フランス映画おすすめ10選【おしゃれな時間を過ごそう】

恋に食に仕事に、どんなときも楽しむ気持ちを忘れないフランス人。
彼らの生き方には、自分を大切にする美学があり非常に哲学的にも感じられます。
そんなフランスの映画を観て、人生の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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アイキャッチ画像出典:intro.ne.jp

おしゃれで独自のユーモアが散りばめられたフランス映画

出典:movies.yahoo.co.jp

フランスと聞いて何を思い浮かべますか。
花の都パリ、目にも美味しいフランス料理、ファッショニスタのパリジェンヌたち。恋も趣味も全力で美味しいフランス料理を嗜み、どんなときもおしゃべりして泣いて笑って優雅に過ごすフランスの人たち。そんな彼らを反映して製作されたフランス映画の数々。俳優でいうと古くは銀幕スターとして世界中に名を馳せたアラン・ドロンやカトリーヌ・ドヌーヴ。最近ではティム・バートン監督作品「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」にて女主人を演じたエヴァ・グリーン、日本のCMでドラえもんを演じたジャン・レノなどがいます。
そんな彼らの感覚を観て取れるフランスらしいおすすめ10作品をご紹介します。

1.アデル、ブルーは熱い色(2013年 179分)

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あらすじ・見どころ

高校生のアデル(アデル・エグザルホプロス)ははじめてのボーイフレンドができたけど、何か違和感を感じていました。そんな時に、アデルは道ですれ違ったブルーの髪のエマ(レア・セドゥ)に心奪われます。エマのことが忘れられないアデルは、ついにバーで偶然再会を果たしたました。アデルは自分とは違い、知的でミステリアスなエマに惹かれていき情熱的な恋愛に溺れていきます。同性カップルの激しく濃密な時間を描いた作品です。

同性カップルを描いた話題作

カンヌ映画祭にて最高賞にあたるパルムドール賞を受賞。本来は監督のみに贈られる同賞を主演女優2人を加えた計3名に贈るという史上初の快挙を成し遂げました。今作は同性愛を描きながらも過激な濡れ場も多く、主演女優も辛く精神的にもギリギリになるくらい体を張った演技を求められました。恋愛における焦りや嫉妬、そして幸福が描かれており、異性愛も同性愛も垣根はなく存在するものだと感じました。価値観の違い、意見のすれ違いが観ているこちらが悲しくなるくらい丁寧に描かれており恋愛映画に興味がない人にこそ観て欲しい作品です。

2.シェフ! 〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜(2012年 85分)

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あらすじ・見どころ

料理の腕は確かなもののこだわりの強さ故に解雇され続けるジャッキー(ミカエル・ユーン)は、ついには清掃員として働き始めます。同じ頃三ツ星レストランのシェフ、アレクサンドル(ジャン・レノ)はスランプに陥り、店のオーナーからはこのままではクビにされます。後のないアレクサンドルは、ひょんなことからジャッキーを雇いスランプを脱しようとしますが、色んな事件がおきます。新人に戻って楽しみながら料理を作りたいシェフと、料理大好きな素人がタッグを組んだドタバタコメディです。

美食に囲まれたフレンチコメディ

85分と短くコメディ色が強くテンポ良く進むため、あっという間に観終わります。お分かりの通り、鑑賞後はフランス料理を食べたくなりますよ。人気映画「レオン」や日本ではテレビCMでもお馴染みの名優ジャン・レノと新人ミカエル・ユーンのアドリブはなかなか面白いです。なぜか途中で日本文化が出てきて、私達から見たら違和感のある日本文化にこれは笑いのためにわざとなのかと考えましたが、きっと海外から見た日本はああやって見えているのでしょう。エッフェル塔前の広場やパリの市場など、街並みの映像もおしゃれでおすすめです。

3.アメリ(2001年 122分)

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あらすじ・見どころ

空想好きのアメリ(オドレイ・トトゥ)は、モンマルトルのカフェで働いています。人付き合いが苦手で友達のいない彼女の趣味はクリームブリュレの焼き目をスプーンで壊すこと、そして周りの人に今よりちょっとだけ幸せになるいたずらをばれないようにすることです。彼女はある日、突然恋をしてしまいました。相手はポルノショップで働き、趣味はスピード写真の収集という青年ニノ(マチュー・カソヴィッツ)。人を幸せにするためにはすぐにアイデアを思いつき行動に起こすことができるけど、自分が幸せになるにはどうしたら良いか全く分かりません。自分なりに頑張るアメリに世界中の人が感動した物語です。

