アーバンライフに最適なマルセル・ブロイヤーのファニチャー
今回は、スタイリッシュで都会的なインテリアにぴったりなマルセル・ブロイヤーの家具をご紹介しましょう。スチールパイプの優雅な曲線とレザーやプラスチックなどの異素材とのコンビネーションが大変魅力的なアイテムです。リビングや客間用のシンプルでオシャレな家具を探している方におすすめです。
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モダニズムの雄、マルセル・ブロイヤー
マルセル・ブロイヤー(1902-1981)は、モダニズムの父の一人と評されるハンガリー生まれのプロダクトデザイナー・建築家です。有名デザイナーやアーティストを数多く輩出したドイツの教育機関・バウハウス出身で、後に同校で教鞭を取りました。
ブロイヤーは、工業製品を用いた革新的なファニチャーを数多く手がけました。機能性かつモダンで優美なブロイヤーの家具は、今なお世界中で根強い人気があります。バウハウスがナチスの圧力により閉鎖された後イギリスに渡り、最終的にはアメリカに移住してハーバード大学デザイン大学院で教鞭を取りました。プロダクトデザインの他に、パリのユネスコ本部、ニューヨークのホイットニー美術館など有名な建物の設計も手がけました。20世紀のデザイン・建築を牽引した一人と目されています。
マルセル・ブロイラーの代表作「ワシリーチェア」
1925年に発表された、世界で初めてスチールパイプを家具に使用したプロダクト。こちらのチェアは、自動車のハンドルに着想を得て生み出されたそうです。バウハウスの講師であったロシア人画家、ワシリー・カンディンスキーのためにデザインしたので、彼の名が冠されています。
今でこそ金属パイプを使用したチェアは一般的ですが、当時は木製家具が主流だったため、とても革新的だったのです。ニューヨーク近代美術館のコレクションにもなっています。自動車用の工具を使って簡単に組み立て・分解でき、さらに大量生産にも向いているという、その当時ではまったく新しいデザインでした。機能性と美しさを兼ね備えた、デザイナーズ家具の代名詞ともいえる逸品です。
背もたれや座面、肘掛けにはどっしりした牛革を贅沢に使用。使えば使うほど馴染んでくる、レザー独特の風合いも魅力的です。
すっきりシンプルなデザインですが、存在感は抜群。マルセル・ブロイラーのファニチャーは、都会的でラグジュアリーな寛ぎの空間を演出してくれます。プライベートな空間だけでなく、パブリックな空間にもおすすめです。
「ラッチオ コーヒーテーブル」
マルセル・ブロイラーが1925年に生み出した作品です。ポリッシュドクローム仕上げのスチールパイプと天板の組み合わせが軽やかで洗練された印象のアイテム。モダンでシンプルなインテリア空間に馴染みます。
ちなみに、当初はブロイラーのミドルネームから取った「Lajiko」という名前で発表されましたが、途中で「Laccio(ラッチオ)」と間違われ、そのまま定着してしまったというエピソードがあります(Laccioはイタリア語で紐、靴紐という意味)。さっと一筆書きで描いたような飾らないフォルムに思わず見とれてしまいます。
「ラッチオ サイドテーブル」
すっきりしたフォルムが好印象なサイドテーブルは、ベッド脇や窓際などちょっとしたスペースに置きたい。天板とスチールパイプの曲線の組み合わせもエレガントで素敵です。
コーヒーテーブルとサイドテーブルを組み合わせると、個性的で素敵な空間に。使いたい時に離して使うのもいいですね。
マルセル・ブロイヤーのファニチャーで、クール&エレガントな空間を創ろう
いかがでしたか。マルセル・ブロイヤーのアイテムは、和洋問わずどんなインテリアにもマッチします。ぜひあなたも、飽きのこないシンプルで上質なマルセル・ブロイヤーの家具をお部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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この記事のライター
フランス在住です。読書・アート・料理・食べ歩きが趣味。現地の情報や、自分の気になったものをお伝えします。