古くて新しい上級アイテムをあなたに 伝統工芸「甲州印伝」の世界
まだまだ冷めやらぬ世界的な日本ブーム。そんな昨今において、和の工芸品は高い評価を得ています。「甲州印伝」には、数ある和物の中でも持ちやすいアイテムが多数揃っています。ご注目ください。
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歴史と新しさが共存する上級おしゃれアイテム
海外ブランドや最新デザインなど、おしゃれな読者諸兄においては、チェックに余念がないことでしょう。流行のアイテムをセンスよく着こなせることは、ハイクラスの証ともいえます。ですが、そうしたおしゃれの場合、何かと他人とかぶってしまいがちでもあります。我が道をゆく上級おしゃれ紳士ともなれば、そうした状況はちょっと避けたいところではないでしょうか。
今回おすすめする「甲州印伝」は、まさにオリジナルな魅力をまとえるおしゃれアイテム。日本の伝統工芸であり、なおかつ現代の人でも持ちやすいスタイリッシュな風合いも備えています。一体、どのような存在なのでしょうか。詳しくご紹介していきます。
そもそも「印伝」って何?
出典:pixabay.com
「印伝」と聞いても、知らない人には何のことやらさっぱりといったところかと思われます。漢字それぞれの意味を紐解いてもなお、イメージするのは容易でありません。それもそのはず、この名前は素材や形状でなく、ルーツから名づけられた名称であるためです。
「印伝」は、南蛮貿易で栄えていた17世紀頃に、インドより伝わった装飾革「応帝亜(いんでや)革」にルーツを持ちます。それを元に、江戸時代に日本の上原勇七という人物が鹿革に漆加工を施した工芸技法を生み出したそうです。そうして伝わった革工芸こそが、「印伝」なのです。「印度伝来」、略して「印伝」というわけですね。1987年には経済産業大臣より指定伝統的工芸品として認定され、名実ともに確かな日本を代表する工芸として受け継がれ続けています。
「印傳屋」は、天正十年(1582年)に創業。「甲州印伝」の総本家です。「甲州印伝」とは、甲州(山梨県)に400年以上にわたり伝承されてきた鹿革に漆で模様付けした伝統工芸です。江戸時代に遠祖の上原勇七が創案したこの技法は、近年まで門外不出とされ代々の家長上原勇七のみに口伝で伝承されてきました。
印伝の魅力を動画でチェック
上記は、江戸時代より現代に至るまで続く唯一の印伝ブランド「印傳屋」が公開しているプロモーション動画です。甲州の魅力と共に、歴史に培われた技法から、独特の質感までが分かりやすく紹介されています。見ごたえある内容となっており、一見の価値ありです。
現代の印伝の魅力について
VOKKA読者様の中には、若い方も多いかもしれません。そうした場合は、伝統工芸ともなると、少し身構えてしまうのではないでしょうか。味わいが理解できるのか、そもそも自分に似合うのか、不安なところでしょう。ですが、ご安心ください。現代における印伝は、伝統をしっかり受け継ぎながらも、現代的なセンスも大いに取り入れており、古き良き風合いは一週回って先端的な雰囲気すら醸し出しています。印伝という伝統工芸を持つことで、むしろスタイリッシュさを演出することすらできてしまいます。クールジャパンは、外国人のみの特権でもありません。あなたもぜひ、取り入れてみてはいかがでしょう。
歴史と新しさの共存という点で分かりやすいのが、人気ゲームタイトルとのコラボレーションにより生み出されたアイテムです。その名も、「パックマン35周年記念商品 甲州印伝×PAC-MAN」。和風文様にパックマンのコースやキャラクターがさりげなく描かれており、何ともハイセンスです。重厚な歴史を受け継ぎつつも、遊び心も取り入れる、印伝の世界がより興味深く感じられる企画です。
スタイリッシュな紳士におすすめの印伝アイテム例
最後に、実際販売されている印伝アイテムの中でも、紳士向けのスタイリッシュなものを一部ご紹介したいと思います。伝統的な上質アイテムにかかわらず、比較的手の届きやすい価格帯となっている点もポイントです。バリエーション豊富に取り揃えられているので、気になるようであればぜひ詳しくチェックしてみてください。
印伝 二つ折り札入れ とんぼ柄
黒の印伝工芸で仕上げたシックな札入れ。一見するだけでは分からないような、同色で描かれた日本的なとんぼ柄が何ともハイセンスです。男性向けデザインである点もポイント。年齢に関わらず持ちやすそうなアイテムです。
価格 10,800円(税込)
印傳屋 印伝 合切袋
日本的な波のデザインを全面にあしらい、さらに巾着袋として仕上げられたまさに和の感じられる逸品。貫禄すら感じさせる風合いは、あなたの価値をワンランク高めること必至です。
価格 17,820円(税込)
印傳屋 印伝 ブリーフケース
和洋をうまく融合させる印傳屋ならではの製品として、このブリーフケースも外せません。ビジネスシーンでも重宝しそうなシックさの中に、印伝特有の繊細で上質なデザインが施されています。
価格 58,320円(税込)
さりげなく取り入れる和の品格
高級なブランド品は、何も海外製品だけではありません。このように、日本の伝統工芸もまた上質なおしゃれを演出する選択肢として有効です。17世紀頃にインドから伝わった「印伝」は、斬新なおしゃれアイテムとして現代のファッションシーンを彩っています。お気に入りを一つ持てば、周囲からの印象、そしてあなたの気持ちもワンランク押し上げられること間違いありません。
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この記事のライター
関西→沖縄→関東~と旅して回るフリーランス。ライター歴は10年以上あり、あらゆる分野での執筆経験があります。その他、過去には写真や音楽に関するクリエイティブな活動もちらほら。経験を生かし、旬なもの、感性のアンテナに引っかかる話題など、ハイセンスなVOKKA読者皆様へ広くお届けさせていただければと意気込む次第。