チューブキックバックのやり方|上腕三頭筋長頭のゴムバンド筋トレ
チューブキックバックは上腕三頭筋のなかでも長頭(外側の部分)に集中的な効果があるゴムバンド筋トレ種目です。そのやり方と、トレーニング目的別に最適な負荷回数設定について解説します。
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チューブキックバックが効果のある筋肉部位
チューブキックバックが効果のある上腕三頭筋は、上腕の後面に位置する筋肉で上腕筋群のなかで最大の筋肉です。長頭と短頭(内側頭・外側頭)に部位わけされ、その作用と共働筋は以下の通りです。
○上腕三頭筋長頭
肘関節を伸展させる作用と上腕を回外させる作用があり、回旋動作では回旋腱筋版と共働します。
○上腕三頭筋外側頭
肘関節を伸展させる作用があり、この動作では上腕三頭筋内側頭と共働します。
○上腕三頭筋内側頭
肘関節を伸展させる作用があり、この動作では上腕三頭筋外側頭の補助として共働します。
チューブキックバックは、上腕三頭筋のなかでも特に長頭に対して集中的な効果があります。
なお、さらに詳しい筋肉の名称と作用については下記の記事をご参照ください。
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チューブキックバックのやり方
チューブキックバックを行う上で、もっとも大切なことは「肘の位置を動かさない」ことです。肘を動かす、すなわち肩関節を動かしてしまうと負荷が腕ではなく背筋群に逃げてしまいますので注意してください。肘の位置を固定し、肘から先だけの動作でトレーニングを行うことが重要です。
■チューブキックバックの正しいやり方
1.前傾姿勢をつくり、下からテンションがかかるようにトレーニングチューブを構える
2.肘の位置を動かさないように注意し、肘を伸ばしていく
3.肘を伸ばしきり上腕三頭筋を完全収縮させる
4.ゆっくりとエキセントリック収縮をかけながら元に戻る
チューブキックバックは、肘の開き具合で負荷のかかる部位が上腕三頭筋短頭から長頭まで変化します。肘を閉じる(体幹に近づける)ように構えると上腕三頭筋長頭に、肘を開く(体幹から離す)ように構えると上腕三頭筋短頭に負荷がかかります。
ただし、上腕三頭筋短頭には後述のチューブフレンチプレスのほうが負荷をかけやすいので、本種目、チューブキックバックは基本的には上腕三頭筋長頭をターゲットに行うことをおすすめします。
あわせて行いたい種目
チューブフレンチプレス
チューブキックバックの後に、上腕三頭筋をターゲットにして行いたいのがチューブフレンチプレスです。この種目も肘の位置を動かさないようにすることが重要です。
チューブトレーニングで筋肥大は可能?
チューブトレーニングで筋肥大は可能か?
ということはよく議論されることですが、結論を言えば可能です。ただし、チューブトレーニングだけでは負荷不足ですので、予備疲労として自重トレーニングである程度ターゲットの筋肉を追い込んでおくことが重要になります。
なお、下記の記事はジムトレーナーである筆者の率直な意見を述べた記事ですので、ご参照ください。
▼チューブトレーニングと筋肥大
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チューブキックバックの目的別の重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
チューブキックバックにおすすめの筋トレグッズ
出典:glfit.net
トレーニングベルトは腰を締め付けて筋力をサポートすることにより「腰を保護する」働きがあるほか、腹圧を高めることによって「最大筋力を向上させる」作用があります。
自宅での筋トレでも、とくに追い込んだ効果的なトレーニングを行い方には必須のアイテムです。
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出典:glfit.net
上腕三頭筋トレーニングで注意したいのが手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
これら、おすすめの筋トレグッズやトレーニングチューブ類は下記の記事にまとめてご紹介していますので、ぜひ、ご活用ください。
▼おすすめの筋トレグッズ
トレーニングチューブには、伸びれば伸びるだけ負荷が強くなる漸増負荷特性があるほか、筋肉を個別に鍛えることのできる多様なアイソレーション種目(単関節種目)がるので、自宅での自重トレーニングやダンベル筋トレの仕上げ・追い込みトレーニングとして最
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事