるようですが、日本人監督とアメリカ人監督が制作した「沈黙」を観比べてみるのも面白いかもしれませんね。

2017年の1本目は「沈黙ーサイレンスー」で決まり

いかがでしたか?遠藤周作、スコセッシ、さらに日本が誇る俳優陣のコラボレーションとなれば、見逃さない手はありませんね。2017年の見逃せない映画1本目は「沈黙ーサイレンスー」で決まり!皆さんもぜひ劇場に足を運んでみては?日本での公開は2017年1月21日からです。

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