今更聞けない「酵素」とは?一躍話題になった気になるワードを解析
「酵素ダイエット」なんて言葉が一時期流行しましたね。TVや雑誌などのメディアでも酵素がよく取り上げられていました。そもそも酵素って何?本当に痩せるのか、といった今更ながらの疑問を解消します。
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まばたき一つにも酵素が働く
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酵素は人間の生命維持に欠かせないもの。体内では様々な役割を持った酵素が絶えず働き続け、生命を維持しています。食べた物の消化や吸収の他に、まばたき一つするのにも酵素の働きが必要なのです。
栄養素にもファッションと同じように何かと注目を集め話題になるトレンドがありますよね。酵素も少し前に話題となり、多くの人が体内に摂取する機会が増えました。こうしたトレンドが過ぎ去っても酵素は私達が生まれた時からずっと必要なものであり、いきていく上でとても重要な成分なのです。
酵素の役割
酵素は食べた物の消化や吸収、分解、排泄などの生きていくための「食べる」という行為をサボートしています。さらには筋肉を動かしているのも酵素であり、冒頭にあった「まばたき」をする際の筋肉の動きも酵素が働いています。その他、エネルギーを造り出すために脂肪を分解する酵素がいれば、免疫を高める酵素もいます。
酵素はその数3000種以上あり、今後も新たな種が見つかるのではないかと言われている程。生命活動に関わる酵素は、複雑な構造の人間の体内をメンテナンスしている為、膨大な数の種が存在していることは不思議ではありません。
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酵素は大きく分けて2種類
潜在酵素・食物酵素
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酵素とは元々体内にある潜在酵素と食事から摂取する食物酵素があります。体内にある潜在酵素は人によって生涯で作られる数が決まっています。だいたいの人が20代を越えた頃から潜在酵素は減る傾向にあり、減ったからといって製造されることはないのです。
だからこそ食事により外から酵素を摂る必要があります。しかし食事の摂取内容によって人それぞれ摂取できる酵素の量は異なりますよね。酵素は生の野菜・果物・魚や、納豆などの発酵食品などから摂取できます。熱に弱い酵素は加熱すると壊れてしまいますので、加熱調理したものばかりを食べる人はサラダやフルーツなどをよく食べる人よりも酵素の摂取量が少なくなります。
そこで不足分を補えるものとして、酵素ドリンクや酵素サプリが流行したわけなんですね。欧米化による食事の乱れに着目した、時代を象徴する流行だったと言えます。
食物酵素の特徴・摂取のポイント
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日々積極的に酵素を摂取しなくてはならない事は分かりましたね。そこで食物酵素を効率よく摂取する方法を抑えておきましょう。まず、熱に弱い酵素は加熱した料理からはほとんど摂れません。酵素が絶えられる温度は50℃〜70℃くらいまでです。これ以上では壊れてしまいます。なので、野菜はサラダやスムージーにすると生きた酵素を体内に摂取することができます。しかし冷たい食べ物は食べ過ぎると体を冷やすこともあるので、温野菜など、加熱したものも通常通り摂取を続けましょう。
酵素を最も吸収できる状態は体が温まっている時です。冷え性の方はストレッチや適度な運動をして体を温め、酵素を吸収しやすい体内に整えることをおすすめします。
潜在酵素には2種類ある
消化酵素・代謝酵素
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潜在酵素は2種類に分かれます。まず一つは消化酵素。文字通り食べ物の消化・分解に働きます。消化酵素は、唾液に含まれるアミラーゼ、胃液に含まれるプロテアーゼ、膵液に含まれるリパーゼがあります。アミラーゼはデンプンをブドウ糖に。プロテアーゼはたんぱく質をアミノ酸に。リパーゼは脂肪を脂肪酸に分解します。食べ物から取り込んだ栄養分を、それぞれの酵素が体に必要な成分へと消化・分解してくれています。
潜在酵素の2つめは代謝酵素。栄養を体の細胞に届けて有効に働くようサポートするのも代謝酵素の役目です。これは新陳代謝と呼ばれている生命活動ですね。他には体の悪い部分を修復したり、免疫を高めたり、体内の老廃物を汗や尿として排泄するなど、毒素の排出まで行っています。
こうしてみると、生命維持のためにあらゆるところで酵素が働いているのが分かります。そして酵素の大きなポイントとして、一つの役割しか担当できないという特性を持ちます。脂肪を分解する酵素は毒素を排出することはできないのです。
だからこそ、体内には沢山の酵素が必要で、充分に補う必要があります。
酵素によるダイエット効果
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酵素が何かと話題になっていた頃、酵素を摂ると痩せるの?という疑問が多く飛び交いましたね。そのメカニズムとして考えられるのは、体内に多くの酵素を摂りこむことで、それぞれのポジションの酵素が充分に潤い、余った酵素が脂肪の分解や老廃物の排出に回りやすいからではないでしょうか。さらにダイエット中の食事制限により、摂り入れた酵素は代謝酵素として働きやすくなり、体の修復や脂肪の燃焼、免疫を高めるなどの役割を果たします。
やはり食べてばかりいる人は体内の酵素が総出で食物の消化・吸収に働きます。元々保有している体内の酵素量が少なければ、ほとんどが消化・吸収に使われ、脂肪の分解やその他の活動に行き渡らないといった状態になりやすいのです。
酵素が直接ダイエット効果を発揮するのではなく、ダイエット中の体をサポートしてくれるものと考えましょう。酵素を摂ると摂らないとでは、ダイエットの効果もまた変わってきます。酵素が体内に多くあることに越したことはありませんからね。
酵素の使い方で体の質が変わる
自分の体内ではどこで働く酵素が一番忙しいか考えた時に、もう少し体の修復に酵素をあてたいと思ったら食べる量を少し減らして積極的に酵素を摂取するといいでしょう。酵素の使い方で、体の質が変わってきます。変えるなら今!ライフスタイルの見直しと上手な酵素の摂取でなりたい体を目指せます。
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この記事のライター
1児のママ、元ヨガインストラクター。大好物のお酒を封印中。ヨガ・睡眠・お風呂・糖分・カフェインが好きです。