映画通が選ぶ!ホッとしたい時にオススメの癒やし系映画5選
たまに、仕事が終わった後に映画を観たいと思うもの。また、何らかのトラブルで人生に失望した、などという時も映画が観たい、という気分になることでしょう。今回はそんなあなたを癒してくれる映画をご紹介します。
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ホッとするにはどんなジャンルを選べばいいか
出典:pixabay.com
そもそも「ホッとできる」映画はどのジャンルを選べばいいのでしょうか。ズバリ、それは「ヒューマンドラマ」です。ビデオ屋に行ったら「ヒューマンドラマ」をチェック。きっと、多くの「ヒューマンドラマ」の映画があなたを待ってくれることでしょう。
次点は「恋愛」です。一言で「恋愛映画」と言ってもいろんなタイプがあります。ハッピーエンドで終わるものもあれば、「えっ」という形で終わる映画も少なくありません。悲劇的な終わり方や、あまりにラブラブだと返って気分が落ち込んでしまうかも。「恋愛」カテゴリーからは慎重に映画をチョイスしなければなりません。
今回紹介する映画は、見終わった後、どこか「ホッ」とするものをセレクトしました。
1. 出会いは突然に、そして恋へ『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』
最初にご紹介するのは1995年の映画『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』です。この作品を見ると、ロマンチックな将来を少しだけ思い描けるようになります。
ストーリーはとてもシンプル。舞台はハンガリーのブダペスト発、ウィーン行きの車内。アメリカ人の青年ジェシーはひょんなことで、フランス人の女子大生、セリーヌに出会います。二人は意気投合して、ウィーンを一緒に観光することに。お互いの価値観や様々な事柄について話し合い、やがて恋に落ちていきます。ウィーンでの一夜が明けた後、二人はどうなるのでしょうか。
この映画の特徴は、ひたすら二人の会話が続くことです。最初は「つまらない」と思っても、どんどん話のストーリーに引きずられていくことでしょう。見終わった後は、サッパリとした温かさを感じます。カップルでも、十分楽しめる映画です。
名称:ビフォア・サンライズ 恋人までの距離
価格:927円
2. 大人のおとぎ話に隠された大切な事とは?『ビッグ・フィッシュ』
『ビッグ・フィッシュ』は大人向きに作られた異色のファンタジー映画。ファンタジーでありながら、私たちへのメッセージは強烈。映画が終わる頃には、いろんな感情が沸き起こることでしょう。
ストーリーは回想形式で進んでいきます。イキのいいジャーナリスト、ウィル・ブルームは病身の父、エドワード・ブームを訪ねます。エドワードは昔からウィルにおとぎ話をしていました。しかし、ある時からウィルは父の話が「嘘」だと思い、父との関係は疎遠になります。息子が訪ねて来ても、父はおとぎ話を交えながら妻との出会いを語りだします。最初は「嘘」だと思っていたウィルでしたが、いろいろと調べていくうちに真実が明らかになっていくのです。
この映画の特徴は、色使いが鮮やかなこと。本当におとぎの世界に迷い込んだ感覚になるでしょう。それでいて、メッセージは硬派。あなたは、おとぎ話に隠された父からの大切なメッセージを読み取ることができるでしょうか。
名称:ビッグ・フィッシュ
価格:1500円
3. 猫と一緒にアメリカの大地を旅する、感動のヒューマンドラマ『ハリーとトント』
次は少し古いアメリカ映画を紹介しましょう。『ハリーとトント』は1974年のヒューマンドラマです。
ハリーはニューヨークで猫のトントと一緒に一人で暮らしていました。しかし、工事で強制退去させられ、ハリーは子供たちやいろんな人たちに出会いながら、トントと一緒に旅をします。これだけの話、と言われるとこれだけの話です。
しかし、どのシーンも優しいのです。そして、いろんな人々との交流が本当に心が沁みるのです。気づいた頃には思わず涙腺が緩むのではないでしょうか。
ハリー役のアート・カーニーはもともとコメディアンでしたが、『ハリーとトント』でアカデミー賞の主演男優賞を獲得しています。しかし、本当の主演賞は猫のトントでしょう。とにかく、ホッとするヒューマン映画です。
名称:ハリーとトント
価格:1036円
4. 時代に翻弄されながらも親子の絆は強く『グッバイ、レーニン』
『グッバイ、レーニン』は2003年公開のドイツ映画です。この映画はドイツで大人気を博し、日本でも大々的に公開されました。「グッバイ、レーニン」を観ると、親子の絆を改めて再認識するでしょう。
舞台は1989年の東ベルリン。ちょうど、社会主義体制が揺らいでいる時期でした。青年、アレックスは共産党の党員、母クリスティアーネと姉のアリアネと生活していました。クリスティアーネは社会主義の未来を信じ、日々の活動に勤しんでいました。一方、アレックスは少しずつ、体制へ疑問を持ち始めます。
アレックスは体制を批判するデモに参加。クリスティアーネは逮捕される息子を見て、ショックで倒れて昏睡状態に。母が昏睡状態になっている間、ベルリンの壁が崩壊し西側の物資が東ベルリンに押し寄せました。昏睡から目覚めた母がショックを受けないように、アレックスは必死になって、今までの社会主義的な生活を装うと努力するのです。
この映画、とにかくアレックスのひたむきな努力に心打たれます。そして、母クリスティアーネは息子にどのようなメッセージを送るのでしょうか。ぜひ、じっくりとご覧下さい。
名称:グッバイ、レーニン
価格:2580円
5. 音楽と映画が融合した素朴で心打たれる映画『ONCE ダブリンの街角で』
「ダブリン」とタイトルに入っているように、アイルランドで制作された映画です。ミュージック映画でありながら、恋愛映画でもある、そんな心温まる映画です。
ストーリーはダブリンでストリートミュージシャンの男性とチェコ移民の女性が出会うところから始まります。二人は意気投合し、素敵な音楽を作り上げています。音楽を通じて、心を通わす二人。この映画を見終わった後は、なぜか二人の幸せを願う気持ちになることでしょう。
最初に公開された頃、全く日の目を見ない地味な映画でした。ところが、口コミによって人気が高まり、ついにはアカデミー賞の歌曲賞を獲得します。ぜひ、多くの人々を感動の渦に巻き込んだ魔法のような映画をご覧下さい。
名称:ONCE ダブリンの街角で
価格:1245円
良作は決して目立たないもの
いかがでしたか。良作は決して目立ちません。もしかすると、ビデオ屋の脇に追いやられているかもしれません。しかし、案外そのような映画が良作だったりするのです。ぜひ、映画を選ぶ際はじっくりと腰を落ち着けて選んでください。
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この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。