【レディース】今更聞けないパンツ30種類を徹底解説
「ワイドパンツとガウチョパンツの違いは?」「スカンツとスカーチョは同じもの?」とにかく種類の多いレディースパンツ。それぞれに違いがあるといっても、なんとなくで覚えている人も多いのではないでしょうか。この記事ではレデースパンツを素材・丈・形で種類ごとに紹介。それぞれの細かな違いを追求し、パンツの種類をはっきりとさせます。
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アイキャッチ画像出典:www.ryutsuu.biz
ファッションに知識は必要?
お店やネットで服を買うとき、そのアイテムの細かい名称を意識しているでしょうか?細かい名称というよりも、アイテムのデザインや色、どんなコーディネートで合わせるかということに重点を置いて買い物している人の方が多いはずです。実際、服の名称など知らなくてもファッションは楽しめるし、名称に詳しい人が必ずしもおしゃれな人とは限りません。では服についている名称はどんな役に立つのでしょうか。
細かい違いを判断し表現
特にパンツに注目すると、丈の長さによって名称が決められることがあります。ショートパンツやハーフパンツが代表的で、これらは大体丈の長さが想像できると思います。しかし「アンクルパンツとクロップドパンツの違いは?」と聞かれると、その違いについて説明するのは難しいのではないでしょうか。どちらのパンツも丈の長さによって名前が決まっていますが、この二つのパンツの違いは些細なものなのです。逆に、それぞれの丈の長さを知っておくと、実際に履いた時のイメージが細部にわたって想像できるため、細かなニュアンスを意識したアイテム選び、コーディネートができるようになります。それは結果として洗練されたおしゃれなファッションにつながっているのです。
理論的なコーデが可能
アイテムの名称とともに、そのアイテムを使ったコーディネートを覚えておくと、新しく手に入れたアイテムであっても同じ名称のものであれば、すぐに自分のコーディネートに落とし込むことができます。
例えば、「デニムとTシャツは相性が良い」ということを知っておけば、新しいデニムを買った時にすでに持っているTシャツと合わせるコーデが思いつく、ということです。デニムとTシャツという大きな括りで説明しましたが、より細かい種類知っておくと様々な応用もでき、自分だけの理論に基づくコーデが可能になるのです。
名称は覚えておくべき?
結論から言うと、服の名称は覚えておかなければいけないわけではありません。覚えていないと、ファッションが楽しめないということはないためです。しかし、名称を覚えておくことで、おしゃれの幅が広がり、よりファッションが楽しくなると行くことは確かです。そのため、この記事ではパンツに注目して、その種類(名称)と特徴について紹介します。みなさんのおしゃれの幅が広がれば幸いです。
素材・デザインで見分けるパンツの種類
まずは基本となる素材別にパンツの種類を紹介します。知っているものもあるかもしれませんが、復習のつもりで見てみてください。
デニムパンツ
デニム素材を使ったパンツ。ジーンズと呼ばれることもあります。元々はアメリカのゴールドラッシュの際に、鉱夫のための丈夫な作業着としての用途で広まったパンツですが、現在はカジュアルなファッションに欠かせない存在に。素材の特徴としては、やはり生地が丈夫なこと、そして履いていくにつれて色合いや形に変化が起きることがあげられます。デニム生地はのちに紹介する様々な形のパンツの素材になるので、形とともに覚えておきたい名称です。
チノパンツ
綿やポリエステル素材を使って作られた「チノクロス」という厚く丈夫な生地を使っているパンツ。そのため作業着に向いており、ワークテイストのファッションによく合います。プレーンなデザインなので、ワーク系以外にも幅広く相性がよく、カジュアルなファッションではデニムと同じくらい欠かせないパンツです。ちなみにチノパンツのチノとはスペイン語で「中国人」のことを表し、もともと中国人の農民が履いていたことに由来があるそうです。
コーデュロイパンツ
コーデュロイは、綿横ビロード織りした織物の1つです。保温効果が高いので秋冬のパンツに使われることが多く、縦うねが特徴的な素材となります。うねの太さはアイテムによって様々で、一本一本のうねが太ければ太いほどカジュアルな印象になります。現在のトレンド的には、太いうねのものを選ぶのがベターで、太いうねのコーデュロイで女性らしさを演出することができます。デニムパンツと同じような感覚で、秋冬のファッションに合わせやすくおすすめです。
