わんこそばを本場岩手の名店から関東・関西の店とともに徹底解説
今回紹介するグルメは岩手名物わんこそばです。どんどんじゃんじゃんと陽気な掛け声に合わせて、お椀に注がれるそばを腹いっぱいまで食べることを競う、いわば食のエンターテイメントの様なわんこそば。わんこそばの意外と知られていない歴史や本場岩手の名店から関東、関西でわんこそばを楽しめるお店を徹底解説していきます。
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アイキャッチ画像出典:amanaimages.com
わんこそばはそもそもいつ頃できたもの?
わんこそばの起源には現在岩手県花巻市を起源とする説と盛岡市を起源とする二つの説があります。
どちらもとってもユニークで興味深い話なので紹介していきます。
花巻市起源説
時は約400年前までさかのぼります。時代的には江戸時代なのですが、このころにはもう庶民の間では、すっかりそばが浸透しており、老若男女に愛される料理となっていました。
そんなある時に当時の南部家27代目当主である、南部利直が江戸に参勤交代に行く前によ花巻城に立ち寄り、食事を食べることになりました。
その時にそばを提供することになったのですが、庶民と同じ様な器では失礼に当たると考え漆器のお椀にそばを少しと海の幸を添えて提供したところ、南部利直の好みにあい、何度もそばをお替りをしたことが起源と言われています。
時を経て明治時代に花巻市のそば屋大畠家が庶民にも殿様が食べたわんこそばを提供し始めたことで、今なお続く人気になったと言われています。
盛岡起源説
こちらは正確な時代区分がはっきりとしていませんが、寒冷な地帯でも育つことができるそばは盛岡の人々に古来からこよなく愛され続けていました。
この地方には、祭事に土地を治める地主が、村人全員にそばをふるまう習慣となっていたのですが、村人全員に同時に提供することができるほど大きな窯はその時代ありませんでした。そこで地主は少量ずつそばを提供し食べ終わるごとにおかわりを渡していくスタイルを考え出し、これが今のわんこそばの起源でと言われています。
盛岡で食べれるお店5選
ここで、本場岩手県で食べることができる、おすすめのわんこそばの名店を厳選して紹介していきます。
老舗のお店から、近年人気になり始めた店まで取り揃えたので、是非参考にしてみてください。
初駒【盛岡】
1店舗目の紹介にするは岩手県盛岡市にある、そば専門店の初駒になります。
こちらのお店は要予約制となっており、予約の段階で桜・松・梅3つのコースからメニューを選ぶ必要があります。
おすすめのコースは梅です。料金も2400円とリーズナブルで、他のコースにつくてんぷらやお刺身がつかないので、純粋にそばだけを食べることができます。
100杯食べきるとお店オリジナルのわんこ手形がもらえるので、100杯目指して頑張りましょう。めんも細くさっぱりしたお味なので、胃袋にさえ自信があれば特に苦労することなく食べきることができます。
大食いに自信がない人向けへの30杯限定コースもありますので、初駒の美味しいそばとてんぷらなどを味わうことができます。
住所 岩手県盛岡市八幡町10-21
TEL 019-651-7184
営業時間 月曜日~日曜日 11:00~15:00 17:00~20:00
定休日 不定休
東屋 本店【盛岡】
出典:c5bt.net
続いて紹介するお店は、岩手県内に店舗いくつか構える東屋の本店になります。
このお店は予約制を敷いておらず、特に予約などせず訪れることができます。
店内はどんどんじゃんじゃんという女性給仕さんの元気な声が響き渡っており、にぎやかな雰囲気となっています。
コースは2種類あり、1つは食べるたびに棒で数を数えるコースと、食べたお椀を重ねて数えるコースの2種類に分かれます。
おすすめはお椀を重ねるて数えるコースで、食べていてどんどん重ねられるお椀を見るのは自分のモチベーションにつながります。
創業明治14年から続く老舗の味わいをおなか一杯味わうことができる東屋さん、岩手へ旅行に行った際は是非、訪れてみてください。
住所 岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目8−3
TEL 019-622-2252
営業時間 月曜日~日曜日 11:30~15:00 17:00~20:00
