イタリアンをさらに美味しく 本場トスカーナワイン5選
イタリアの食卓に欠かせないと言われるワイン。その中でもトスカーナ地方のワインはイタリア国内外でも人気です。イタリアンにはやっぱりイタリアワインが一番。地元でも人気の5選をお届けします。
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ワインの産地 トスカーナ地方
出典:pixabay.com
北から南までイタリアでは数多くのワインが生産されています。その中でもトスカーナ地方は上質のワインで有名です。ワインの決め手はブドウが育つ条件が揃っていること。トスカーナ地方は地理的に最高のブドウが育つため、美味しいワインができるのです。世界的に有名なブランドから地元っ子に人気のものまでご紹介したいと思います。
ワインの女王 キャンティ・クラッシコ
イタリアワインを代表する銘柄といえばキャンティです。トスカーナ地方でも歴史が古く世界的にも名前がよく知られています。しかし有名になりすぎ、周辺の地域が「キャンティ」の名前でワインを生産しだしました。そのため1996年に、伝統的にキャンティワインを作り続けた地域を「キャンティ・クラシコ」という名前で他の地域で生産されたものと区別するようになったのです。黒い鶏のマークが付いているのが目印です。軽すぎず重すぎず、どんな料理にも合うワインです。
骨太の味を楽しむ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
トスカーナ地方でもう一つ海外にまで名を知られているのがこのブルネッロです。バローロとともにイタリア3大赤ワインとして賞賛を受けているこのワイン。一口飲むとその力強さに圧倒されます。キャンティ・クラッシコが食事を楽しむためのワインだとすれば、ブルネッロはワインを楽しむために食事をするようなイメージです。そんな力強さに合うのはキャニーナ肉、トスカーナ地方名産のブランド牛です。じっくりゆっくり時間をかけてワインを味わいたい、そんな時にオススメの一本です。
地元っ子の間で人気上昇中 ボルゲリ
歴史の古いキャンティ・クラッシコやブルネッロがトスカーナ名産のぶどうサン・ジョヴェーゼ種を使っているのに対し、ボルゲリはフランス産のぶどうカベルネ・ソーヴィニョンを使用しています。イタリアではディナーの前に「食前酒」と称してお酒と軽いおつまみを楽しむ習慣がありますが、地元の若者に人気なのがこのボルゲリ。食事とともに飲むのも美味しいですが、フランスのぶどうをイタリアで育てた複雑さを十分に味わうには食前酒として飲むのが一番。イタリアの若者のように前菜やおつまみとともに飲んでみるのもいいかもしれません。
ほのかな甘さを感じる サン・ジミニャーノ
世界遺産にも登録された塔の街、サン・ジミニャーノ。トスカーナといえば赤ワインのイメージが強いのですが、その中でルネサンス期からイタリア有数の白ワインとして知られているのがこのワインです。口に含むと軽さの中にほのかな甘みを感じることができます。その秘密はこの地域特有のヴェルナッチャというぶどうの種類です。魚介類を食べるときはもちろん、トスカーナ産のペコリーノ・チーズなどとの相性も抜群。食前酒としても食事と一緒に飲む一本としても大活躍のワインです。
イタリア流ビスコッティの食べ方 ヴィン・サント
スターバックスなどでビスコッティという固い細長いクッキーを見たことがあるでしょうか。このビスコッティの産地は実はフィレンツェのすぐ近くの街。食後のデザートのメニューにもこのビスコッティが並んでいます。日本と異なるのはイタリアではヴィン・サントと呼ばれるワインに浸して食べることです。ヴィン・サントとは「聖なるワイン」という意味。実際にアルコール度数も16%と少し高めです。甘いので単体で食後酒として飲むのもオススメ。ディナーの最後を締めくくるのにぴったりです。
おつまみにもトスカーナ名産品を
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世界的に有名なブランドから地元っ子に人気のワインまで、料理とともに発展してきたからこその奥の深さが感じられるトスカーナワイン。イタリアンレストランで注文する際はぜひトスカーナ地方名産のチーズやサラミと一緒に楽しんでください。
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この記事のライター
イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアからグルメ、ワイン、そしてイタリア男のカッコイイ生き様をお届けします。大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。