さだまさしの泣ける小説3選
さだまさしは、歌うだけの人だと思っていませんか?
違います、文章でも情景を謳える人なんです。
さだまさしの小説を読むとその描写に引き込まれ、土地の風景が見えてくる。香りがする。雨の匂いがしてくる。蒸し暑い夏空が見えてくるのです。
- 8,998views
- B!
アイキャッチ画像出典:ecx.images-amazon.com
眉山
徳島、眉山。残暑の頃、東京で働く咲子は母が末期癌であることを知ります。まだ会ったことのない父と母の想い。阿波踊りの行列の熱気の中で誰かの姿を見る・・。美しい情景と、なんとも表現しにくいじわじわとくる心の底からの人の心の温もりを感じさせる物語です。
解夏
僧たちが行を終えて旅立つ日、『解夏』。東京で教師をしていた隆之は自分がベーチェット病であることを知ります。そして失明の恐れを恋人、陽子に隠して別れを告げ長崎へ帰郷しました。
長崎まで駆けつけ隆之の親に想いを告げる陽子。感動のラストシーン。心に染み渡る作品です。
茨の木
ワーズワースの詩『茨の木』。この詩を教えてくれた初恋の先生は24歳で白血病で亡くなってしまいます。
時を経て大人になり、仕事を辞め妻とも離婚した真二。
難病を抱えた兄の想いを胸に真二はイギリスへ。ヴァイオリンの製作者を探し導かれ、ガイドの響子に出会います。雲一つない真っ青な青空の中でそ真二が見たものとは?
家族愛の暖かさがじんわりと心に染み込んでくる、他の小説では味わったことのないような、噛みしめるような情景・・。感動作です。
他の小説では味わえないような余韻
さだまさしの小説を読むと、蒸し暑い残暑、故郷、真っ青な青空。すべてがありありと眼前に広がってくるのです。
読み終えた後の心の暖かさ。じわじわと波が寄せてくるような余韻。
さだまさし、天才です。ぜひ読んでいただきたい作品です。
この記事のキーワード
この記事のライター
アロマとハーブ、漢方の資格を持つ。資格の知識を活かした体重管理と美容はストイック。アガサ・クリスティーを筆頭に、和洋ラノベ問わず面白いミステリーを探求中。