スラックス
英語で「ゆるい」「ゆるんだ」という意味の単語「slack」が由来のパンツです。一般的にスーツセットアップでジャケットと合わせて穿くパンツのことを指し、センタープレス(真ん中にある折り目)やベルトループがあるのが特徴。フォーマルな場面での使用が多いですが、ファッションの多様化により今ではカジュアルなコーディネートにも合わせることも多々あります。
カーゴパンツ
カーゴパンツは、貨物船(カーゴ)で荷役作業をして働く労働者の間で使われるようになったことが発祥のパンツです。特徴は生地の厚さと丈夫さ、そして左右についている大きめなポケット。これは腰をかがめた時にもものを出し入れしやすいために付けられたものです。現代においてこのポケットはデザインの一種と捉えられ、ワーク、ミリタリーファッションなどと相性が良いパンツとなります。
ベイカーパンツ
出典:elleshop.jp
ベイカー、つまりぱん職人が履いていたワークパンツが元になっているパンツです。特徴は、フロントやバッグに大きめなポケットが付いていること。カーゴパンツと似ている色、形ですが、大きな違いはポケットの位置にあります。カーゴパンツはサイドにわかりやすくポケットが付いていますが、こちらのベイカーパンツは控えめ。同じワークパンツながらより女性らしいシルエットで履きたいならベイカーパンツがオススメです。
グルカパンツ
グルカパンツとは、グルカ兵というネパール人兵士が履いていた半ズボンが原型のミリタリーパンツのことを指します。 全体的にゆったりとしたパンツで、股上が深く、腰回りには幅広のウエストバンドがついているのが特徴です。 また普通のパンツとは違い、ウエスト部分についたアジャスターでウエストを調整できる仕様になっているため、ベルトをつける必要がないパンツです。
丈の長さで見分けるパンツの種類
パンツの中には、丈の長さによって名前付けをされているものも数多くあります。細かな違いによって名前が変わってくるアイテムも多いので、ぜひ何度も見返して覚えていただきたいです。
ショートパンツ
0~3分丈ほどの、パンツの中で最も短い丈に分類されるショートパンツ。特に短いものは、「ホットパンツ」という名称で呼ばれていたこともありましたが、それらを含めショートパンツと呼ぶのが現代的です。主に夏に活躍するパンツですが、タイツやストッキングの上から穿く冬用のタイプも存在し、オールシーズン見かけるアイテムとなっています。
ハーフパンツ
4~6分丈(膝丈前後)の中間的な丈の長さに位置するのがこのハーフパンツです。こちらもショートパンツと同様、主に夏に活躍するアイテムとなります。ハーフパンツとショートパンツは定義が曖昧なところがあり、丈の長さによってはどっちとも取れるようなアイテムも存在しますが、極端に短い丈のものは必ずショートパンツと表現されるので、ハーフパンツと表現されるのは短くても膝上程度だと覚えておくと良いでしょう。
バミューダパンツ
ハーフパンツの丈で、より細身のパンツをバミューダパンツと言います。バミューダショーツと呼ばれることもあるこのパンツは、イギリス領バミューダ諸島で愛用されていたことからその名前がついたとされ、バミューダ諸島では正装として扱われるこのパンツは、一般的なハーフパンツよりもカジュアル要素が若干薄めで、上品に穿くことのできるアイテムとなります。
クロップドパンツ
クロップドパンツとは、裾丈を普通のものより短くカットしたもの、たいていは6~7分丈のものを指します。特に多いのはパンツの裾丈が7分丈で、ルーズなウエストラインと絞り気味の裾ラインを特徴にしたもの。 短めの丈を特徴とするものをクロップド・レングスと言いクロップドとは「切り込まれた、切り取られた」という意味があります。6~7分丈でなくても単純に丈が短いものをクロップドと表現することもあるので注意です。
カプリパンツ
カプリパンツはのデザインは、全体的に細身のシルエットで、裾に向かってさらに細くなった七分丈が特徴。細身のクロップパンツというイメージが良いでしょう。カプリとはイタリアのナポリ湾にあるカプリ島のことで、1950年代にリゾート地でとして人気を集め、そのときに流行したパンツがネーミングの由来です。スポーティな印象のアイテムが多いのが特徴となっています。
サブリナパンツ