定休日 不定休
やぶ屋 フェザン店【盛岡】
3店舗目の紹介となるお店は、岩手一安くわんこそばを体験することができるお店、やぶ屋になります。
気になるお値段はなんと10杯体験が1500円となっており、非常に安くいただくことができます。
ノーマルのわんこそばもあるので、400年以上続いた伝統のそばをたくさん味わうことができます。
このお店は、岩手出身の偉人宮沢賢治が訪れていた店ということでも有名です。残念ながら宮沢賢治はわんこそばに挑戦せずいつもてんぷらそばばかりを食べていたそうで、記録は残っておりません。
ダシを飲んではいけないと先ほど書きましたが、このお店のカツオダシは本当に美味しいので、おなかに余裕があるときにはご賞味ください。
盛岡駅に付属する駅ビルの地下にあるお店なので、アクセスもいいので、盛岡駅に来た際は是非、お立ち寄りください。
住所 岩手県盛岡市盛岡駅前通1-44盛岡駅ビルフェザンB1F
TEL 019-654-7689
営業時間 月曜日~日曜日 10:00~20:00
定休日 不定休
直利庵【盛岡】
岩手県4店舗目の紹介となるのは、そば処直利庵になります。
このお店は開店前から、地元のお客さんや観光客が列を作るほどの人気で、明治時代から地元の人たちに愛されるそばをいただくことができます。
先ほど薬味を食べるなと書きましたが、直利庵の薬味は一つ一つ大変美味しく、見た目も綺麗なので、記録を目指さない人は薬味の味を味わってみてください。
おすすめは花かつおと刺身です。もはや薬味ではなくメインにすらなれます。
数え棒を食べた杯を数えるお店なので、数え間違いに注意しましょう。
コースは特、上、普の3種類に別れているので、予算や気分に合わせて注文することができます。
地元の人に愛される老舗の名店の味を是非、食べてみてください。
住所 岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目12−13
TEL 019-624-0441
営業時間 木曜日~火曜日 11:00~21:00
定休日 水曜日
南部藩長屋酒場 大通り岩手銀行隣店【盛岡】
岩手県ラストの紹介となるお店は南部藩長屋酒場の紹介になります。
このお店は、食べ放題はありませんが10杯セットのわんこそばを味わうことができます。
なので大食いには自信がないけど、わんこそばを体験してみたい人に是非、おすすめです。
さらにこのお店は岩手の地酒を中心とした、いろんなお酒を飲むことができるので、そばを肴に飲んでも良し、三陸でとれた新鮮な魚介を肴にお酒を飲むこともでき、そばだけじゃ物足りないという人におすすめです。
また岩手の郷土鍋も食べることができるので、岩手にきてなにを食べようか迷っている人にもおすすめしたい店となっています。
住所 岩手県盛岡市大通2-6-4
TEL 019-653-7099
営業時間 月曜日~日曜日 17:00~24:00
定休日 不定休
わんこそばたくさん食べるコツ&ルール
意識するだけで変わってくる大事なコツ
そろそろわんこそばを食べれるお店を紹介していきたいのですが、その前にわんこそばは食べてなんぼの料理なのでたくさん食べるコツやわんこそばのルールを解説していきます。
まず、わんこそばは店によっては多少前後がありますが、約15杯で普通の掛けそば一杯分に相当します。
男性平均は70杯で女性の平均は50杯ですの普通の掛けそばに換算すると皆さん結構食べている換算になりますよね。
1つ目のコツ【ツユは決して飲まない】です。
そばが注がれるたびに一緒にツユが注がれてきますが、水分は意外とおなかをいっぱいにしてしまいます。必ずツユを捨てる箇所があるので、そばだけ食べてツユは流してしまいましょう。
2つ目のコツは【テンポを意識すること】です
人間にとってテンポというものは非常に重要です。
仕事やスポーツなどをしている際も自分のペースを崩されたら、ついイライラしちゃいますよね。
食べるテンポが違うと、それと同じことが胃の中でも起きるので、できるだけ同じテンポでさらに脳が満腹指令を受け取り始める20分以内に完食することが理想的です。
3つ目のコツは【美味しく食べてはいけない】です。
わんこそばには薬味がたくさんついてくるので、ついついおいしく食べたくて薬味を乗せて食べてしまいがちですが、薬味も胃を圧迫します。
