北欧の透き通った音色に心が洗われる!巨匠グリーグのピアノ曲5選
北欧の巨匠グリーグの作品は、独特な透明感ある澄んだ音色が特徴です。ピアノ曲は、特に素朴な民族的な純粋さに溢れ魅力的なものがたくさんあります。心が洗われるような、透明度100%の音色をどうぞお聴きくださいね。
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アイキャッチ画像出典:www.pinterest.jp
エドワルド・グリーグという作曲家
グリーグは、1843年にノルウェーに生まれました。母親がピアニストであったため幼少期からピアノの手ほどきを受けたようです。そのため、ピアノの作品は生涯を通してたくさん残されています。北欧を代表する作曲家としてグリーグの名前は後期ロマン派では一番有名といってよいでしょう。
ピアノ曲の中では、まず大曲の「ピアノ協奏曲」そして「叙情小曲集」があります。曲風は、もともとあったノルウェー風ということではなく、グリーグが独自の民族的な音楽を作り上げたものですが、わたしたちには聴いてすぐに「北欧らしさ」を感じさせるものとなっています。数多い作品の中から5曲選んでご紹介しますので、どうぞお聴きくださいね。
ピアノ協奏曲
グリーグの「ピアノ協奏曲」は、難曲として知られており技巧的にかなり難しいのですが、メロディは大変美しく冒頭部分から惹き込まれる魅力があります。チャイコフスキーのピアノ協奏曲の出だしのように、ダイナミックな和音が印象的です。ピアニストにとってもレパートリーにぜひ加えたい一曲となっています。
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叙情小曲集 第四集から 「メロディ」
「叙情小曲集」は、40年ほどの長い間の中に少しずつ小曲を書いていった曲集で、全部で10集あります。叙情という名前がついていますが、穏かで静かなという意味ではなく悲壮的なものや明るく楽しいもの、ドラマチックなものなど変化に富んでいますから通して聴くことも楽しいでしょう。しかし、単独で有名な曲がいくつかあります。そのひとつが、この「メロディ」です。題名のイメージとは違い、北欧の厳しい自然を思い起こすような悲壮感は徐々に堰き込んで行き、波のように静まり終始します。
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叙情小曲集 第五集から 「ノクターン」
同じく「叙情小曲集」の「ノクターン(夜想曲)」は、グリーグの作品中とても有名ですが、ピアノ曲ではなく管弦楽曲としての編曲が知られています。叙情小曲集は、ピアノの難易度は易しいものが多く、比較的初歩であっても演奏が可能です。このノクターンは、特に北欧のフィヨルドの美しい夕暮れを感じさせる、澄んだ大気の中に流れる透明な音を思い起こさせます。
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ホルベルク組曲
グリーグの「ホルベルク組曲」は、「ピアノ独奏曲」で書かれましたが音のダイナミックさと内容の豊かさからオーケストラ版の編曲の方が一般的に人気があるようです。ノルウェーの詩人、ルートヴィヒ・ホルベルクの生誕200年記念で作曲されたもので、「古いスタイルによる」音楽で書かれました。5曲から成り立っており、グリーグの父親がスコットランド出身であったことが彷彿とされる「バグパイプ音」が第三曲で再現されています。それぞれの曲は別々に聴くというより通して聴くことをお勧めします。
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ショパンへのオマージュ
あまり知られてはいませんが、作品73の中に「ショパンへのオマージュ」が含まれています。後期ロマン派であるグリーグの、ショパンへの想いが伝わってきます。革命エチュードを想像するような激しく美しいメロディが印象的ですが、技巧的には難易度が高くないためピアノ学習者の課題としても与えられるようです。
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厳しい自然と美しい春の風景が「聴こえて」きます
いかがでしたでしょうか。ノルウェーの巨匠グリーグのピアノ音楽は、情緒的な小品がたくさんあり、魅力的なメロディの曲は「北欧」の透き通った空気がそのまま感じられるようです。甘い酔うような音楽と、厳しく凍てつく冬の悲壮感や孤独感もしっかりと伝わってくるからこそ、名曲といえるのではないでしょうか。グリーグの作品は、オーケストラ版もぜひ聴いてみてくださいね。
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この記事のライター
検査技師をしておりました。現在は家庭に入り、ライター、アンティークドールのディーラー、人形関連の制作と売買、ピアノ講師などをしています。趣味の薔薇や犬、鳥の世話と夫と子供の世話に忙しい毎日です。