日本が誇る個性!ヨウジヤマモト2017ssコレクション

現在のモード界においても未だ圧倒的な独創性でファッショニスタを楽しませてくれる山本耀司の世界観。80年代に川久保玲とともに世界のモード界を震憾させて以来、今やモード界には欠かせない個性として独自のクリエイションを続けています。

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「黒の衝撃」から35年

出典:www.fashion-press.net

1981年パリコレクション、「黒」をテーマカラーとして大きく打ち出したコレクションを発表。その当時のモード界において「黒」は忌むべき色としてタブー視されていました。そんな背景の中での彼のコレクションに、世界は大きな衝撃を受け、「黒の衝撃」として大きな話題になりました。またその評価も賛否両論ありましたが、35年経った現在でもこの「黒の衝撃」は語り継がれています。
世界のタブーに、真っ向からチャレンジした彼の精神、そしてそれを支える独自の創造性、美意識は、モードに新しいスタイルを確立したといえるのではないでしょうか。

重なるひとつ

出典:www.fashion-press.net

ドレープが美しいアシンメトリーなジャケット、その中に落ち着いたトーンのネイビーのインナー。のように見えますが、この一見インナーに見える部分もジャケットの1部です。それを繋ぎ止めているボタンもさりげないアクセントになっています。こうしたように、ひとつのアイテムで重ね着をしているように見える作りも、このブランドの得意とする技のひとつだといえるでしょう。

カッティングと色の妙

出典:www.fashion-press.net

ホワイトを基調とした緩やかなグラデーションカラーの配置が美しい作品ですね。身頃部分の切り替えや、折り返しのカッティングの配置も絶妙です。ヨウジヤマモトの洋服は、写真や映像を見るだけでは構造がイマイチよくわからない物も多々あります。実際に店頭で手にとってみて「あ、こうなってたのか!」と驚いたり、試着してみると平面で見た時には想像していなかったシルエットが現れ感動することも楽しみのひとつではあります(笑)

淡いインパクト。

出典:www.fashion-press.net

こちらの作品もホワイト、アイボリー、ベージュ系カラーの組み合わせです。トップスの丈は長めにし、ボトムの丈で美しいバランスを取っています。淡い配色ながらもシャツの白のボリュームが大きく、それが清潔感のある冴えたインパクトを与えている感じですね。

「粋」

出典:www.fashion-press.net

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シャツと帯の、ふたつのブルーのトーンの変化がとても美しい作品ですね。ヨウジヤマモトのコレクションでは毎シーズンこうした和服のテイストを織り込んだ作品がありますが、日本独特の「粋」という概念をこうして正確に美しく表現できるのは、山本耀司の中に流れる日本の血と、それをヴィジュアルとして昇華させる彼の力でしょう。こういう作品を見ると日本人として嬉しく感じますね。

ダンディのカタチ

出典:www.fashion-press.net

ヨウジヤマモトらしく、黒で統一されたコーディネイトです。比較的シンプルな作りのアイテムでの組み合わせですが、ジャケットの胸に付けられたファスナーや、片袖をキュッと絞ってアクセントにし、遊びを加えています。こうした全体的にゆったりしたシルエットでも、男らしいダンディな雰囲気も出せるのですね。

・・・

出典:www.fashion-press.net

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どちらも複数の色をシルエットと共にバランス良くまとめあげた美しい作品、ですが。
振り返り背中を見ると・・・

出典:www.fashion-press.net

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「調子悪いっす」「傑作、遺して死ぬヤツまじむかつく」と日本語でペイントされています。山本耀司の、本気(まじ)?の入った遊び心も相変わらず健在ですね。
この服を普通に着て歩くメンタルが、欲しいっす・・・

概念の向こう側

ヨウジヤマモト2017ssコレクションでした。
このブランドの服は一般的な「メンズ」「レディス」といった概念とは違った位置にあると思いますが、その事が逆に自由度を高めているかもしれません。独創性も強く、場合によっては服に負けることもあるかもしれません。それでも山本耀司の作品を見、身に纏うことは、それまで目の前に引かれていたラインを踏み越え、これまで持っていた概念の向こう側にある自由で楽しい自分を体現させてくれるような気がします。

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都内在住。コーヒーとサンドイッチが大好きで1日1カフェ生活を送っている。夏の定番はレモネード、冬の定番はホットチョコレート。オシャレやヘルシーという言葉に敏感なミーハー系女子。

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