全世界で大ヒット!不器用な女の子の恋の物語

世界中で大ヒットし21世紀のフランス映画として、日本で最も有名な映画ではないでしょうか。独特のテンポで描かれたボーイミーツガールは、大好きな人と理解できない人の真っ二つに分かれますが、ただおしゃれなだけでなく、対人関係が苦手な女の子の成長をブラックユーモアを交えて描いた深い物語です。まわりの人を幸せにするために、人形を旅行に連れ出したり、手紙を書いたり、ときに犯罪すれすれですがアメリの心優しい気遣いや彼女なりの遠回しなアピール方法は愛おしく思えます。隣人であり唯一の友人であろう老人レイモンもそんなアメリの魅力に気付いていて優しく見守る姿を見ると、明日から自分も誰かに親切にしたくなります。

4.モンテーニュ通りのカフェ(2006年 106分)

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あらすじ・見どころ

パリ8区にあるモンテーニュ通り。エッフェル塔のよく見えるパリの一等地であるこの通りにあるカフェには著名なピアニスト、美術収集家、人気女優など様々な人生を経験してきた人が集います。パリに憧れて上京してきたジェシカ(セシル・ドゥ・フランス)はカフェでギャルソンとして働くようになりました。憧れのパリに浮かれて、お客の悩みに共感して一緒に悩んだり、ちょっとおせっかいな意見をしたり、おしゃべりばかりのジェシカにカフェの店員は怒りますが、彼女の対応の新鮮さにお客たちは感謝し、ときに新たな決断をして、今までの人生に別れを告げます。

アメリのスタッフが送るハートフルストーリー

アメリのスタッフが再集結して作られた群像劇。愛を主軸に親子の関係や、キャリアについての悩みなど立場も経験も違う人々の人生が描かれています。アメリは内気な恋する女の子の話でしたが、こちらは好奇心旺盛な女の子がカフェで出会った多くの人との交流が描かれています。挫折や失敗を抱える色んな人に少しずつシアワセが訪れ、大きな決断を前に緊張し後ろ向きになっているときも楽しもうとする感覚は、日本映画にはない魅力だと思います。あるカフェにて偶然出会う人々の人生模様を描いたハートフルストーリーは、人生における寂しさも涙を流しつつ楽しむ彼らの姿は学ぶものがあります。

5.アーティスト(2011年 100分)

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あらすじ・見どころ

1927年第一次大戦後、まだ大恐慌が訪れる前、豊かで輝かしい文化が繁栄したハリウッド黄金期。映画界屈指のスター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュダルジャン)は駆け出しの女優ペピー・ミラー(ペレニス・ベジョ)を見初め、人気女優へと育てます。ちょうど映画は無声映画であるサイレントからトーキーへの転換、サイレントに固執するジョージと新たなスターとなったペピー。次第に2人の立場は逆転していき大きく差が開いていきます。時代に翻弄される2人の映画スターを革新的な手法によって描きます。

あえてサイレントで作った話題作

第84回アカデミー賞にて10部門にノミネートされ作品賞、監督賞、主演男優賞、作曲賞、衣装デザイン賞の5部門を受賞しました。他にも英国アカデミー賞やゴールデングローブ賞にて複数部門で受賞し世界中で絶賛された作品です。この映画の特徴は何と言っても無声映画であること。映画というものがまだ無音で映像のみであった1920年代を舞台に描くため、映画そのものを無声映画で作るという他には無いアイデアです。モノクロとカラーが織り交ぜられた今作は1920〜30年代の勉強にもなり非常に興味深いですね。

6.幸せはシャンソニア劇場から(2008年 120分)

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あらすじ・見どころ

1936年パリにあるシャンソニア劇場は、不況のあおりで不動産屋に取り上げられてしまいます。劇場で育って来た従業員ピグワル(ジェラール・ジュニョ)は同じく劇場を大切に思う仲間たちと劇場を取り戻そうとします。なんとか劇場の看板スターとなるようにきれいな歌声の美女ドゥース(ノラ・アルネゼデール)を呼び寄せますが、彼女もすぐに去ってしましました。一人息子のジョジョ(マクサンス・ペラン)とも引き離され酒に溺れる毎日。どうにかもう一度息子と暮らすために、みんなの大好きなシャンソニア劇場を復活させるために、ピグワルと仲間たちはあの手この手で劇場の再建に取り掛かります。

まさにフランス映画!ロマンスと悲しさ

フランス・ドイツ・チェコの合作であり、本国フランスでは130万人を動員し大ヒットとなりました。世界恐慌真っ只中で第二次世界大戦前の不穏な空気がうっすらと漂う本作。悲劇と喜劇がうまく混ざり合い、人生で起きる悲しいことを受け入れて音楽を奏でています。シャンソニア劇場を復活させるサクセエスストーリーですがただのハッピーエンドでいかないのがフランス映画。レトロなファッションも舞台上の衣装もお洒落で見どころです。

7.シェルブールの雨傘(1964年 91分)

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あらすじ・見どころ

フランス北西部の港町シェルブールにて、裕福ではないけれど幸せな自動車修理工のギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)と恋人のジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。2人は愛し合っていましたが、ギイに徴兵の封筒が届きます。離れてもお互いを信じて待っていたはずが、ジュヌヴィエーヴのまわりの環境はそんな彼女の気持ちとは裏腹に変化していきます。携帯もメールもない時代、今では考えられない恋愛映画です。


