チューブチェストフライの種類とやり方|大胸筋内側の仕上げゴムバンド筋トレ
大胸筋内側に集中的な効果のあるゴムバンド筋トレ種目のチューブチェストフライの種類とやり方を解説します。あわせて、トレーニング目的別に最適な負荷回数設定についてもご紹介します。
- 17,086views
- B!
アイキャッチ画像出典:bodylastics.com
チューブチェストフライが効果のある筋肉部位
チューブチェストフライは大胸筋に効果がありますが、なかでも大胸筋内側に強い負荷をかけることが可能です。なお、大胸筋の部位ごとの作用は以下の通りです。
○大胸筋上部
腕を斜め上方に押し出す作用があり、三角筋前部と共働します。
○大胸筋下部
腕を斜め下方に押し出す作用があり、上腕三頭筋長頭と共働します。
○大胸筋内側
腕を閉じ前方に押し出す作用があり、前鋸筋と共働します。
○大胸筋外側
開いた腕を閉じる作用があり、小胸筋と共働します。
チューブチェストフライのやり方
チューブチェストフライを行うにあたって、もっとも大切なポイントは肩甲骨を寄せたまま動作を行うことです。肩甲骨を寄せずに行うと、三角筋主働の動きとなってしまうため肝心の大胸筋に負荷があまりかかりませんので注意してください。
■チューブチェストフライの正しいやり方
1.後ろからテンションがかかるようにトレーニングチューブをセットして構える
2.肩甲骨を寄せ、肘を伸ばしたまま腕を閉じていく
3.腕を閉じたら、やや前方に拳を突き出しながら顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
4.同じ軌道で、ゆっくりとエキセントリック収縮を筋肉にかけながら元に戻る
チューブチェストフライを効かせるためのコツは、腕を閉じたポジションでさらに拳を押し出すとともに、顎を引いて大胸筋を強く収縮させることです。
また、本種目は腕を閉じていくときのコンセントリック収縮だけでなく、負荷に耐えながら元に戻るときのエキセントリック収縮も非常に重要です。
チューブチェストフライのバリエーション
チューブチェストフライには、腕を閉じる方向や深さでいくつかのバリエーションがありますが、それは以下の通りです。
〇インクラインチューブチェストフライ
斜め上方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋上部内側に効果があります。
〇デクラインチューブチェストフライ
斜め下方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋下部内側に効果があります。
〇クロスオーバーチェストフライ
拳を体中線よりも深く、両手をクロスさせるように腕を閉じるバリエーションで大胸筋内側を非常に強く収縮させることができます。
合わせて行いたい種目
チューブチェストプレス
チューブチェストフライを行う前に、予備疲労として行いたいのがチューブチェストプレスです。
また、チューブチェストプレスを行ってから、インターバルをとらずにすぐにチューブチェストフライを行うコンパウンドセット法では、非常に高い負荷を大胸筋に加えることができます。
チューブトレーニングで筋肥大は可能?
チューブトレーニングで筋肥大は可能か?
ということはよく議論されることですが、結論を言えば可能です。ただし、チューブトレーニングだけでは負荷不足ですので、予備疲労として自重トレーニングである程度ターゲットの筋肉を追い込んでおくことが重要になります。
なお、下記の記事はジムトレーナーである筆者の率直な意見を述べた記事ですので、ご参照ください。
▼チューブトレーニングと筋肥大
また、筆者の運営する海外トレーニング器具輸入代理店では、運営ジムで事前に試用・品質確認を行った高品質なトレーニングチューブセットを、仲介業者を通さずに直接製造元(MYDAYS株式会社)から輸入することでリーズナブルな価格で提供してます。
本トレーニングチューブは一般的な(安価な)トレーニングチューブとは違い、高品質認定を受けた生産工場で製造しているだけでなく、各種のアタッチメントも取り付けられるように大型のカラビナフックを採用しているのが特徴です。
当代理店が海外スポーツ・アウトドア用品メーカーのMYDAYSより独自輸入しているトレーニングチューブセットです。事前にサンプルを輸入し、当代理店運営ジムで試用、その品質は確認済みです。ダンベルのかわりとして各種のトレーニング種目が実施できるほか、「上から引く」「前から引く」といったフリーウエイトでは再現できない負荷方向でのトレーニングが可能です。
チューブチェストフライの目的別の重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
チューブチェストフライにおすすめの筋トレグッズ
出典:glfit.net
大胸筋トレーニングで注意したいのが手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
このほかにも、チューブチェストフライにはトレーニングチューブなども必要となります。筆者のジムで実際に使用しているおすすめのタイプを下記の記事にまとめましたので、是非、ご参照ください。
▼おすすめの筋トレグッズを見る
トレーニングチューブには、伸びれば伸びるだけ負荷が強くなる漸増負荷特性があるほか、筋肉を個別に鍛えることのできる多様なアイソレーション種目(単関節種目)がるので、自宅での自重トレーニングやダンベル筋トレの仕上げ・追い込みトレーニングとして最
参考にした公的サイト
この記事のキーワード
この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事