サブリナパンツはカプリパンツによく似たパンツで、ふくらはぎまでをぴったりとと覆いながら、裾から下にいくらか素肌を見せる、カジュアルかつアクティブな印象が特徴。サブリナという名前は、映画「麗しのサブリナ」で、主演のオードリー・ヘプバーンがこのタイプのパンツを着用したことが由来となっています。裾を折り返したりせず、装飾がなく基本的にシンプルな形ですが、色や柄に縛りはなくこの丈でこの形のものであればサブリナパンツという認識で問題ないです。
アンクルパンツ
アンクルパンツとは、その名の通りアンクル、つまりくるぶしが見える丈のパンツのことを指します。クロップドパンツとの違いが曖昧なりがちですが、くるぶし丈よりさらに丈が短くなる場合はクロップパンツという判断で間違いありません。アンクルパンツは、少しだけ素肌やソックス見えるため、程よいカジュアルさが出せるアイテムで、それに加えて足がスッキリと細く見えるという効果もあります。
シルエットで見分けるパンツの種類
シルエットによって分類されるパンツについて紹介します。パンツの太さや細さによって、名前が付けられるものが多く、ここをよく理解しておくと自分に似合うアイテム選びが捗ります。
ストレートパンツ
パンツの中で最もスタンダードな形と言って良いのがこのストレートパンツです。膝から裾にかけてのラインがまっすぐ(ストレート)に近いパンツのことで、おおくのパンツはここから派生して作られています。最もスタンダードな形ということで、幅広いコーディネートと相性が良いという特徴はありますが、幅広い人に似合うというわけではなく、体型によっては穿いた時のシルエットがだらしなくなってしまうこともあるので注意が必要。穿いた際にクッション(シワ)を作らずストンと落ちるようなシルエットができると美しくみえます。
ブーツカットパンツ
ブーツを合わせるためのシルエットのパンツを指すブーツカット。具体的な特徴は、膝から裾にかけて幅が広がっていることが挙げられます。デニム生地で作られることが多く、ブーツと合わせる以外にもハイカットのスニーカーとも相性が良いです。裾の広がり具合によってさらに細かい分類がありますが、ブーツカットという名称はとくに幅の広がりが控えめなものを指すことが多く、ストレートパンツとの見た目の違いがわかりにくいものもあります。
ベルボトム
パンタロン、ラッパズボンなどと呼ばれていたこともあるベルボトムは、裾の広がりがブーツカットよりさらに強調されたものを言います。また、腿から膝にかけて幅が細くなっているタイプのものもあり、一種のベルボトムの特徴とも言えます。ブーツカットパンツと合わせ、裾の広がったデザインのパンツを「フレアパンツ」と総称し、フレアパンツは足が長く見えるということで、近年とくに人気が上昇しているパンツのジャンルとなっています。
テーパードパンツ
テーパードパンツはストレートパンツを基本に、ひざ下から裾にかけて幅が狭まっているパンツのことを指します。スキニーパンツなどのスリムパンツとの違いは太もも部分のゆとりで、はき心地を確保しつつ綺麗なシルエットを演出することができる人気のパンツとなっています。素材やカラーによって合わせるファッションの幅が広いアイテムなので、何気なく手に取ったパンツがテーパードパンツであることもあるでしょう。
ボーイフレンドデニム
ボーイフレンドデニム(ときにボーイフレンドパンツ)は彼氏や男友達から借りたような大きめのシルエットで穿くデニムパンツのことを言います。デニムの形はストレートパンツが一般的で、裾をロールアップし腰を落としてルーズに穿くのがこなれ感のあるコーディネートのポイントに。カジュアル、ストリートなファッションによく合うパンツのシルエットとなっています。
ワイドパンツ
幅の広いパンツの総称として使われることの多いワイドパンツという名称ですが、とくにレディースの場合、アンクル丈の幅の広いパンツのことを指すことが多いです。ゆったりと幅の広いシルエットは、履いてて窮屈でないだけでなく、足をスリムに見せるという効果もあります。コーディネート次第ではカジュアルにもモードにもキレイめにもなるワイドパンツは、今まさにトレンドの中にある大注目アイテムです。
バギーパンツ
出典:wowma.jp
ヒップから裾にかけて太位シルエットがとくちょうんのパンツ。バギーとは「袋のような」という意味で、そこから転じて「ぶかぶかの」ということを意味するようになりました。ストレートパンツの形をしているものや、裾を絞ったもの(通称トップバギー)などバリエーションもあり、とくにデニムパンツのカテゴリーで人気となっているパンツのシルエットです。コーディネートはカジュアルなものがおすすめ。
