人生・人生観を変える本!20代までに読んでおきたい必読書7選
今回は大きなテーマですが、日本人の人生・人生観を変えてくれる絶対に読むべき名著を紹介します。比較的古い本も多いですが、現代まで語り継がれるのはさすがというだけの示唆に富む書籍たちです。20代の方は若いうちに、30代の方は今すぐに、是非一度読んでみてはいかかでしょうか。一度読んだ方も改めて読むと効果的かもしれません。
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人生・人生観を変える本
いわゆるビジネスの名著の中で人生観や価値観、考え方といったものを変えてくれる名著があります。これらの本は一度読むと自分の今を見つめなおすのに効果的です。また、教養として知っておくと役立つこと間違いなしです。これからご紹介する書籍を、是非一度読んでみてはいかかでしょうか。
学問のすすめ 福沢諭吉
いきなり少し古臭い本ですが、まずおすすめしたいのは「学問のすすめ」です。
みなさんご存じの慶應義塾大学の創設者の福沢諭吉氏が書いたことはあまりに有名で、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」は誰でも知っているといっても過言ではない名言です。
でも、この名言を「人間はみな差がない」という意味だと考えている方が多いのではないでしょうか(慶應生でもたくさんいるはずです)。実は全然違います。
それはこの文章の続きにヒントがあります。生まれながらに平等な人だが、現状の大きな差はどこからくるか、それは「学問」であるというのがこの本の命題です。したがって、学問のすすめです。
明治時代の人々に方向性を与えた「学問のすすめ」。学問の重要性が身に染みる一冊です。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われている__人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」
武士道 新渡戸稲造
旧5,000円札の肖像としても有名な新渡戸稲造が1900年にBushido: The Soul of Japanとして海外で執筆し、日本語訳は1908年に武士道として発行されました。
宗教観念が欠如している日本人が、持っている精神の美しさ・強さを新渡戸なりに分析しています。現代の日本人が読んでもハッとするようなことが書いてあります(下記の桜とバラの文章など秀逸)。こうした清廉強固な精神が日本人の魅力なのかもしれません。
「武士道精神は損得勘定をとらない。むしろ足らざることを誇りにする」
桜はその国産たることが、吾人の愛好を要求する唯一の理由ではない。その美の高雅優麗が我が国民
の美的感覚に訴うること、他のいかなる花もおよぶところではない。
バラに対するヨーロッパ人の賛美を、我々は分つことをえない。バラは単純さを欠いている。さらにまた、バラが甘美の下に刺(トゲ)を隠せること、その生命に執着すること強靱にして、時ならず散らんよりもむしろ枝上に朽つるを選び、あたかも死を嫌い恐るるがごとくであること、その華美なる色彩、濃厚なる香気、すべてこれらは桜と著しく異なる性質である。
我が桜花はその美の下に刃をも毒をも潜めず、自然の召しのままに何時なりとも生を棄て、その色は華麗ならず、その香りは淡くして人を飽かしめない。
国家(対話編) プラトン
古代ギリシアの哲学者プラトンが師であるソクラテスとの対話をまとめたものといわれています。
内容としては小宇宙といわれる人間個人の正義とはなにか、そして大宇宙である国家の正義はなにか、理想的な国家の在り方はなにか、といった疑問を投げかけ答えを導いてくれる本です。後の西洋の文化発展に影響を与えたともいわれる名著でもありますので必読です。
岩波文庫から上巻・下巻で発刊されていますが、対話形式で非常に読みやすい点も特徴です。
この著作で最初に問題とされる正義について各人に相応しいものを返し与えること、もしくは強者や支配者の利益という定義が検討される。しかし両者とも検討の結果として正義を定義することには不適切であると考えられた。そこで個人の正義を明らかにするための方法論として国家を取り上げる。つまり個人の正義のモデルとして国家の正義を検討することで、個人の正義がどのようなものであるべきかを考えるのである
資本論 マルクス
工業化社会が進む近代の資本主義について論じた原点ともいえる本がこの資本論です。
簡単にいうと、労働者が労働によって得る賃金とその価値が違い、その余剰資本は資本家に蓄積する、ということを詳細に説明してくれます。こうした搾取からどうすれば脱出できるのか、考えたくなる本ですね。
資本はどのようにして価値増殖し、儲けを得るのか。その答えは、自ら価値を生産する特殊な商品すなわち労働力商品を所有する、賃金労働者からの搾取によってである
これからの「正義」の話をしよう マイケル•サンデル
ハーバード大学で大人気の講義を本にしたものです。1人殺せば5人助かる場合、あなたはどちらを助けますか?といった答えのない問いに、正義という哲学的な観点から論じています。現代の哲学書としておすすめです。
哲学は、机上の空論では断じてない。金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んでいる。この問題に向き合うことなしには、よい社会をつくり、そこで生きることはできない
21世紀の国富論 原丈人
スタンフォード出身で世界的にも有名なベンチャーキャピタリストである原丈人氏による、日本が今後取るべき戦略を論じた名著です。この本を読み、日本の将来の目指すべき姿、並びにそのためにやらなければいけないことを理解し、自分の指針にしたいものです。
日本の成長戦略をこれほど明確に描き出した本はない。企業経営者、政府関係者のみならず、すべてのビジネスパーソン必読の書
孫子 孫武
中国春秋時代の孫武の作とされる兵法書、孫子。こちらは兵法書ですので、いかに相手に勝つかという教訓・スタンスを学ぶことができます。ビジネスの現場でも、通常の生活においても孫子で書かれていることを頭に入れておくと、相手の1歩先にいけるものです。孫子をテーマにした企業戦略論の本もあるくらいです。ぜひ孫子を一度読んでみてください。
1.彼を知り己を知れば百戦して殆うからず。
2.主導権を握って変幻自在に戦え。
3.事前に的確な見通しを立て、敵の無備を攻め、その不意を衝く。
4.敵と対峙するときは正(正攻法)の作戦を採用し、戦いは奇(奇襲)によって勝つ。
5.守勢のときはじっと鳴りをひそめ、攻勢のときは一気にたたみかける。
6.勝算があれば戦い、なければ戦わない。
7.兵力の分散と集中に注意し、たえず敵の状況に対応して変化する。
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この記事のライター
日本一即戦力な公認会計士、を目指しています。大手監査法人⇒米国留学⇒経営コンサル公認会計士&TOEIC900超に加え、最近は経営能力など、知の経験値稼ぎに絶賛邁進中。様々知識を身につけるべく、読書とグルメめぐり(一流レストランからB級まで幅広く)が大好物