米焼酎の人気おすすめ15選
日本人にとって「米」はとてもなじみ深いものであり、昔から食料として盛んに作られてきました。今回は、そんな「米」を原料にした米焼酎のおすすめを紹介します。日本酒に似た部分があるので、焼酎好き以外でも楽しむことができます。数ある米焼酎の中で、この記事では15種類厳選して紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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米焼酎とは
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米焼酎は、その名の通り米を原料としたお酒で、米と水だけで造られるシンプルなお酒です。
米焼酎の産地としては、熊本県が最も有名です。「球磨焼酎」という名前を聞いたことがあるかもしれませんが、この球磨は、熊本県の球磨地方のことを指し、世界的にも有名です。
他にも、隣県の宮崎県や、日本酒の製造で有名な新潟県、山形県など、近年は様々なところで米焼酎が造られています。
日本酒との違い
米焼酎は日本酒と間違われることがよくあります。実際に米を原料としている点は共通項としてありますが、製造方法に違いがあり、その製造方法から、日本酒は「醸造酒」、米焼酎は「蒸溜酒」に分類されます。
醸造酒は、もろみと呼ばれる米の糖がアルコールになった原料を絞って水でろ過して造られます。こうして作られる醸造酒は、他にワインやビールなどが挙げられ、蒸留酒と比べるとアルコール度数が低くなる傾向があります。
また、蒸溜酒はもろみをそのまま熱し、沸点の低いアルコールを含む水分を上部で冷やして作られます。糖をあまり含まないのですっきりとした味わいになることが多く、アルコール度数も高くなる傾向があります。蒸溜酒は他にウイスキーや焼酎などが分類されます。
米焼酎の選び方
産地で選ぶ
米焼酎の産地については前の項目でも記述しましたが、熊本県が有名です。熊本県を流れる球磨川は水質に優れており、その水を作って作られるのが「球磨焼酎」です。この球磨焼酎は、1995年に国税庁から地方名を冠することが許可され、WHOからも産地指定を受けています。米焼酎初心者の方は、王道の熊本産を選ぶといいかもしれません。
また、米どころとして有名な新潟県も近年人気が高まっています。新潟県は日本酒の製造が盛んにおこなわれていますが、その蔵元で同時に焼酎も盛んに製造されています。米や水にこだわっているのは日本酒でも焼酎でも同じであるので、品質の良い米焼酎が新潟でも造られています。日本酒が好きな方や、新しいものに挑戦してみたい人は、新潟産を選んでみてもいいかもしれません。
この他にも、米どころの東北や北海道京都や山口などの近畿・中国地方など様々なところで米焼酎が造られているので、色々試してみると面白いと思います。
麹で選ぶ
米焼酎造りに欠かせない、米麹で選ぶのも一つの手です。使われる米麹は、「黄麹・白麹・黒麹」という3種類があります。以下で簡単に説明します。
黄麹はもっとも古くから米焼酎造りに使われていた麹で、黄麹を使うと柔らかでフルーティーな口当たりになります。普段焼酎を飲みなれていない方でも比較的飲みやすい米焼酎に仕上がります。
白麹は、黒麹の突然変異によってできたと言われています。すっきりとしたシャープで辛口な焼酎に仕上がり、多くの米焼酎で白麹が使われています。
黒麹は、沖縄の泡盛に使われる麹菌が起源にあると言われています。温暖な気候での酒造りは雑菌の繁殖が大きな問題としてありますが、黒麹はクエン酸を作るため、安全に酒を造ることができます。黒麹を使うと、泡盛らしく、コクがあってどっしりとした味わいになります。
蒸溜方法で選ぶ
米焼酎は蒸溜酒であるということは既に説明しましたが、その蒸溜方法によっても味わいが変わります。その蒸溜方法には、「常圧蒸溜」と「減圧蒸留」の2種類があるので、以下で簡単に説明します。
常圧蒸溜は、古くから使われていた伝統的な蒸溜方法です。蒸溜器内の気圧を特に操作することなく、100℃くらいで蒸溜します。原料のうまみが最大限に引き出されますが、雑味なども取り出してしまうので、個性やクセが強く出るという特徴があります。
減圧蒸留は現代的な蒸溜方法で、蒸溜器内の気圧を下げて蒸溜する方法です。気圧が下がると沸点が低くなるため、50℃程度で沸騰させることができ、それで蒸溜を行います。減圧蒸溜によって製造された米焼酎はクリアで飲み味がすっきりとした、万人受けする味になります。
おすすめの米焼酎15選