なので、できる限りはそばだけを食べ続けて、どうしても味に飽きたり、気分を変えたい時にだけ薬味を使用してください。
100杯以上食べると景品がもらえるお店もありますの、100杯目指して頑張りましょう。
意外と奥が深いわんこそばのルール
ただ注がれるそばを食べればいいというイメージを持ちがちなわんこそばには意外と細かなルールがあります。お店によって多少違いはありますが、共通する、ルールを紹介していきます。
まずスタートのタイミングは自分で蓋を開けた瞬間から始まります。難しいのは終わるタイミング。
蓋を閉じた瞬間に終わりになるのですが、蓋を閉じる前に次のそばを入れられてしまったら、そのそばを食べなくてはなりません。
さらに給仕が席を離している際に勝手に蓋を閉じればペナルティーでもう一杯そばを食べる羽目になります。蓋を閉じるときは必ず給仕の前で閉じなければなりません。
そしてお残しも厳禁です。もし仮にお椀の中にそばが残っている状態で、蓋を閉じてしまった場合は、もちろんペナルティーのそばを食べることになってしまいます。
関東 関西でわんこそばを体験できるお店
わんこそばを食べたいけど、岩手まで行くのは考えてしまう人は多いと思います。
そこで関東、関西でわんこそばを食べることができるお店をそれぞれ紹介していきます。
しかい岩手名物、わんこそばは実は関東や関西ではそれぞれ1店舗ずつしか食べれるお店がありません。
そんな2店舗をこれから紹介していきます。
【関東】たち花【東白楽】
続いては横浜駅から電車で2駅のところに店を構える、たち花の紹介になります。
浅草にも一軒わんこそばを食べることができるお店があったのですが、最近閉店してしまったので関東でわんこそばを食べられる唯一の店です。
東急東白楽駅から徒歩1分という好立地に加え、岩手名物を横浜でという言葉をコンセプトにしているこのお店では、本場岩手の味や雰囲気をそのまま味わうことができる店として人気を博しています。
5杯食べるごとにおはじきを1つもらえそれで数えるというオリジナルティもあります。
薬味はてんぷらやフルーツなど豪華でありながらお値段は2750円と安めの価格になっているので、大食い自慢の方はぜひ行ってみてください。100杯超えるとお手製のこけしがもらえます。
店内は多数の芸能人がロケでいらっしゃるので、サインや写真がたくさんあるので、それを見ながらそばを食べることができます。
住所 神奈川県横浜市神奈川区白楽5-13
TEL 045-431-9445
営業時間 月曜日~日曜日 11:30~21:30
定休日 無休
【関西】和食めん処 サガミ 法隆寺店
次はめん処サガミ法隆寺の紹介となります。
このお店は愛知を本拠地とするめん処サガミのチェーン店になります。
このお店のわんこそばは、積み重なったお重に入れられたそばを食べきったら店員さんを呼んで、交換してもらうというシステムなので、本場と少し異なりますが、それでもわんこそばを体験することができます。
麺もチェーン店だからといって、大量生産されたものを使っているわけではなく、お店で作った自家製ん面を使っているので、モチモチとした触感がたまりません。
関西では唯一といっていいわんこそばを体験できる店なので、是非、お立ち寄りください。
住所 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺南2丁目3番3号
TEL 0745-75-0009
営業時間 月曜日~日曜日 11:00~23:00
定休日 不定休
わんこそばの日本記録
毎年2月に行われる、わんこそば全日本大会では5分以内にわんこそば何杯食べることができるか競っています。
今までの最高は258杯とおよそ常人では一時間あっても食べきることのできない量のそばを食べきりました。
普通のお店でも最高600杯を超す店は多く、なかには胃袋が小さいイメージのある女性が一位を取っているお店まであるので驚きです。
お店によって量が違うので、何杯が日本記録と断定することはできませんが、胃袋に自信のある方は是非、行ったお店で1番を取ってみてください。
後世に名が残るので、とても名誉なことです。
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この記事のライター
都内在住の大学生です。ファッションが好きです。特にデニムが好きなので、毎日履いて洗濯してを繰り返し、自分だけの一本を制作中・・・