Radioheadが変革させたUKロックのアイデンティティー
ダークな雰囲気を漂わせつつ圧倒的な存在感を放っているRadiohead(レディオヘッド)を紹介します。
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2000年以降のRadioheadとUK
UKロックの代表的存在とも言えるRadiohead(レディオヘッド)。彼らのメジャーデビューは1992年と古いものの、2000年代以降に突如変革、進化を遂げてUKロックシーンを大きく変化させていきました。その意味と、今になって考える2000年代以降のUKロックとRadioheadの関係、そして影響力を検証してみましょう。
普通のロックバンドだったRadiohead
Radioheadは90年代には「Creep」というヒット曲を飛ばし、ある意味ではごく普通のロックバンドという見方も一時期はされていました。UKロックシーンの期待の星としてリスナーに早くから愛されていた存在とも言えます。そんなRadioheadが大変革を遂げるのが、問題作であり、名作とも呼ばれのちにUK音楽の金字塔にもなる「Kid A」というアルバムでした。
Radiohead - Creep
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異質な感触のKid A
陰鬱な雰囲気の「Everything in Its Right Place」から始まり、怒濤のホーンセクションで圧巻される「The National Anthem」、ボーカルのトム・ヨークがもはや奇怪とも言えるパフォーマンスをライブで繰り広げる「Idioteque」。今まで積み上げてきたRadioheadのイメージをぶち壊し、ネクストレベルどころか誰もが到達したことのない次元にまで一気に到達してしまった傑作です。
Radiohead - Idioteque [Glastonbury 2003]
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「Kid A」でRadioheadに何が起こったのか。バンドの内外での状況や、当時の音楽シーンの急激な変動にも大きな理由があるでしょう。確実に言えるのはプロデューサー、ナイジェル・ゴッドリッチの存在です。彼に絶大な信頼を置くRadioheadのメンバーたちは、のちの「Amnesiac」以降のアルバムにも共同作業を行っています。
Kid A以降
「Amnesiac」は「Kid A」との兄弟のような存在としても知られます。レコーディングが同時期だったということもありますが、「Pyramid Song」、「Packt Like Sardines in a Crushd Tin Box」など前アルバムからのリスナーならすんなり受け入れられる楽曲が多く、完全に2000年代以降のRadioheadのイメージや雰囲気を決めた時期でもあります。
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異端児をも内包するUKロックシーン
それまでの大衆ロックバンドから、UKロックの異端児として生まれ変わったRadiohead。そのアーティスト性はロックリスナー以外にも愛聴され、未だにシーン全体を活気づけています。こういった時代を変えるバンドが生まれてしまう奥深さがUKロックなのです。
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