米焼酎とはどういうものであるのか、選ぶポイントは何かということを理解したうえで、ここからは具体的な銘柄を紹介します。気になるものがあればぜひ一度お試しください。
1. 吟香 鳥飼
吟香鳥飼は球磨焼酎の代表的な銘柄です。
400年以上の歴史を持つ鳥飼酒造で造られているこの焼酎は、山田錦と五百万石という2種類の酒造好適米と、自家製の酵母を用いて造られています。栓を開けた瞬間にフルーティーで華やかな香りが漂い、クセのない爽やかな口当たりがあるため、初心者の方にもおすすめです。
米焼酎に迷ったらこれといえるほど、王道で人気のある米焼酎です。
■産地:熊本
■麹の種類:黄麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
2. 白岳 しろ
「しろ」と書かれたラベルでおなじみの白岳のしろは、本格米焼酎で30年連続シェアNo.1を誇る、人気の米焼酎です。
熊本球磨地方にある高橋酒造で、現地で捕れたお米と球磨川の水をふんだんに使って製造され、軽やかですっきりとした口当たりとなっています。上品な香りとさっぱりとした味わいはどんな食事にも合うため、食中酒としてもおすすめです。
ロックやストレートなど、様々な飲み方でお試しください。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
3. よろしく千萬あるべし
よろしく千萬あるべしは、日本酒の八海山で有名な新潟の八海醸造で製造されている米焼酎です。
仕込み段階において、原料を三回に分けて加えていく「三段仕込み」を採用しており、それを2年以上貯蔵しています。それによって日本酒のような吟醸香とまろやかな甘みが引き出され、柔らかな口当たりで後味もすっきりとした味わいに仕上がっています。
「多くの幸せに恵まれるように」という想いから付けられた名は、その縁起の良さから手土産や祝いの席でも大人気です。
■産地:新潟
■麹の種類:黄麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
4. 大石
大石は熊本球磨地方で造られており、琥珀色が特徴の米焼酎です。
自家生産のお米と球磨川の水を使って造られた原酒を、シェリー樽とコニャック樽で長期熟成させています。シェリー樽由来の白ワイのような独特な香りと、コニャックのまろやかさがありながら、米本来の味が存分に引き出されています。他の焼酎にはない琥珀色と、ウイスキーのようなコクと風味があるので、焼酎があまり好きではない方でも飲みやすくなっています。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
5. 川辺
日本で最も美しい清流と言われている川辺川の水と、地元でとれたお米を使って製造されているのがこの「川辺」です。
その清流のような透明感のあるすっきりとした味わいは、世界的なコンペティションでも賞を受賞しており、今や世界中にファンがいます。
口に含むとふわっと広がる吟醸香とフルーティーな甘い香り、上品な口当たりをぜひストレートかロックでお楽しみください。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
6. 獺祭
今やプレミアム日本酒として世界的に有名な日本酒「獺祭」を製造している、山口県の旭酒造から発売されているのが、この「獺祭 焼酎」です。
この焼酎は、日本酒の「獺祭」を製造する際に残った酒粕を再発酵して蒸溜された粕取り焼酎であり、米の旨みがギュッと凝縮されています。米焼酎特有のまろやかさと上品なフルーティーな香りを楽しむことができますが、アルコール度数が高いので水割りやお湯割りなど、割って飲むのがおすすめです。
■産地:山口
■麹の種類:-
■製法:-
■度数:39
7. 十四代 秘蔵 乙焼酎
十四台秘蔵乙焼酎は、山形県の高木醸酒造で製造されている米焼酎です。
日本酒の「十四代」はプレミアム日本酒ですが、焼酎の十四代もプレミアがつくほど非常に人気があります。日本酒を造る時と同じように低温で発酵させてじっくりと蒸溜しているため、大吟醸のような上品さとキレのある後味同時に楽しむことができる、唯一無二の米焼酎です。
焼酎好きでも日本酒好きでも楽しむことができるので、贈り物としても最適な逸品です。
■産地:山形
■麹の種類:-
■製法:-
■度数:25
8. 豊永蔵
豊永蔵は熊本球磨地方で製造されている米焼酎です。
この焼酎は、地元で作られた無農薬無化学肥料のオーガニック米から製造されており、品質も保証されています。穏やかな酸と華やかな香りを生み出す「熊本酵母」を使用し、爽やかで米の甘みをしっかり感じることができます。すっきりさとまろやかさのバランスがいいので、食中酒としても食後酒としても楽しむことができます。