全編歌で構成される不朽の名作

全編歌で構成され、地の台詞が一切ないミュージカルは革新的であり、世界中で上演され今なお舞台化される名作です。名女優カトリーヌ・ドヌーヴの出世作であり代表作となりました。ちなみに歌は歌手による吹き替えなので、俳優陣の声は一切聞こえません。1964年といえば、東京オリンピックの年であり、ツィギーやビートルズなど、ポップカルチャーの時代です。この映画も壁紙や椅子などインテリアから、ヒロインの着ているワンピースなど、色使いがレトロでファッショナブルです。

8.プチ・ニコラ(2009年 91分)

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あらすじ・見どころ

小学生のニコラ(マキシム・ゴダール)は仲良しの友達や優しい両親に囲まれて毎日楽しく暮らしています。しかしある日事件が起きます。なんとニコラに弟ができたのです。喜んでいる両親を横目に、ニコラは「弟が生まれたら僕は森に捨てられてしまう」と勘違いして真っ青になります。このままでは大好きな友達とも両親とも会えなくなってしまうと思ったニコラはあの手この手で捨てられないように頑張ります。良い子アピールをしたり、なんでもできるアピールをしたり。子供ならではの視点が懐かしいような新鮮なようなコメディです。

フランスの国民的絵本の実写化

プチニコラはフランスで50年以上も愛され続ける児童書シリーズです。フランス人は皆この本で育ち、世界30カ国以上で翻訳されているそうです。奇想天外な子どもの発想に見ているこっちは冷や冷やしますが本人たちが真剣なのが面白く応援したくなります。続編も作られましたが残念ながら日本未公開。しかしこの1本でも充分に老若男女問わず楽しめる映画です。

9.ユキとニナ(2009年 93分)

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あらすじ・見どころ

フランス人の父と日本人の母の3人で暮らす9歳の女の子ユキ(ノエ・サンピ)。母が父と別れてユキと日本で暮らそうと考えていることを知りました。大好きな父、そして友達のニナ(アリエル・ムーテル)と離れ離れになってしまうことに戸惑い、どうにか両親が仲直りしないか考えます。ユキとニナは仲直りするように手紙を書いたり思いつくことを精一杯やりますがうまくいきません。ついにふたりは家出してしまいます。

少女の成長を描いた日仏合作映画!

日本とフランスの合作として作られました。セリフも日本語とフランス語が入り混じり独特の世界観が作られています。大人の都合に振り回される子どもたちの話ですが、不思議と悲しい気持ちにはならず、少女のセンチメンタルな部分を瑞々しい表現で描いています。フランスの田舎道を歩いていると、日本の森に繋がるちょっとしたファンタジー映画です。

10.ポンヌフの恋人(1991年 125分)

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あらすじ・見どころ

セーヌ川に架かるパリ最古の橋、ポンヌフ橋。その橋で暮らすホームレスの青年アレックス(ドニ・ラヴァン)はいつものように酔って夜の街を徘徊していましたが、車に轢かれてしまいます。その現場に居合わせた美学生ミシェル(ジュリエット・ビノシュ)は、アレックスの美しさに思わずスケッチをします。ミシェルは失恋したばかり、しかも病気にかかりこのままでは失明してしまう少女でした。失望のあまり家出したミシェルはアレックスと再会し、ふたりで橋の上で生活を始めます。何もないふたりはやがて心を通わせていきますが、そんなある夜ラジオからミシェルの目が治るというアナウンスが聞こえてきます。

知る人ぞ知る名作

こちらの作品はおしゃれなカフェにポスターが飾ってあったり、今なおミニシアターで上映されていたり、発表から20年以上経っても語り継がれる知る人ぞ知る名作です。監督レオン・カラックスは、完璧主義者なことが影響して30年で6作品しか制作していませんが、難解ながらも他に類を見ない斬新なつくりと美しい映像表現からカルト的な人気を誇っています。ポンヌフの恋人も監督のこだわりの強さから、撮影期間が延長しポンヌフ橋での撮影許可が切れてしまい、本物そっくりのセットを作るハメになりました。その後もセットを作るための莫大な費用を捻出するために撮影も何度も中断されてしまいます。このとき作られた巨大セットは解体する費用が出せず今もそのまま残っています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。こうしてみると、邦題として、地名や人名といった固有名詞が使われることが多いですね。フランス語の響きがおしゃれなんでしょう。おしゃれな恋愛映画と思いきや、人生の深い哲学が描かれていることもしばしば。悲しいことも泣いて終わらず笑顔に変えることのできる力強さを参考にしたいですね。

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都内在住。コーヒーとサンドイッチが大好きで1日1カフェ生活を送っている。夏の定番はレモネード、冬の定番はホットチョコレート。オシャレやヘルシーという言葉に敏感なミーハー系女子。

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