レザージャケットの種類徹底解説
無骨な印象で秋冬のファッションをかっこよく演出するレザー素材のジャケット。ライダースジャケットをはじめ、様々なデザインのアイテムが人気となっています。この記事ではレザージャケットの種類を、レザー素材やデザインの視点から解説していきます。それぞれの特徴をよく知って、自分にあったレザージャケットを発見してみてください。
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アイキャッチ画像出典:www.pinterest.jp
レザージャケットの種類を解説
無骨な印象で秋冬のファッションをかっこよく演出するレザー素材のジャケット。ライダースジャケットと呼ばれるものが代表的ですが、そのほかにも様々なデザインのアイテムが人気となっています。この記事ではレザージャケットの種類を、レザージャケットの形の種類と、レザー素材の特徴の観点から解説します。それぞれの特徴をよく知って、自分にあったレザージャケットを発見してみてください。
レザージャケットの形
シングルライダース
シングルライダースジャケットは、襟元が少し立っているタイプのライダースジャケットです。後に紹介するダブルライダースに対して前立てを重ねずに留めるデザインが特徴的で、様々なアイテムとの合わせやすさが魅力的です。フロントはジップアップ仕様となっており、上の画像のようなアイテムが一般的なシングルライダースの形となっていますが、そのシンプルなデザインからブランドによって様々なアレンジが加えられたアイテムが展開されています。レザージャケット初心者におすすめの形です。
ダブルライダース
シングルライダースジャケットに対して、防寒性が高く無骨な印象に仕上がるダブルライダースジャケット。ロックやパンクのミュージシャンにも愛用されており、「ライダース」と聞くとシングルよりこちらの形を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。特徴としては、生地右側に、斜め右下に向かって下りていくジッパーがあり、腰にベルトがあらかじめ付属しているものが多いです。ジッパーは上まで上げることで、ジャケットの前面を完全に閉めることができ、着方のバリエーションも楽しめるレザージャケットとなっています。
A2フライト
A2フライトは第二次世界大戦中のアメリカ陸軍航空隊の行兵に着用された軍用フライトジャケットの一種。ボマージャケットとも呼ばれ、もともと夏用のパイロットジャケットとして使われていました。A2フライトの特徴は、背面のつなぎ目やプリーツのない一枚革やフラップ付きのポケット。フラップ部分はなだらかな曲線を描いています。タイトフィットで着るのがおすすめで、重みのあるしっかりとした革の質感や、シンプルなデザインが魅力のレザージャケットです。
MA-1(ボンバー)
MA-1は元々、アメリカ空軍のパイロットが着用する「フライトジャケット」の一種でした。軍用機の狭い機内で様々な機材や機器に引っかからないように、無駄のない外見になっており、後ろ身頃の丈が前身頃より短くなっているという特徴もあります。ナイロン表地のものが多く、くすんだ緑色や黒などのカラーが一般的で、また裏地はオレンジになっていることが多いです。レザーのMA-1の場合はこの限りではなく、外見上のMA-1を模したようなアイテムとなっています。
フェンシング
フェンシングの競技の際にウェアのデザインから考案されたレザージャケットです。特徴はカーブを描くように前面に配置されているファスナー。レザージャケットとしては主流のデザインではありませんが、アヴァンギャルドなデザインを得意とするハイブランドに好まれているデザインでファッション性の高いアイテムとなっています。モードなファッションや洗練されたコーデを行いたいならこのフェンシングデザインのジャケットがおすすめです。
テーラード
テーラードジャケットはいわゆるスーツの上着の形のジャケットです。一般的なテーラードジャケットは繊維を使った布で作られていますが、レザーで作られたアイテムも存在します。かっちりとしたフォーマルな印象の強いテーラードジャケットですが、レザー素材を使ったものはよりカジュアルに着こなすことができ、ファッションとしての使用も意識されています。
レザーの種類
カウハイド・カーフスキン
カウハイドとは、生後2年以上で出産経験のある雌牛の革で、丈夫さが特徴の素材です。レザージャケット以外にも靴や鞄、家具などにも使用され、様々なプロダクトに使える素材となっています。柔らかく、きめ細かいのも特徴です。
カーフスキンとは、生後6ヶ月以内の仔牛の皮をなめしたもので、キメが細かく美しく柔らかいのが特徴で、牛革の中で最も上質とされます。傷が少なく、有名ブランドの高級革製品等にも用いられています。
また、取れる部分が非常に少ないので希少価値が高い素材です。
ベビーカーフ

出典:kld-c.jp
生後3ヶ月ほどの仔牛の皮はベビーカーフと呼び、カーフスキンよりもさらに面積が小さく、銀面(表面)のキメの細かさが際立つ高級素材とされています。カーフスキンの中でも更に柔らかく、希少な素材です。そのためベビーカーフを使ったレザージャケットは質の高いものだと考えられます。手触りはすべすべと滑らか。
シープスキン・ラムスキン
シープスキンとは、生後1年以上経過した羊の皮です。主に体毛のタイプによって区別されており、巻毛種のものをウールシープ、直毛種のものをヘアシープといって区別します。ウールシープは採毛のために改良された羊で、高緯度地域に生息しているので、寒さから身をまもるため細い毛と皮下脂肪を蓄えています。そのため革製品としては適しておらず、ムートン素材になることが多いです。一方ヘアーシープは、緯度20度以内に生息しており一年中夏の気候なので、主に家畜や採乳ように飼育されています。そのため保温用の毛や脂肪もあまり必要としないため、毛質が悪いかわりに皮質は密度が高く、良質のレザーとして利用されます。ラムスキンは生後1年未満の羊の革を指します。
ゴートスキン
ゴートスキンとは、大人のヤギから作られた革のことで、皮の表面には綺麗なシボ模様(小さなシワ模様)があります。 柔らかくてしなやかな肌触りが特徴で、牛革よりも強く耐摩耗性にも優れていて高級ブランドでも使われています。 一般的に山羊革というと ゴートスキンのことを指しています。使うほど体に馴染み、型崩れしないのがと魅力なので、長く使っていけるレザー素材としておすすめです。
ホースハイド
大人の馬から取れるレザーはホースハイドと呼ばれています。柔軟性が高く大判で加工が容易な為、衣料品だけではなくソファーをはじめとした家具などにも使われています。強度自体は高度の高いレザーと比べるとそこまで高いわけではありませんが、柔軟性には優れています。また独特の風合いや、初めから少し傷のような跡がついていることから、経年変化が楽しめる素材とも言え、手入れ次第で長期的に楽しめる素材となります。素材としての希少価値も高くレザージャケットとしても高値で取引されています。
フェイクレザー
合成皮革や人工皮革と呼ばれるフェイクレザーは、人工的に作られたレザーのような風合いの素材です。本物のレザーとの違いは、手入れのしやすさや光沢感、耐水性の高さなどがありますが、デメリットとして耐久性の面でリアルレザーに劣り、長期的に使用し続けられないということが挙がります。また、リアルレザーに比べてフェイクレザーを使ったアイテムは価格がリーズナブルで、多くのブランドが取り扱っているのも特徴です。
自分にあったレザージャケットを
レザージャケットの種類について紹介しました。お好みの形のアイテムや、レザー素材は見つかったでしょうか。レザージャケットの季節はまだまだ先ですが、今のうちに次の秋冬のレザージャケットを検討してみてください。