■産地:熊本
■麹の種類:-
■製法:-
■度数:25
9. 七田
日本酒製造が盛んな佐賀県の天山酒造で、地元産の酒造好適米「山田錦」を使用して造られている米焼酎です。
日本酒造りのノウハウを焼酎造りに生かして作られたこの米焼酎は、洋ナシのようなフルーティーな香りがありながら、すっきりとした味わいで日本人に飲みやすい仕上がりになっています。
焼酎が苦手な人や女性でも飲みやすいようになっているため、多くの人におすすめです。
■産地:佐賀
■麹の種類:黄麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
10. 遊木
遊木は、熊本球磨地方の高田酒造で製造されている米焼酎です。
この遊木は、ホワイトオーク樽・リムザンオーク樽・コニャック樽・シェリー樽・スコッチ樽の5種類で長期間貯蔵された原酒を、さらに樫樽で熟成させるという手法で造られた希少な焼酎です。
長い熟成期間を経たことでまろやかな仕上がりになっており、ブランデーのような樽の香りが漂います。減圧蒸溜で製造されているため、後味もすっきりしています。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
11. 白水
白水も熊本球磨地方で製造されている米焼酎です。
名水百選にも選ばれた南阿蘇の白川水源の湧水を使用して造ることで、注いだ時に水源のカルシウムがほのかに香り、ナトリウムとカリウムが切れの良い後味を生み出しています。やさしい吟醸香とやわらかくまろやかな味わいが特長の、飲みやすい米焼酎です。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:25
12. かなた
「かなた」は大正時代からの伝統的な製法に沿って造られている、恒松酒造の米焼酎です。
熊本球磨地方の雄大な自然の中で清涼な地下水を使用して造られ、フルーティーですっきりとした味わいが楽しめます。その清涼感は女性人気も高く、飲む人を選びません。
アルコール度数も21度とやや低めですので、ストレートやロックで本来の味を嗜んでみてください。
常圧蒸溜で造られていることもポイントです。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:常圧蒸溜
■度数:21
13. 白岳
上記の「白岳しろ」を製造している高橋酒造の白岳は、熊本球磨地方定番の米焼酎です。
減圧蒸留によって造られ、上質な米の香りと豊かなまろやかさが楽しめます。「うまくて、飲みやすくて、翌日に残らない」というキャッチコピーのように、雑味のないすっきりとした味わいで、熊本国税局酒類鑑評会優等賞やモンドセレクション金賞など、評価も高い米焼酎です。
■産地:熊本
■麹の種類:白麹
■製法:減圧蒸溜
■度数:35
14. メローコヅル エクセレンス
メローコヅルエクセレンスは、1883年に鹿児島で創業した小正醸造で製造されています。
小正醸造は日本で初めて米焼酎の長期熟成に成功した醸造所であり、その焼酎が「メローコヅル」です。その後様々な試行錯誤を繰り返してできたのがエクセレンスであり、1957年のリリース以降人気を博しています。
貯蔵樽にオーク樽を使った琥珀色をしており、バニラのような芳醇な香りと米由来の甘みが兼ね備わっています。
モンドセレクション金賞を複数回受賞しており、世界的にも評価の高い米焼酎です。
■産地:鹿児島
■麹の種類:-
■製法:-
■度数:41
15. 耶馬美人
耶馬美人は厳選した原料を一年で一番寒冷な時期に仕込み、大分県の旭酒造で製造されている米焼酎です。
その仕込み方や醸造技術は極秘とされており、その技術を使用して造られた耶馬美人は、キメの細かいまろやかな風味、爽やかなのどごしがあります。
ライスブランデーと称され、日本酒のような辛口でゆたかな風味があります。メーカーからも推奨されているように、本来の味を楽しむためにぜひストレートでお楽しみください。
■産地:大分
■麹の種類:-
■製法:-
■度数:25
お気に入りの米焼酎を見つけよう
米焼酎の基本的な話から、おすすめの銘柄まで紹介しました。
選び方のところでも記載したように、産地や麹、蒸溜方法によって風味も異なってきます。ぜひ飲み比べてみて、お気に入りの一本を見つけてみてください。
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この記事のライター
野球歴10年以上。スポーツは見るのもやるのも全般的に好きです。