ガウチョパンツ
ガウチョパンツは裾に向かって広がったシルエットのワイドなパンツです。丈はひざ下から7分丈ほどの長さが特徴で、「ガウチョ」とはアルゼンチンやブラジルなど南米で牧畜を行っている人々のことを指し、彼らが穿いていたパンツが名前の由来となっています。ゆったりとして穿きやすく動きやすいのが魅力で、女性らしいシルエットを演出できます。
サルエルパンツ
サルエルパンツとは 股下が深くてゆとりがあり、パンツの裾が絞られたデザインのパンツです。 イスラム文化圏の民族衣装サルールが原点と言われており、動きやすいのが特徴です。デザイン的に、幅広いアイテムと相性が良いというわけではありませんが、色や柄によってエスニックなイメージのコーデや、モードなコーデに仕上げることができます。股下の深さはアイテムによって様々なので、自分に似合うものを選んでください。
キュロットパンツ
キュロットパンツ(またキュロットスカート)はスカートとパンツと中間のようなパンツです。構造はハーフパンツほどの丈のパンツと同じですが、見た目はスカートのような雰囲気に。裾に向かって広がったゆったりとしたシルエットが特徴的です。スカートにあうコーディネートにも採用できるのが魅力で、パンツのはき心地でスカートのコーデが楽しめてしまいます。
スカーチョ
出典:zozo.jp
スカーチョとはスカートとガウチョパンツを組み合わせたパンツの名前で、見た目がスカートによく似たパンツです。類似しているアイテムにスカンツがありますが、見分け方としてスカーチョは足首が見える7分丈くらいの丈感であるという特徴があります。とくにプリーツタイプのスカーチョが人気で、女性らしい見た目でパンツとして履けるカジュアルなパンツです。
スカンツ
出典:zozo.jp
こちらのスカンツはスカートとワイドパンツの中間的なパンツです。前述のスカーチョと非常によく似たパンツですが、スカンツは足首丈でスカーチョより長めです。コーディネートの合わせ方としてはスカーチョと同じように合わせられますが、細かいニュアンスの違いを出すためにこの二つのよく似たパンツの違いを覚えておくのがおすすめです。
パラッツォパンツ
パラッツォパンツのパラッツォとは、イタリア語で王宮・宮殿という意味で、このパンツはラグジュアリーなボリューム感を持つスカートのようなシルエットが特徴です。スカーチョ、スカーツと似ていますが、その二つのパンツよりもう一まわりボリュームあり、ドレープの流れるようなシルエットのものがパラッツォパンツだと覚えてください。
スキニーパンツ
「痩せこけた」という意味のスキニー。履くと脚にぴったりとフィットして脚のラインがはっきりわかるデザインがまるで、ほっそりと痩せこけたように見えることから、スキニーパンツと名付けられました。脚のシルエットをはっきり見せ、その細いラインを強調させることで脚長効果が得られたり、スタイル良く見せたりすることができます。カジュアルなコーデからキレイめ、モードなコーデまで幅広く対応でき、使いやすいパンツなのですでに持っている人も多いのではないでしょうか。
レギンスパンツ
スキニーパンツのような細身のパンツで、特にストレッチ性に優れたものをレギンスパンツと呼びます。ボトムスのインナーに使われるレギンンスの伸縮性と、パンツとしてそのまま穿けるという長所が合わさっています。スキニーパンツを穿いた際に膝を曲げた時、パンツの生地の固さが気になる人もいると思います。そんな人に特におすすめしたいのがこのレギンスパンツです。
ジョガーパンツ
ジョガーパンツとは、裾がリブやゴム仕様になっており、動きを邪魔しないスウェットやジャージーといったストレッチ性のある素材で仕立てられたパンツの総称です。 そもそもジョガーは「ジョギングする人」という意味で、ジョガーパンツとはもともとジョギング時に着用するパンツを指す言葉でした。現在はオシャレなファッションに落とし込める、デザイン性の高いものもたくさん登場していますが、由来からわかる通り、スポーティでアクティブなイメージのコーデにぴったりです。
パンツの知識でディープなファッションを
レディースパンツを30種類紹介しました。始めにも言った通り、アイテムの名称を知っておくとファッションがより深いものになっていきます。この記事で紹介したパンツ全種類を一度で覚えることは難しいと思うので、ぜひ何回も見返して、知識をつけてみてください。