瞬間トレーニングで筋力パフォーマンスが上がる？「プライオメトリクストレーニング」とは

瞬間トレーニングで筋肉パフォーマンスの向上を目指す！

日々仕事やプライベート行事で忙しい中、トレーニングの時間を設けるのはなかなか難しいですよね。そんな中でもしっかりと効果の出るトレーニングをコツコツ重ねることでカラダは変わってきます。むしろ忙しい日々の中でも、何かアクションを起こさなければカラダは変わらないのです。ですがそんなに時間をかけることができないという方におすすめしたいのが、瞬間的にトレーニングを行う「プライオメトリクストレーニング」です。瞬間的に瞬発力を使う動きを行い、筋肉のパフォーマンスを向上させていきましょう。

プライオメトリクストレーニングとは？

プライオメトリクストレーニングとは、簡単に言えば瞬発的な動きを行い筋肉にストレスをかけ、筋肉の伸び縮みを繰り返すトレーニングです。このトレーニングのポイントは、瞬発的な「早い」動き。ちなみにこのトレーニングは、ある程度の筋力をつけた段階で行うことで、さらなる筋肉の発達を促す効果が期待できるトレーニング法です。

瞬発的な動きを行うことで「スピード」と、さらなる「瞬時に働く爆発的なパワー」を与えられえることが期待できます。ちなみに、プライオメトリクストレーニングは、初心者が入門で行うトレーニングというよりも、アスリートやある程度の練習・トレーニングを積んでいる方が取り入れています。

プライオメトリクストレーニングで知っておきたい筋肉の性質

プライオメトリクストレーニングは、縮むときにパワーを発揮するという筋肉の性質を活かしています。例えば、ダンベルを持ち、肘を曲げてダンベルの上げ下げを行う動作の際、ダンベルを持ち上げるために上腕二頭筋が縮むことで肘が曲がり、ダンベルが持ち上がりますよね。

このように何かパワーを発揮する際には、どこかしらの筋肉が収縮していることになります。この収縮時に一番パワーを発揮したいので、収縮するために必要な伸展（伸びる）動作を、「瞬時に急激に」行うことで、パワーを溜め込み、その後に起こる筋収縮にパワーを発揮するというメカニズムになっています。

弓矢も目一杯矢を引いた分、遠くまで飛ばすことができますよね。これと同じメカニズムです。筋肉は伸びた分、元に戻ろうと収縮作用が働きます。そのため、急激に伸ばされた際は、「急激に」元の状態に戻ろうとするのです。

プライオメトリクストレーニングとは？その効果

筋肉の優れた性質「SSC」

筋肉は伸びた分、縮もうとする性質があると説明しましたが、これを専門的な用語で「SSC（ストレッチ・ショートニング・サイクル）」と言います。トレーニングにお詳しい方は知っているかもしれません。SSCは別名、伸張・短縮サイクルともいいます。

筋繊維が素早く強いパワーで伸ばされることにより、筋紡錘(受容体)が伸展反射作用を起こし、より素早く・強いパワーで収縮を行うサイクルのことです。ジャンプやスプリント力の向上、俊敏性やスピードアップ効果がより高まるように、SSCに磨きをかけるのが、プライオメトリクストレーニングなのです。

つまりプライオメトリクストレーニングでSSCに磨きがかかった結果、筋力パフォーマンスの向上につながるというわけです。

プライオメトリクストレーニングの方法

プライオメトリクストレーニングは素早く、瞬発的に動くことが一番の重要ポイントです。これを意識しつつ、次の簡単な動作を行い、トレーニングをしてみてください。

1.高さを意識してジャンプ
2.距離を意識してジャンプ
3.床との跳ね返りを意識してジャンプ

プライオメトリクストレーニングの基本的な動作はジャンプ。ジャンプする際に、異なる3つの意識するポイントをしっかりと抑えることが大切です。その場でジャンプをするだけの簡単シンプルなトレーニングになりますので、効果を発揮するためには、どれだけ瞬発力やスピードを意識できるかにかかっています。ジャンプした際の床との跳ね返りをできるだけ「素早く・アグレッシブ」に行ってくださいね。

筋肉の性質を活かしたトレーニングで効率よく肉体改造を目指す

プライオメトリクストレーニングは筋肉が持つ性質を活かした効率のよいトレーニング法です。毎日ウォーミングアップがてら、コツコツトレーニングを重ねることで日に日に筋肉の軽快さが増していくことと思います。誰でも簡単にできる素早いジャンプで、SSCに磨きをかけ、快適なカラダを造っていきましょう。